自分を変革できない者は、社会を変革することはできない
詠み人知らず。
これを実践したのがガンディー。
インド社会を変えるべく、徹底的に、自らを変革した。自らを律して、自らを責めた。決して他責しなかった。
食欲も性欲も睡眠欲も、削ぎ落とそうとした。餓死しそうになった。自らの命を危険にさらした。
だから、彼がこれを言った、という証拠はないのに、
You must be the change that you wish to see in the world
世界を変革したいと思うなら、まず自分を変革せよ
が、彼ガンディーの言葉として、人口に膾炙されるようになった。
My life is my message.
この言葉が、ガンディほど似合う人を私は知らない。
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実際、自分を変えようとせず、偉そうから、高みの見物から、大上段から、社会を変えようとしても、誰もついてきませんよね。
自分を懸命に律して、自分を懸命に変えようとしている、その真摯さと、熱心さと、本気度に、周りが感化されて、社会が変わっていく。
だからオスカー・ワイルドも言った。
時代を変えるのは、主義にあらずして人格である。
言論の信頼性は、人格によって担保される。
だから、匿名人の言論に信頼性はない。
信頼性がないとは言えなくとも、社会を変革する力を持たない。
そう、匿名人は社会を変革することはできない。
この辺が、橘玲さん(←匿名で一番頑張っている人)の限界だろうか。
彼の本は私はみんな読んでいる。頭は良くなるけど、心が揺さぶられることは少ない。
誰かがどこかで書いていた、
感動しないと、行動は変わらない
心が動かされないと、人は行動を変えない
と。
なお、60年前くらいに隆盛を誇った共産主義(当時は世界の3分の1が共産主義国だった)が衰退した原因の一つに、「上層部・幹部の人格的破綻」があると言えるだろう。
なんだ、口では偉そうなことを言っていて、やっていることは人非人じゃあないか、的な。
この辺は『毛沢東の私生活』なんかも参考になろう。彼の放埒な下半身/性生活はともかく、「虎は歯を磨かない」とか豪語して、毛沢東は歯を磨かなかった。
冒頭の「社会変革/自己変革」の言葉は、田坂さんの以下の本から。
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※ ちなみにオスカー・ワイルドの上記「時代を動かす/変えるのは、主義にあらずして、、」の出典は探していますが、見当たりません。心当たりある方、ご連絡をいただけると嬉しいです!