＃2909 イギリスの憂鬱

ＥＵからの脱退を巡って、イギリスは大混乱です。
国民投票でＥＵ脱退を決めたんだけど、それは僅差（きんさ）でした。
今でもＥＵに残ることを望むイギリス国民が大勢います。
そして、ＥＵ脱退に賛成したんだけど後に不利益の方が多いと悟って、再びの国民投票を求める人もいます。

頑迷な脱退支持者は、直（ただ）ちに脱退することを政府に求めます。
アイルランドと北アイルランドの国境も、他国と同様、即関所を設置することを求めています。

なもんだから、メイ首相の発した、脱退はするけどアイルランドとの国境関所設置は先延ばしし、問題が解決するまでＥＵと関係は保つ、との議案は、与野党双方の反対にあい、大差で否決されてしまったのです。
政府は近々に、改正案を提示し議会の合意を求める動きに出ましょう。
しかし議会の議決を得たところで、それがＥＵに認められるかどうかは不透明です。

このままでは3月に発効するかもしれないＥＵからの強制離脱、を受けかねません。
イギリスの憂鬱（ゆううつ）は、まだまだ続くのでしょう。

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ボクは以前から記しているんだけど、ＥＵの取り組みに期待しています。
国境を無くし人や物資の自由な往来ができる社会の幕開けだ、とも思っているんです。
世界の社会の大きな流れが変わってきた、と期待もしているんです。

でも今の世界情勢を見るに、自国第一主義が幅を利かせ、時間の流れが逆回りをしているように感じます。
自国第一主義勃興が、大きな時代の流れの中の、小さな逆波であることを、願っています。