オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

「だったん人の踊り」

2010年11月03日 14時36分48秒 | 音楽
私は昔よりロシア音楽も好きでしたが、数多いロシア音楽の中でボロディンの「だったん人の踊り」は大好きな作品の一つです。
最初の優美な東洋的な色彩感溢れるメロディに、たいへん魅かれます。
今シーズンのフィギュアスケートでは今井遥さんがフリーで、この作品を演じることを知り、たいへん楽しみにしていました。そして先般のGPシリーズ・カナダ大会は、その演技を見て、期待通りの演技で、胸がときめくような思いでした。

「だったん人の踊り」はボロディンの歌劇「イーゴリ公」の第2幕に登場する音楽である。このオペラはロシア最古の英雄叙事詩と言われている「イーゴリ公遠征物語」を元に作曲されたものである。
「だったん人の踊り」は第2幕に捕虜になったイーゴリ公の男気が気に入ったホロヴェツの汗コンチャックが「あなたは捕虜ではない。客人だ」とイーゴリ公を、もてなすために、捕虜になった娘や踊り手たちに歌や踊りを披露させる場面の音楽である。
実際、オペラでは合唱が入っていますが、合唱なしの管弦楽曲としても演奏されることも多く、録音も多い。

「風にのり飛び行け、故郷の歌よ、
 わたしたちの、生まれ故郷に
 たからかに、のびやかに、
 お前を歌った国に。
 
 炎天下のもと、
 空気のかぐわしい、あの地、
 波の音に、あやされて、
 山なみが、雲に、いだかれる地に。(後略)」

この曲では、私は2組のお気に入りのCDがあり気分しだいで、どちらかを聴いています。
①ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
(輸入盤)BRILLANT CLASSIKCS 93348 (「ボロディン交響曲全集」より)1992~94年録音
②テオドル・クチャル指揮ウクライナ国立放送交響楽団、キエフ室内合唱団
(輸入盤)NAXOS 8.557456 (歌劇「イーゴリ公」ハイライトより) 2003年録音

①は合唱なしのオーケストラのみの演奏。②はオペラのハイライト盤なので当然、合唱あり。
①は指揮者はロシア人だが、オケは北欧のオケ。ロシアのオケで、この作品を聴くとゴテゴテしく聴こえますが、こちらの演奏はロシアの草原を吹きぬける、さわやかな風のようで、曲の美しさがストレートに伝わってきます。これは収録されている交響曲にも共通しています。ただスラブ独特の分厚いサウンドを好まれる方も多いと思いますので、これは、好みになるかと思います。
②は半年前に発売されたCD。ロシア音楽のお国ものの録音となると、ほとんどモスクワかサンクト・ペテルブルグなどのオケに集中していて、私は何か慣れを感じてしまうことがありますが、このNAXOS盤は面白かった。こういうお国ものにも、もっと注目して欲しいものです。このウクライナのオケは、たいへん熱気のある演奏を聴かせてくれてくれます。

今井遥さんは次は浅田真央さんと同じフランス大会に出場予定です。次はどんな演技を見せてくれるのか楽しみです。