アナーキー小池の反体制日記

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#803 歴史の必然

2011年09月15日 | 海外との話題
自民党石原幹事長が先日、9.11同時多発テロは”歴史の必然”であると述べました。
キリスト教支配に対するイスラム教徒の反発は”歴史の必然”だというもののようです。
世界中に向けられるテロの多くは、イスラム教徒がキリスト教国へ向けられたものであることは間違いありません。

イスラム教はキリスト教から派生しましたし、そのキリスト教はユダヤ教から生まれました。
この3教は親子兄弟みたいなものです。
そしてその親子兄弟が骨肉の争いをしています。
内輪の喧嘩に、仏教徒やシンズー教徒など輪の外にいる人々が迷惑をこうむっています。

イスラム原理主義者は、諸悪の根源が米国をはじめ西欧諸国の反イスラム政策によると断言します。
確かにイスラエルの建国にいたる過程や、中東とイスラエルとの戦争で欧米の果たした役割は大きなものがあります。
アラブ諸国が欧米、特に米国に対する不信の念が強いのは理解できます。

アラブ諸国は不毛の地で遊牧により生計をたてていた貧しい国でした。
それが石油が大量に生産されることにより裕福な国になり、国としての発言力も増しました。
ここの部分は”歴史の必然”ではなく、ひょんな所にひょんな時、石油が湧いて出たのです。
遊牧民の酋長が突然、世界の表舞台に登場したようなものです。
まだまだ成長過程なのに、突然大金持ちになった成り上がりです。
裏では潤沢な資金をイスラム原理主義の過激な組織に提供しています。

これが石原伸晃の言う”歴史の必然”かどうかはわかりません。
でも、自民党幹事長がこのような事を言うのには驚きます。
自民党政権時に、自民党は米国一辺倒でした。
「(今ままでアラブ諸国をいじめてきた米国がこのようなテロの標的になるのは)時代の必然」と言い放つのですから、いい度胸をしています。
”歴史の必然”とは因果応報を連想させ、”(米国が)悪いことをしたからバチが当たった”と言わんばかりの下品な表現だと思います。

石原伸晃はあの石原慎太郎の長男です。
石原慎太郎は右翼のくせに(だから?)アメリカ嫌いです。
石原伸晃は父の血を色濃く受け継いでいるのかもしれません。

石原慎太郎は放言のしっ放しで許されてしまうという、特異な能力を持っています。(残念ながら鉢呂前経産相はその能力を持ち合わせてはいませんでした。)
長男の伸晃も同じくその能力を持っているのでしょうか?
すごい発言だと思うのですが、あまり世間で騒がれてはいません。
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