新しさを求める努力は必要だが

カリフォルニアロール。
マヨネーズ味をつけたカニカマやアボカドなどを巻いたもの。
ロスのリトルトーキョーにあるすし屋で考案されたとされる。
当初、日本人の間には「こんなものは寿司ではない」と拒否する声があったことは思うが、いつの間にか日本の少なくとも回転寿司屋ではおなじみのメニューになっている。

地球の裏側の産品を、違う発想でアレンジしてみるのは素晴らしい事。
ただ、すべてのアレンジが成功するとは限らない。

「ミス・ユニバース」“斬新和服”で世界獲りだ(スポーツニッポン) - goo ニュース

上半身は着物、下半身はピンクのふんどしを着ているようなこの写真。
ミス・ユニバースの日本代表が公式ユニフォームで着るのだという。
デザイナーは「奥ゆかしき日本人女性の象徴であるという現代の日本人が作り上げた妄想の否定」というが、昆布巻きを食べたと思ったら実は桜餅だった？いやカツ丼だった？

上手い例えが見つからないが、全く違うものが合わさったハーモニーではなく、単なる半端者。
そんな感じで違和感しかない。
西陣帯の製作者側からも「こんなことをされるのであれば出さなかった」とブーイングを受けたこの衣装。
結局着物の長さを伸ばし、ピンクのふんどしが見えないスタイルに変更され、バハマでの世界大会に臨んでいる。

自分では想像もつかないようなインターナショナル且つ多様な価値観をお持ちの方たちが審査するのだろうと思うが、いくら暑いバハマとはいえ半端物で臨むよりも斬新なアレンジの中にも正等感を残した方が、良い結果が得られるように思う。