泉大津市会議員  ただち恵子です

私の市政報告、毎日の活動、そのなかで思うこと.




「議会ペーパーレス化」に向けて

2017-02-17 16:54:10 | 市政&議会報告
議員互助会の研修会で「ケア・コンパクトシティについて」

大阪成蹊大学教授、市の様々な審議会等にも参加していただいている杉原充志先生のお話を聞きました。身につまされたり、考え込んだり、そして夢や希望も広がるお話でした。その中身については後日、あらためて・・・。


2月6・7日の議会運営委員会の視察報告をようやくまとめました。

「概要」「所見」など、全て私の私見なので、参加した全議員さんに「所見」の提出をお願いし、それを添付して「報告書」とします。


「視察報告書」は過去の分も含めて、市議会のホームページにアップされています。

「報告書」は形式的には、議会閉会中の調査活動についての議長あての報告ですが、本来、市民の皆さんに報告するべきもの。そして、視察の結果を生かして、改善できることは具体化すること。


議員になりたての頃は、常任委員会の行政視察の後、「それをどう生かすのか」を委員会で話し合わないのが不思議でした。何を見ても、「百聞は一見にしかず」というように、現場で見てこそ理解できることはあります。しかし、議会として税金を使って生かしていただく視察であれば、ただ「見聞を広めた」ということでは申し訳ないことです。


今回の議会運営委員会の視察目的のひとつは、福岡県嘉麻市議会の「議会ペーパーレス化」の取り組みを学ぶこと。

「ペーパーレス化」とは、議会の資料等を「ペーパー」=紙ではなく、タブレット端末を使ってデータで受け取ること。

さすがに全国的にも先進だけあって、経過、目的、効果、課題などについてよくまとまったわかりやすい説明をしていただきましたが、何よりその説明を「一人一台」のタブレットを使いながら聞くので、「どれだけ便利なものか」を体験できることでした。


これから泉大津での具体化に向けた議論を進めていきたいと思っています。

「報告書」には記載したことはほんの一部ですが、以下に転載しておきます。


2017年2月17日

泉大津市議会議長 堀口陽一様

議会運営委員会 委員長 田立恵子

視察報告書

下記により議会運営委員会の視察を実施いたしましたので、その概要を報告いたします。



1、日時 2017年2月6日(月)・7日(火)

2、視察先 福岡県嘉麻市議会・福岡県古賀市議会

3、参加者 委員長 田立恵子     副委員長 池辺貢三
      委員  野田悦子     委員  貫野幸治郎
      委員  丸谷正八郎    委員  村岡 均
      委員  井坂正信
      議長  堀口陽一     副議長  森下 巌
      議会事務局
事務局次長 里見 崇  議事調査係 日出山孝一

4、視察目的 嘉麻市議会におけるタブレットを活用した議会ペーパーレス化事業、古賀市議会における議会改革の歩みと現状について詳細な調査を行うことにより、本市議会における「市民に開かれた議会」をめざす議会改革をいっそう推進するための参考とすること。 

5、概要 
≪1日目・嘉麻市議会≫
 嘉麻市は2006年末に1市3町が合併することによって誕生した歴史の浅い自治体であり、人口は4万人余であるが面積は本市の約10倍の約135平方キロメートルにのぼり、7割以上が森林と耕作地で占められている。議員の条例定数は18人と、本市とほぼ同様の規模であるが、市域の全域が市街化区域であり極めてコンパクトな本市とは大きく異なる環境である。そのような九州の一地方都市でありながら、先進的な「議会ペーパーレス化」で注目され、全国から多くの議会の視察を受け入れている。
 嘉麻市議会は、議会運営委員会による議会ペーパーレス化の先進地(神奈川県逗子市他)の視察を受け、各常任委員会での協議により全議員の意見を取りまとめることによって、ペーパーレス化を推進することを決定。その後1年余りの準備期間を経て、2015年5月にタブレット端末活用の本格稼働を開始している。以後、紙媒体との併用はなく、議案、参考資料、会議の招集通知、式典・各種行事の案内等を、タブレットを利用したデータの受け渡しで行っている。
 以上の経過を含めて、終始、一人一台のタブレットを操作しながら説明を受けた。
 実際にタブレットの画面を見ることによって、情報の伝達や資料の保管および検索などが、どれほど便利で効率的なものになるかが、体験的に納得できた。
 ペーパーレス化の「目的」を、「議員の利便性向上」として ①資料の受け取り ②資料の携行 ③資料の保管 ④資料を探すの4点。さらに執行部・議会事務局の負担軽減効果も、年間の事務的経費の削減効果も含めて示された。
 
≪2日目・古賀市≫
 議会運営委員会委員長による「古賀市議会の議会改革の取り組み  その歩みと今後の課題」と題した報告は、極めて多岐にわたるものであり、また報告の随所に、泉大津市議会の取り組みを紹介、対比をしていただいた。視察を受け入れる側が、訪問する相手の情報を事前に十分に調査することによって、「相手を知りつつ伝える」という姿勢に感銘を受けた。

 「議会改革前史」として紹介されたのは、2011年6月に議会基本条例等調査特別委員会を設置し、条例制定に向けた議論を始める以前に、インターネット中継開始、委員会の審議日程の事前公開、政務活動費の収支報告のインターネット公開などを進めことなど。「市民に開かれた議会」をめざすことが、議会改革に取り組む素地としてあったことが伺われる。市議会ホームページ、インターネット議会へのアクセス数の増加を、「市民と議会」との距離を測るバロメータとして検証されていた。

 特別委員会を設置して、議会基本条例の制定に向けた議論を開始して2年、2013年6月議会で議員提案、可決。しかしその時点では「13;5の賛成多数」であり、議会全体の十分な合意形成は成立していなかった。その後8ヶ月をかけ、会議規則、要綱、規定の検討を重ね、2013年度末に会議規則改正案を全会一致で可決し、翌2014年当初からの条例施行を迎えている。「この8ヶ月間の経験が大きな特徴」と報告されたが、議論を尽くした合意形成の過程を経たことが、「議会全員が一丸となって具体化に取り組めた!」という力となっている。
 「議会だよりは議会改革のバロメータ」との位置づけをされ、文字どおり議員自身の手で作成、現在、議会報編集常任委員会を設置し、「1回の発行に5~6回の会議を開いている」とのことだった。

 2014年度から毎年、議会報告会を開催。「決まったこと」の一方的な報告にとどまるのではなく「古賀市のことを、一緒に語り合いましょう」(2015年度)「みんなの声を行政に!古賀市議会と語り合いましょう」(2016年度)のチラシのキャッチコピーや、3グループに分かれたカフェ方式を取り入れるなど、参加者の声を聴くことを重視されている。

 議会基本条例に基づく「政策推進会議」は2014年4月に運営要綱を施行。2015年度に議会の「災害時対応要綱」を策定、滋賀県大津市議会の先進事例の視察を生かして、今年度中に「災害発生時の議会としての業務継続計画(GCP)策定の予定とのことだった。また、2015年秋には政策推進会議で取り上げるテーマ選定に向け、各会派・議員による提案のプレゼンテーションが行われ、それを受けた役員会での検討により「地域公共交通」について調査・研究することとされた。その後、現在まで九州運輸局や地域公共交通政策研究所から講師を招いての研修会、全議員が路線バスに乗車しての現状調査、全戸配布の議会だよりに折り込みして市民アンケートを実施し寄せらた994件の回答を集計するなど、政策提言に向けた取り組みが進められている。

 「議会研修会」として、「課長、係長等を講師とした研修会」が、財政、高齢者、産業、土地、教育、健康、農業、水道行政などのテーマで開催されている。また2015年2月には福岡女学院大学と市議会のパートナーシップ協定を締結、大学教授による講演、学生による議員インタビューなどが行われている。
 
 2元代表制の一翼としての議会の役割発揮のために、議会・議員の政策形成能力を高める不断で系統的な努力、必要な時間をかけ議論を重ね尽くすことによる議会の合意形成の努力、市民参加と市民への情報提供をいっそう推進するための努力などが、行政への提言や予算の修正、議員提案による条例制定として結実している。

6、所見
 議会ペーパーレス化の先進である嘉麻市議会では、ペーパーレス化の意義と効果について確認することができた。費用対効果についても、タブレット導入等に要した費用の5割以上は印刷費等の削減によって補填できるだけでなく、ペーパーレス化による事務の効率化を人件費に換算すれば、その効果は明らかである。本市においても、早期の導入に向けた検討を始めるべきだと考える。Sidebooksで閲覧した資料のほとんどは、市民に公開して何ら問題のないものだと思えた。各種の「計画」や資料、議案などをデータとしてインターネット上で市民と情報共有することができれば、本市議会が取り組んできた「市民に身近でわかりやすい議会」への改革にも資するものとなると考える。一方、紙媒体での情報提供を必要とする市民もおられるなかで、傍聴者への資料提供については検討を要すると感じた。
 古賀市の取り組みについて「概要」で報告したことは、ほんの一端であり、議会が全体として政策能力を向上させるための様々な努力、市民参加、行政と市民とのパイプ役としての役割発揮など学ぶべき点は数多くあった。

 2日間の視察によって、本市議会が進めてきた議会改革の取り組みを振り返り、課題と今後の方向を探るうえで大きな示唆をいただくことができた。今、すぐにでも、取り入れ生かしたいことも数多くあった。
 今後は、視察参加の全委員と正副議長、及び議会事務局職員との意見交換によって、「何を生かすべきか」を明らかにしつつ、全議員への報告の機会を設け合意形成を図りながら一歩一歩、具体化を図りたいと考える。

以上は、委員長としての私見であり、各委員の受け止め方は様々であることから、参加した議員全員の所感を以下に添付し報告とします。
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