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「市民逮捕」と「現行犯逮捕」!

2010年02月25日 | Weblog
■映画「キャピタリズム」を見る(その1)!
 昨日、遅ればせながらマイケル・ムーア監督の映画「キャピタリズムーマネーは踊るー」を、株主優待を使って見てきました。映画としては面白いものではありませんでしたが、興味深い内容でした。金融機関の強欲さ、自由放任経済の無責任さが十分に描かれていたと思います。
 この映画で印象に残ったのは、「市民逮捕」と米フランクリン・ルーズベルト大統領の「権利章典」でした。そこで今日は「市民逮捕」について。
 映画ではムーア監督が悪徳・強欲の金融機関に乗り付け、ハンドマイクで「市民逮捕する。出てきなさい」と呼びかけるシーンがありました。しかし、米国にこのような「市民逮捕」というのが本当にあるのか、私には解りません。
 ただ米国の建国の歴史と理念、リンチ(私刑)大国というイメージ(昔の西部劇の見過ぎか)からは、ありそうな気もしてきます、因みにリンチとは「法律によらないで、民衆や団体内において行われる暴力的な私的制裁」のことで、「18世紀末、私的法廷を主宰していたアメリカのW・Lynchの名前から付けられたもの」(スーパー大辞林)。
 この「市民逮捕」という概念は、日本の刑法にはないようです。しかし、刑事訴訟法第213条は「現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる」と規定し、また同第214条は「検察官、検察事務官及び司法警察職員以外の者は、現行犯人を逮捕したときは、直ちにこれを地方検察庁若しくは区検察庁の検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならない」となっていますので、現行犯逮捕は市民・国民でもできる訳です。
 時々、ひったくり犯を目撃した市民が追跡し逮捕したとの記事を見ますが、これなどは現行犯逮捕でしょう。しかし、ムーア監督の「市民逮捕」とは、だいぶ異なるようです。
                                以上