オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

今日、聴いたCD 7月1日

2013年07月01日 17時19分05秒 | 今日、聴いたCD
プッチーニ 歌劇「マノン・レスコー」(全曲)
モンセラ・カバリエ(ソプラノ)プラシド・ドミンゴ(テノール)ブルーノ・バルトレッティ指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団、アンブロジアン・オペラ合唱団(1971年録音 EMI盤)

数日前、よくお邪魔するクラシック音楽のファンのブログを拝見していたら、プッチーニの歌劇「マノン・レスコー」を取り上げていて、プッチーニのオペラとなると血が騒ぐものがあり、私自身、このオペラのお気に入りのCDをコメントさせて頂きました。
そして、今日の公休日、単純な私は、このオペラの全曲を聴いてしまいました。このオペラの全曲CDでは定評のあるシノポリやムーティの録音も持っていますが、やはりバルトレッティ指揮の録音を聴いてしまいました。
指揮のブルーノ・バルトレッティはフィレンツェ五月音楽祭やシカゴ・リリック・オペラの芸術監督を務め、くしくも先月6月9日に亡くなったイタリア・オペラを中心に活躍した指揮者である。
聴き所はやはりカバリエとドミンゴの声!特に1971年当時のドミンゴの若々しい声。そしてカバリエの美しいソプラノ。カバリエの美しい声を聴くために、この録音を選んだと言っても過言ではありません。

ソプラノのモンセラ・カバリエの評価は我が国では、どうだろうなのだろうか?
おそらく、単なるよく太ったソプラノ歌手と言うイメージだけだったら、たいへん残念です。
私にとってモンセラ・カバリエはオペラの素晴らしさ、私にオペラの神髄を教えてくれた偉大なプリマドンナ。
生まれて初めて私が生のステージで接したプリマドンナである。

昭和51年9月。私が東京での大学1年の時。NHK主催のイタリア歌劇団の公演があり、9月25日渋谷のNHKホールでチレアの歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」を見ました。
出演はモンセラ・カバリエ、フィオレンツァ・コッソット、ホセ・カレラスという今でも信じられない凄い顔合わせ。そして4日後にはヴェルディの歌劇「シモン・ボッカネグラ」の公演。こちらもピエロ・カップッチルリ、ニコライ・ギャウロフ、カーティア・リッチャレルリという、こちらも凄い顔ぶれ。数日間で当時の世界のイタリアオペラ界を代表する歌手たちの凄い声を聴いた経験は、今の私にとって大切なものとなっています。
さてモンセラ・カバリエ。本当に美しい声。だが、あの広いNHKホールを圧するような声ではない。しかし広いNHKホールの隅まで響いてくるピンと張った美しい声!
特に第4幕では、あの広いNHKホールが、ピンが落ちても分かるような凄い緊張感が漂う中で、第4幕のアリア「哀れな花」から幕が下りるまでのカバリエの素晴らしい声!
一人のプリマドンナが劇場を征する凄さ。
あのNHKホールでの経験は一生忘れることはないでしょう。
後年、ミラノ・スカラ座やバイエルン国立歌劇場の来日公演にも接しましたが、あの時のようなNHKホールの雰囲気を再び体感することはなかった。
また公演後のカーテンコール。花束をオーケストラピットに投げ入れたカバリエの姿。本当に粋だった。
歌劇「マノン・レスコー」のことを語るつもりが、モンセラ・カバリエの思い出話になってしまいました。
年寄りの昔話。
本当に失礼しました。