オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

手塚治虫・2009

2009年02月23日 14時18分51秒 | テレビ
2月8日NHK・BS2で放送された「手塚治虫のすべて」の録画をやっと見終わる。今までのNHKが放送した手塚治虫の特集番組を5本一気に見る事が出来た約4時間半の大変な番組でした。5本の中でやはり最後に放送されたNHKスペシャル「ラストメッセージ 子供たちへ漫画家手塚治虫」が一番、印象に残りました。手塚治虫が最晩年、母校の小学校などでの講演が中心である。手塚治虫があの膨大な作品の中で一番言いたかった事、伝えたかった事は「命の尊さ」である事が改めて思い知らされる。
手塚治虫の死後、彼の母校の大阪教育大学教育学部付属池田小学校で起きた、あの凄惨な事件を私が知った時、もし手塚治虫が生きていたら、どんなに悲しんだであろうかと、すぐに頭をよぎったものです。

私が手塚治虫を知ったのは幼稚園児の頃のテレビアニメ「鉄腕アトム」ある。それ以降「ビッグX」「W3」そして「ジャングル大帝」と私にとって手塚治虫はテレビアニメの人でした。ですから小学校の高学年になってテレビアニメをあまり見なくなるにつれて手塚治虫とも疎遠になって行きました。
私は今まで週間マンガ誌といったものを買ったことがありません。ですからマンガに熱中した経験がありません。成長するにつれて興味の対象が大相撲そして音楽や映画に移って行ったからだと思います。
そんな手塚治虫と疎遠な時期が続く中で、大学生の時、再び巡り会うことがありました。東京での大学生時代、下宿の近所の安食堂に置いてあった「少年チャンピオン」を何気なしに見ていて一本の連載マンガの驚きました。それは毎週毎週一話で完結する迫力あるマンガとは思えない作品でした。「ブラック・ジャック」である。作者は手塚治虫である。
再び手塚治虫に興味を持ち、いろいろと単子本を購入して彼の作品を読むようになりました。「ジャングル大帝」では、あまりにもアニメの時とイメージが違うので驚いたものです。
そして「火の鳥」と出会いました。最初に「黎明編」「未来編」「鳳凰編」の3作を一気に読み、深く感動しました。輪廻を主題としたこの作品は人間のはかなさと命の尊さが見事に描かれており現在も私の愛読書です。「未来編」のラストが「黎明編」のファーストシーンにつながる事には物凄い衝撃を受けました。
それ以降「アドルフに告ぐ」「奇子」「きりひと賛歌」など読むにつれて手塚治虫の持つ発想力の物凄さに手塚作品に夢中になったものです。
未完に終わった遺作の「ネオ・ファウスト」を完成していたら、この作品はどのようなラストになっていたか思いをよく馳せます。「火の鳥・大地編」も執筆予定だった聞きます。60歳の生涯は短か過ぎたといえるでしょう。
4月からNHK・BS2で「週間・手塚治虫」が放送開始とのことです。亡くなって20年経ちますが私にとっての手塚治虫の存在はどんどん大きくなっていきます。