百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

この人を見よ❗

2021年10月28日 | 百伝。

ノーモア ヒロシマ。

ノーモア ナガサキ。

ノーモア ヒバクシャ。

ノーモア ウォー❗ と、叫び続けた被爆の生き証人が、このコロナ禍に、この世を去った。

「人間は、敵をつくらねば、頑張れないのか? 国家は、敵国をつくらねば、自国をまとめられないのか?」

そのレベルの国際関係は、そろそろお仕舞いにしようと、坪井先生は、宣われた。  

拝礼合掌

坪井 直さん(1925年5月5日~2021年10月24日)。

大正14年生まれと言えば、あの三島由紀夫と同年代。

エノラゲイが、原爆を投下した昭和20年8月6日。

広島富士見町で被爆。

坪井先生が在籍していた広島平和会館。

(広島平和公園)

(原爆投下からの日数時計)

元安川(平和大橋から原爆ドームを望む)

(平和大通りの花壇)

九死に一生を得て、戦後教員となり、ピカドン先生と慕われたが、定年後は、被爆者運動に関わり1994年、県被団協の事務局長となった。(中国新聞より)

「日本を強調せず、人類に関わる問題にしないといけん」

「原爆の戦争はいかんが、他の戦争はよいという事では、人類の知恵とはいえん」

黙祷


わが百島は緑なりき。

2021年10月28日 | 百伝。

一昨日、NHK BS で観た映画「わが谷は緑なりき」。

80年前の1941年製作の映画、現在今尚も心に残る名画です。

舞台は、ウェールズの小さな谷にある炭鉱町。

主人公は、過去を振り返る(50年昔は少年だった頃の)自分。

ストーリーは、その少年の目を通して、当時の炭鉱町と家族の思い出が甦るのです。

貧しいながらも愛情溢れる家族の思い出、5人の兄たち、姉1人の大家族ゆえに次々と降りかかる難題。

炭鉱へ仕事を求めて人余り、賃金が下がる、炭鉱の仕事が無くなる解雇される労働者達。

嫁を貰ったのに崩落事故で亡くなる一番上の兄。

貧しさ故に、アメリカやニュージーランドへ移民して行く兄達。

末っ子の主人公である少年は勉強して町の学校に進むが、貧しい谷の炭鉱の子として蔑まれイジメられて殴られて帰宅。

炭鉱の村の大人は、主人公である少年に「人生にはケンカも必要だ」とボクシングを教える。

 1人の姉に対しても村中で不埒な噂が飛び交う。

最後には、父親も落盤事故で亡くすという悲劇。

しかし、この映画は悲しい結末で終わりません。

善き過去の思い出が、何10年経とうが、50年経ても、心に鮮やかに生きている事、その証を伝えてくれる素晴らしい映画でした❗

故郷の百島での思い出と、とても重なる名画です。

ウェールズへは、車でぐるりと旅した事もあります。

個人的にも、不思議な忘れられない思い出があります。

炭鉱町のような小さな町を通り抜けて、ガードレールの無い崖の山道をくねくね曲がり続けて登り、崖の下に落ちたら怖いと思いながら運転したこと。

殆ど先が見えない真っ白な霧の中を走ったこと。

田舎道を走っていると、お花一面で飾った非常に美しい外観のパブ。

山の中で、竜宮城と出会ったような思い出が、ウェールズにはあります。

ウェールズは、スコットランド、アイルランドとは異なる雰囲気があります。

イングランドに対してもほとんど敵愾心もなく、殆ど同化しているような印象が残っています。

「わが谷は緑ありき」・・誉れ高い名画です❗

観終えたら、小室さん、眞子さんの結婚会見のニュースが流れていました。

王子様、お姫様のような語り口・・ニューヨークのマンハッタン島は、緑ありきかな?