誰もがホームレスになる時代に！

■Ｎスペはあの「ワーキング・プアⅠ＆Ⅱ」を再放送！
　昨日のＮＨＫスペシャルは昨年放送され、大反響を呼んだあの「ワーキング・プアⅠ＆Ⅱ」を再編集し、放送していました。またＮＨＫ教育テレビは、長時間労働からうつ病になり、職を失った就職氷河期世代の姿を放送していました。ワーキング・プアは、ホームレスへの第一歩ですから、見ていても辛くなるばかりです。
　ところでホームレス支援雑誌「ビッグイシュー日本語版」は最新号（８４号、2007.12.1）で、「若者をホームレスにしない方法ー誰もがホームレスになる時代に」という特集を組んでいます。内容は同号を読んでいただきたいと思いますが、正社員が何らかの理由（長時間労働による病気、リストラなど）で退職した場合、その後はフリターや派遣労働者にしかなれず、常にホームレスへ転落する危険性を孕んでいることを示唆しています。就職氷河期世代や中高年の非正規労働者には、終わりのない冬の時代が続いているようです。
　もっとも厳しい時代は今に始まったことではありません。鈴木文治（労働運動の創設者）が明治時代に行った調査でも警察官や教員、会社員など普通に働いている人たちが何らかの理由で職を失い、「立ちん坊（明治・大正の時代、車の後押しなどをして金も貰う自由労働者）」に転落する姿が報告されています。
　それにしても家族や地域社会での連帯、助け合いが失われつつある現在、フリターや日雇派遣労働者などの自由労働者は、ワーキング・プアを通り越して一気にホームレスまで転落してしまう恐れがあります。世界第二位の経済大国になった現在の日本が、明治・大正の時代より悲惨なのは悲しいことです。
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