オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

三度、フルトヴェングラー のシューベルト

2008年04月08日 21時41分01秒 | 音楽
クラッシック音楽を聴くことの面白さはやはり聴き比べだと思います。同じ演奏家の演奏でも録音日が違うと微妙に違うことがあります。
先ごろ1953年録音のフルトヴェングラーの指揮するシューベルトの交響曲第9番の録音を聴きましたが、今日は1943年のベルリンでのライブを聞き直してみました。オケは当然ベルリンフィルです。
改めて聴き直して見て、やはり凄い演奏である。死の1年前の1953年の録音と比べて白熱した演奏である。特に第1楽章と第4楽章は物凄い感情の高ぶりを感じる。指揮者がまさに作品に没頭している。この作品のスケールの大きさを実感するばかりである。
フルトヴェングラーの録音はライブ録音が多い。フルトヴェングラー自身、客席で聴こえる音が全てだったのかもしれない。理屈では割り切れないテンポや感情起状は、あくまでも演奏会場で聴くと不自然なものでは無いのかもしれません。フルトヴェングラーが、たった一回の演奏会の演奏に全てをかけたものが録音という形で後年、レコードやCDで演奏会場以外の場所で聴かれるとは夢にも思っていなかったであろう。1943年この曲をベルリンで指揮していたフルトヴェングラーがまさか半世紀以上も経ってドイツから遠く離れたアジアの島国の田舎町で、この演奏を聴かれるとは想像もしない事であったであろう。逆に今年、生誕100年を迎えるカラヤンの録音は絶えず世界の音楽マーケットを強く意識していて、フルトヴェングラーの録音と全く逆のものかもしれません。
フルトヴェングラーの録音を聴くという事は、聴く方もフルトヴェングラーと同等の感情や情熱の豊かさや激しさが必要か?そんな事がうっとうしい、疲れると思うならばフルトヴェングラーとは無縁と言えるでしょう。単なる変な演奏と映るかもしれません。ここがフルトヴェングラーに興味持つか、持たないかの分岐点と言えるでしょう。
私自身、フルトヴェングラーの録音を意識を持って聴くようになったのは10年くらい前からです。自分の心のなかでフルトヴェングラーに対する意識が大きくなってきたのは事実です。