山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

甘い被災体験ですが

2011-03-19 13:25:25 | お酒以外のブログ
 山梨では計画停電が実施されています。
停電時以外でも、店の暖房、冷蔵庫の蛍光灯は切り、店内蛍光灯も半分以上消していますが、3月17日、18日の停電は厳しかったです。

 17日は18時20分から21時40分までの停電だったので、18時20分で営業終了。取引先の飲食店様は、始めから営業をしなかったそうです。収入に直結するので、本当に厳しいですね。

 18日は、15時20分から19時までの停電。停電で、レジが使えなくても、電卓で計算出来るので、明るいうちは営業できます。店の方針では、日没後、一旦閉店。電気が来る19時から再開です。

 15時40分ごろから停電が始まりました。
その日は暖かったので、停電直後はまだまだ余裕です。お客様にはご迷惑をお掛けしますが、苦情を言われる方は誰もいません。

 4時を過ぎると、まず店内が急速に寒くなり、じっとしていられません。レジに立ちながら手をこすったり、体をこすったり。

 5時を過ぎると、店内がかなり暗くなり、お客様もあまり来なくなります。お客様が来ると、気がまぎれて嬉しい(大変不謹慎で申し訳ございません)。
寒すぎて、店内を訳もなく歩き回ります。閉店しようか迷い続けます。風が強くなり、店内のろうそくが消えそうになります。しかし、入り口を閉めるわけにもいきません。自動ドアなので、閉めると手動では大変です。
 
 6時を過ぎ、店内は真っ暗。品物の判別ができない、歩くのも危険なため、いよいよ閉店です。19時から再開の旨をドアに貼ります。

 さて再開まで1時間あります。真っ暗なので仕事ができません。なにもやることが無い。
寒くてやる気も起こらない。体はブルブル震えます。だんだん具合も悪くなる・・・。

 そして気づきました。これが被災か、と。
この状態がずっと続く。夜中じゅう続く。無限に続く。いつ終わるか判らない。

 テレビで映像を見て、頭では判っているつもりでも、体験しないと判らない。
体験と言っても、たかだか1時間。これは本当に、本当に、悲惨です。

 いくら頑張ろうと思っても、頑張らなくては、と思っても、具合が悪くなる、気が滅入る状況では頑張れない。

 甘っちょろい体験ですが、この体験をしたからこそ、計画停電には賛成、節電にも積極的に協力します。

 停電が無い地域もあると聞きますが、今回はみんなが一度は停電を体験したほうが良いのではと思います。
 
 悲惨なニュースを伝えるテレビのニュースキャスターも、ジャンバーやコートを着ていてもOKです。
 
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