東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

中学生でも手が届く東大入試問題(32)

2018-12-11 11:48:43 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成16年度東大入試問題(前期、文系)です。

問題は、
「xy平面の放物線

上の3点P、Q、Rが次の条件を満たしている。

 △PQRは1辺の長さaの正三角形であり、点P、Qを通る直線の傾きは

である。

 このとき、aの値を求めよ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

図1のように、問題の条件を描きましょう。ここで、

としました。(今回は、点P、Q、Rの位置を図1として調べます。点Rが直線PQの右下側にあるときも同じになると思います)


▲図1.問題の条件を図に描きました

まず、直線PQの傾きの条件を調べましょう。

直線PQの傾きは、

なので、

になります。

ここで図2のように、点Pからx軸に平行な直線と点Qからy軸に平行な直線の交点をHとします


▲図2.△PQHを調べます

このとき、直角三角形PQHの辺の長さの比は、三平方の定理から

です。

また、線分PQの中点をMとすると、Mのx座標、y座標はそれぞれ、

になります。

すると、

から

になります。

次に図3のように、点Mを通り直線PQに垂直な直線RMの式を求め、点Rの座標を計算しましょう。


▲図3.直線MRの式を求め点Rの座標を計算します

直線PQに垂直な直線の傾きは

なので、直線MRは、

で、これを整理すると、

になります。

このとき、点Rは(1)と

の交点なので、点Rのx座標は、

の小さいほうに解(大きい方の解は直線PQの右下側になります)で、

で、これと(1)から点Rのy座標は、

になります。

ここで、線分RMの長さの2乗を計算すると、

になり、これは1辺の長さがaの正三角形の高さの2乗に等しいので、

が成り立ちます。

最後に(2)を解けばお仕舞いです。

(2)の両辺の( )内はいずれも正なので、

となり、これを変形・整理してaを求めると、

から

で、これが答えです。


計算が煩雑になりましたが、簡単な問題です。

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