■「大恐慌」と同じ昭和4(1929)年の創作!
今年の出版界の話題の一つは、小林多喜二の『蟹工船』(新潮文庫)の復刻でしょう。劇画『蟹工船』も出版され、本屋では新潮文庫版とともに平積み販売されています。5月のこのブログでも取り上げましたが、『蟹工船』はプロレタリア文学(懐かしい言葉です)の代表作であり、「大恐慌」と同じ昭和4(1929)年に創作されました。
現在の世界は連日の株価暴落に揺れる金融金融機関の時代、これにフリーター、ワーキング・プア、格差拡大がプラスされ、働く人たちに厳しい時代となっています。共に厳しい時代だからでしょうか、『蟹工船』の売り上げは順調なようです。
ところで最近、新たな出版社が『蟹工船』ブームに参入しました。角川文庫版の『蟹工船』です。後からの出版でもあり小林多喜二の略年譜などが掲載され、内容は新潮文庫版より充実しているように感じました。また、定価が新潮文庫版400円+税に対し、角川文庫版は税込みで380円のようで、ロープライスとなっています。
結論として角川文庫版の『蟹工船』の方が、お買い得なようです。しかし、他社の本が売れたから便乗して売るという姿勢が見え見えで、単なる利益狙いの感があります。如何なものでしょうか。小林多喜二もあの世で苦笑いをしているかも知れません。
以上
今年の出版界の話題の一つは、小林多喜二の『蟹工船』(新潮文庫)の復刻でしょう。劇画『蟹工船』も出版され、本屋では新潮文庫版とともに平積み販売されています。5月のこのブログでも取り上げましたが、『蟹工船』はプロレタリア文学(懐かしい言葉です)の代表作であり、「大恐慌」と同じ昭和4(1929)年に創作されました。
現在の世界は連日の株価暴落に揺れる金融金融機関の時代、これにフリーター、ワーキング・プア、格差拡大がプラスされ、働く人たちに厳しい時代となっています。共に厳しい時代だからでしょうか、『蟹工船』の売り上げは順調なようです。
ところで最近、新たな出版社が『蟹工船』ブームに参入しました。角川文庫版の『蟹工船』です。後からの出版でもあり小林多喜二の略年譜などが掲載され、内容は新潮文庫版より充実しているように感じました。また、定価が新潮文庫版400円+税に対し、角川文庫版は税込みで380円のようで、ロープライスとなっています。
結論として角川文庫版の『蟹工船』の方が、お買い得なようです。しかし、他社の本が売れたから便乗して売るという姿勢が見え見えで、単なる利益狙いの感があります。如何なものでしょうか。小林多喜二もあの世で苦笑いをしているかも知れません。
以上