東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

中学生でも解ける東大大学院入試問題(218)(つづき1)

2019-08-06 10:53:00 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成25年度東大大学院工学系研究科の入試問題です。

問題は、
「赤玉k個(kは2以上の整数)、白玉k個と、袋A、Bがある。袋Aには2個、袋Bには残りの玉が入っている。袋Aの中にある玉が赤玉2個の場合を状態S0、赤玉1個と白玉1個の場合を状態S1、白玉2個の場合を状態S2とする。
 ここで、袋Aから無作為に1つ玉を取り出して袋Bに入れ、次に袋Bから無作為に1つ玉を取り出して袋Aに戻す過程を1回の操作とする。
 以下の問いに答えよ。

Ⅰ.袋Aの最初の状態がS1であるとき、1回目の操作後に、袋Aがとる各状態の確率を求めよ。

Ⅱ.袋Aの最初の状態がS0であるとき、2回目の操作後に、袋Aがとる各状態の確率を求めよ。

Ⅲ.n回目(nは自然数)の操作後に袋Aがとる各状態の確率が与えられた時、これらを用いて、n+1回目の操作後に袋Aがとる各状態の確率を表せ。

Ⅳ.十分大きな回数の操作を行った後に、袋Aがとる状態の確率を求めよ。」
です。

今回はⅢです。

図4に、S0、S1、S2のそれぞれの状態から、1回の操作によって移行する状態とその確率をまとめました。


▲図4.各状態から1回の操作によって移行する状態とその確率です

ここで、n回目の操作後に袋AがとるS0、S1、S2の確率をそれぞれpn、qn、rnとすると、図4から、

になり、これが答えです。


次回は最後のⅣです。