東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

図形問題(54)

2020-10-13 09:44:14 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2013年AIMEの図形問題です。

問題は、
「1辺の長さが12の正三角形の紙がある。


紙を折り、頂点Bからの長さが9になる辺BC上の点に頂点Aが重なるようにする。ここで、折り目の長さが

で表せるとき、m+n+pの値を求めよ。ただし、mとnは互いに素な正の整数、pは平方数で割り切れない正の整数とする。」
です。

図1に与えられた条件を書き入れました。ここで線分PQを折り目とし、折ったときの頂点Aの位置を点Dとします。


▲図1.与えられた条件を書き入れました

まず、図2のようにPB=2bとして、bを求めてしまいましょう。


▲図2.PB=2bとしてbを求めます

点Pから辺BCに下した垂線の足をSとすると、△PBSはその内角が30°、60°、90°の三角形なので、

になり、すると、
DS=DB-BS=9-b
です。

また、△APQ≡△DPQなので、
PD=PA=12-2b
です。

ここで、△PSDに三平方の定理を適用すると、

が成り立ち、これに、

を代入して整理すると、

です。

続いて図3のように、QC=2cとしcを求めます。


▲図3.QC=2cとしてcを求めます

点Qから辺BCに下した垂線の足をTとすると、△QCTはその内角が30°、60°、90°の三角形なので、

になり、すると、
DT=CT-DC=c-3
です。

また、△APQ≡△DPQなので、
QD=QA=12-2c
です。

ここで、△QTDに三平方の定理を適用すると、

が成り立ち、これに、

を代入して整理すると、

です。

次に図4のように、頂点Aから辺BCに下した垂線の足をHとし、線分ADの長さを求めます。


▲図4.線分ADの長さを求めます

△ABCは1辺の長さ12の正三角形なので、その高さは、

です。

また、
HD=BD-BH=9-6=3
です。

ここで、△ADHに三平方の定理を適用すると、

が成り立ち、これに、

を代入して整理すると、

です。

このとき、直線ADと直線PQの交点をRとすると、点Rは線分ADの中点なので、

で、さらにPQ=xとすると、AD⊥PQから、

になります。

一方、

から、

で、これと(★)から、

です。

以上から、折り目の長さは、

になり、したがって、m=39、n=35、p=39から、m+n+p=39+35+39= 113 で、これが答えです。     


簡単な問題です。