軽しか売れません

１１月新車ランキング、４位まで「軽」(朝日新聞) - goo ニュース

車が売れない。
今は円高、そしてどこの国を見ても不況で海外輸出がままならず、この前までスポーツ新聞などで盛んに求人広告を出し、「正社員への途もあり」とされてきた期間工の削減という話も出てきているが、日本国内で車が売れなくなったのは不況だからというよりも社会構造の変化が原因だからといった方がいいような気がする。

都市部へ、都市部へ集中していく人口。
若者だけではない、今や５０、６０歳を過ぎた人も老後のことを考えて都市部に住む時代。
都市部に住まないと、もしもの時に病院がないしそして病院へ行こうにも通う足がない。

都市部に住めば、車など日常生活では要らない。
田無から新宿まで、青梅街道を通って車で行けば早朝深夜でないと３０分では着かないが、西武新宿線なら昼間で２０分、朝のラッシュでも３０分あれば着く。
ロードサイドの店になくて、新宿の店にある品なら考えられるが、その逆はない。
気分を変えて吉祥寺へ行こうとしても、車で行って駐車場探しに苦労するよりも自転車で行って行きたい店の近くに止めればよい。

職住接近、都心回帰。
ここ数年使われてきたライフスタイルの変化を表す言葉に、車の入る余地はない。
東京はもちろん、車社会の本場的存在の名古屋でも、地下鉄の路線が増え車がなくても生活できる地域は増えている。

で、その波に取り残された地方の人々が、生活の手段として実用本位に選ぶのが軽自動車。
日本国内での車の意味が変わってきている。
これは他の国の景気が多少良くなろうとも、変わるとは思えない。