オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

ミラノ・スカラ座の「レクイエム」その2

2009年10月01日 10時18分41秒 | オペラ
久し振りの公休日である。6連勤が2週続くと、さすがに体が変である。
さてシルバーウィークの頃から、いろいろなテレビ番組の録画を貯めていてボチボチと見ているが昨晩はNHK・BS2で放送された9月に来日したミラノ・スカラ座の公演からヴェルディ作曲「レクイエム」を見ました。
聴いていて本当に我を忘れてしまう作品である。敬けんな宗教性、オペラティクなドラマ性、そしてヴェルディならではの声の輝き。そんな作品を世界で一番、ヴェルディと縁のあるスカラ座のオケと合唱で聴くのだから、聴く前から何か特別な気持ちになってしまいます。
指揮はダニエル・バレンボイム。本当はせっかく一緒に来日したのだからダニエレ・ガッティの指揮で聴いてみたかったというのが私の本音である。
指揮者が誰であれスカラ座のオケと合唱の素晴らしさは言うまでもない。脈々と引き継がれたヴェルディの演奏の伝統の血が流れていて指揮者を超越している感がある。私は必ずしもお国ものにこだわる方ではありませんが、やはりスカラ座のヴェルディは特別である。
さて、この公演の私の一番のお目当ての一つはソプラノ独唱のバルバラ・フリットリでした。おそらく彼女は現在、ヴェルディを歌える世界最高のソプラノだと私は思っています。彼女の声の輝き、鋭さはヴェルディにぴったりである。そして、やはり素晴らしかった!一番楽しみにしていたソプラノのソロによる第7曲のリベラ・ミ(我を許したまえ)は、まさに、やはりこの演奏のハイライトでした。
4人の独唱者の中で彼女のみ楽譜を持たないでステージに登場し暗譜で歌っていました。その姿は本当に何か言い様もない美しさを感じました。また映像で見ると美人である。美人のオペラ歌手というとネトレプコやゲオルギューが思い浮かぶことが出来ますがフリットリは上手く表現できませんが何か内なる面から湧き出てくる美しさを感じました。これが真のプリマドンナの美しさと言うのかもしれません。
ぜひ彼女の歌劇「オテロ」のデズデモナを見たいものです。素晴らしいに違いありません。

この作品を生で聴いたのは一度だけである。東京での大学生時代、カラヤンがベルリンフィルとウィーン楽友協会の合唱団を率いての来日公演でした。たいへんな大昔になってしまいました。残念ですが全体の演奏はさっぱり憶えていません。
しかし確か初来日だったソプラノのミレッラ・フレーニの歌う第7曲のリベラ・ミだけは強烈に印象に残っています。当時の彼女は「ドン・カルロ」のエリザベッタや「オテロ」のデズデモナを歌っていた頃だったので本当にいい時期に聴けて幸運でした。

最後に、昨晩、この死者を悼む作品を聴いた直後、いつも大変お世話になっているシフ様のブログでお父様のご逝去を知り大変驚きました。
謹んでお悔やみを申し上げます。