とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

神経症にかかりやすい人 1

2006年12月04日 19時51分27秒 | 老人介護・心の不調・ストレス
『不安のメカニズム』クレア・ウイークス 高木信久氏訳 ブルーバックス

最終章 神経症にかかりやすい人

p291~292

   幼年時代の影響
《 だれでも神経症にかかる要因をもっているが、ある種の人たちは、他のひとたちよりもかかりやすい。ということは、恐怖心の虜になりやすいということである。だれでも、耐え切れぬほどの重荷、悲しみ、あるいは心の葛藤におしひがれると、もだえ苦しんで、自分をへとへとに疲れさせることになる。そうこうしている中に、過敏になった神経がさまざまな症状を引き起こすことになるが、彼がそうした症状を恐れ、それと闘うといった誤りを犯すと、彼はたちまち恐怖→闘い→恐怖という悪循環におちいり、神経症にかかってしまうのである。
 幼いころの環境、しつけ、訓練いかんにより、人は神経症に強くもなり、弱くもなる。子供のころ、夕暮れになると緊張と恐怖におののきながら、飲んべえの父親の帰りを待ったりした人は、円満な家庭で育ち、いつも早く就寝し、安らかに熟睡できるよう、母親が心をくばってくれた人と同じような、健康で平衡のとれた神経をもつことはできない。またいつもいらいらし、ちょっとした事で興奮するような両親の下で育ち、たえずおどおどしながら大きくなった人は、和気あいあいとした家庭の雰囲気で成長した人に比べると、小さなことにでも刺激さえやすく、神経の反応も誇大なものになりやすい。ヒステリックな騒動は、幼い者の心をひどく傷つけるものである。
 何か楽しい出来事が数日後に控えている場合でも、すごくはしゃぎ、興奮しながらそれを待つというのではなく、おだやかな気分で楽しみながら待つように、子供をしつけるべきである。そのようなとき、母親の落ち着いた和やかな言葉は、大きな影響力をもっている。たとえば「クリスマスまであとたった2週間しかないわ。身体がぞくぞくしないこと」という変わりに、「サンタさんのおじさんがいらっしゃるまで、まだまるまる2週間あるわ。それまで、他のことをいろいろ楽しむ時間がまだたっぷりあるわね」といった方が、どれほど子供を落ち着かせる、分別のあるいい方であるか知れない。》 
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