
2/25、シネマライズにて鑑賞。6.0点。
アカデミー外国語映画賞を受けたドイツ産社会派サスペンス。
東西ドイツがまだ分かれていた1984年の東ベルリン、国家保安省(シュタージ)のヴィースラー大尉は、劇作家ドライマンの家に盗聴器をしかけて監視することになったのだったが……(社会主義国家における芸術家はおしなべて反体制だ)
映像にもストーリーにも奇抜な工夫は一切なく、いたって堅実な演出で進む。にもかかわらず観る者を飽きさせないだけのサスペンスを生むことに成功しているのは、本作が映画の王道をしっかりと歩んでいるからだろう。
ただし、登場人物たちの情感を表現することにかけてはやや難がある。そのために、大尉の心情が徐々に変化していく過程に説得力が感じ取れない。その変化の根拠を「善き人のためのソナタ」だけに負わせてしまうのは無理があるだろう。
本作の魅力は最終的にはラストの台詞に尽きる。悲愴なクライマックスの先に待つその一言は、洒落たダブルミーニングを用いた秀逸なものだ。
映画史に残るというほどの作品には思えないが、堅いつくりの佳作だ。
アカデミー外国語映画賞を受けたドイツ産社会派サスペンス。
東西ドイツがまだ分かれていた1984年の東ベルリン、国家保安省(シュタージ)のヴィースラー大尉は、劇作家ドライマンの家に盗聴器をしかけて監視することになったのだったが……(社会主義国家における芸術家はおしなべて反体制だ)
映像にもストーリーにも奇抜な工夫は一切なく、いたって堅実な演出で進む。にもかかわらず観る者を飽きさせないだけのサスペンスを生むことに成功しているのは、本作が映画の王道をしっかりと歩んでいるからだろう。
ただし、登場人物たちの情感を表現することにかけてはやや難がある。そのために、大尉の心情が徐々に変化していく過程に説得力が感じ取れない。その変化の根拠を「善き人のためのソナタ」だけに負わせてしまうのは無理があるだろう。
本作の魅力は最終的にはラストの台詞に尽きる。悲愴なクライマックスの先に待つその一言は、洒落たダブルミーニングを用いた秀逸なものだ。
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