#子どもたちよ。
理想を高く持ちなさい。
誰を理想とするかで人生は決まる。
「この状況だったら誰だってこういうことするだろ」と自分を正当化しない。
自分を基準にするのではない。
平凡人を基準にするのではない。
「理想とする人物ならどうするか」を基準にしよう。
理想とする人物は、言い訳はしないはずだ。
私・お父さんが尊敬する人物の一人が中島敦『李陵』に出てくる蘇武。
蘇武持節という故事になって、19年の極寒と孤独に耐え忍んだ義士。
彼は決して「やむを得ない」と自分を正当化しなかった。
自分を正当化するのは逃げで、負けだ。
やせ我慢して、歯を食いしばり、「やむを得ない」と言わない。
人生はそこから始まるのだとお父さんは思っているよ。
~~~以下引用~~~
ここに一人の男(蘇武)があって、いかに「やむを得ない」と思われる事情を前にしても、断じて、自らにそれは「やむを得ぬのだ」という考え方を許そうとしないのである。
飢餓も寒苦も孤独の苦しみも、祖国の冷淡も、己の苦節がついに何人(なんぴと)にも知られないだろうというほとんど確定的な事実も、この男にとって、平生の節義を改めなければならぬほどのやむを得ぬ事情ではないのだ。
~~~引用終わり~~~