いよいよ朝比奈隆の指揮したブルックナーの交響曲を第1番から取り上げていきます。第1番や第2番は初期の作品という事になり、第7番以降の後期の作品と比べて作品の規模も大きくなくブルックナーの作品の中では演奏の頻度も少なく、あまり親しまれていない感があります。しかし詩情あふれ、しみじみとした孤独感といったものにあふれ、大変引きつけられるものがあります。作品の厳しさは後期の作品に譲りますが小鳥がさえずりアルプスからの風が寂しく吹いている田園的な趣を感じます。私自身、どちらかというと後期の作品よりも第3番を含めた初期の作品を聴く事が多いです。
ブルックナー 交響曲第1番 ハ短調
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アダージョ
第3楽章 スケルツォ
第4楽章 フィナーレ
第1楽章、行進曲調のリズムのリズムで始まり、ヴァイオリンで第2主題が流れ、その後、豪快に盛り上がってくるのは、やはりブルックナーの醍醐味である。第2楽章の湧き上がるような響きも魅力満点。私が大好きなのは、やはり第3楽章である。大変素朴な田舎踊りのようだが胸をわくわくさせるものがあり、また中間部のトリオの魅力はたまらない。第4楽章の最後の大自然が鳴り響くような終曲もブルックナーならではである。
さて楽譜であるが1868年作曲者によりオーストリアのリンツで初演された。また1890年~01年ウィーンで作曲者自身により改訂版が書かれた。前者をリンツ稿、後者をウィーン稿と呼ばれている。ハースはリンツ稿を原典版として出版、これがハース版である。後年ノヴァークは若干、変更を加えて再出版した。これがノヴァーク版である。
①大阪フィルハーモニー交響楽団(1977年大阪フェスティバルホールでのライブ録音)ジャン・ジャン盤
②日本フィルハーモニー交響楽団(1983年東京文化会館でのライブ録音)ビクター盤
③大阪フィルハーモニー交響楽団 (1994年大阪フィルハーモニー会館でのスタジオ録音)ポニーキャニオン盤
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一番素晴らしいのは③である。①は最初の2楽章は素晴らしいが第3楽章以降オケの緊張感が切れたのかガクンと落ちる。大好きな第3楽章が荒い演奏なので残念である。②は初めて聴いた朝比奈隆の第1番だったのでそれなりに喜んで聴いていましたが③の登場で聴く事が無くなった。③は第2楽章の美しさ、第4楽章の豪快さ、いずれも朝比奈隆の独壇場である。
なお、この作品の録音ではヨッフムがバイエルン放送交響楽団を指揮した素晴らしいスタジオ録音をレコードで聴いていましたが、まだCDでは聴いていないので一度、聴き比べてみたいものです。
ブルックナー 交響曲第1番 ハ短調
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アダージョ
第3楽章 スケルツォ
第4楽章 フィナーレ
第1楽章、行進曲調のリズムのリズムで始まり、ヴァイオリンで第2主題が流れ、その後、豪快に盛り上がってくるのは、やはりブルックナーの醍醐味である。第2楽章の湧き上がるような響きも魅力満点。私が大好きなのは、やはり第3楽章である。大変素朴な田舎踊りのようだが胸をわくわくさせるものがあり、また中間部のトリオの魅力はたまらない。第4楽章の最後の大自然が鳴り響くような終曲もブルックナーならではである。
さて楽譜であるが1868年作曲者によりオーストリアのリンツで初演された。また1890年~01年ウィーンで作曲者自身により改訂版が書かれた。前者をリンツ稿、後者をウィーン稿と呼ばれている。ハースはリンツ稿を原典版として出版、これがハース版である。後年ノヴァークは若干、変更を加えて再出版した。これがノヴァーク版である。
①大阪フィルハーモニー交響楽団(1977年大阪フェスティバルホールでのライブ録音)ジャン・ジャン盤
②日本フィルハーモニー交響楽団(1983年東京文化会館でのライブ録音)ビクター盤
③大阪フィルハーモニー交響楽団 (1994年大阪フィルハーモニー会館でのスタジオ録音)ポニーキャニオン盤
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一番素晴らしいのは③である。①は最初の2楽章は素晴らしいが第3楽章以降オケの緊張感が切れたのかガクンと落ちる。大好きな第3楽章が荒い演奏なので残念である。②は初めて聴いた朝比奈隆の第1番だったのでそれなりに喜んで聴いていましたが③の登場で聴く事が無くなった。③は第2楽章の美しさ、第4楽章の豪快さ、いずれも朝比奈隆の独壇場である。
なお、この作品の録音ではヨッフムがバイエルン放送交響楽団を指揮した素晴らしいスタジオ録音をレコードで聴いていましたが、まだCDでは聴いていないので一度、聴き比べてみたいものです。