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王子製紙、北越製紙TOBを断念!

2006年08月30日 | Weblog
■従業員・労働組合の対応は?
 本30日のマスコミ各紙は、「王子、北越買収に失敗」、「北越TOB不成立で決着」などの見出しで、王子製紙が北越製紙へのTOBを断念したことを報じています。
 詳細は各紙に掲載されていますので略しますが、気になる点が二つあります。一つは北越、王子の従業員や労働組合がどのように対応したのか、また王子製紙のアドバイザーを務めた野村證券の責任・メンツはどうなるのでしょうか。
 TOB(株式公開買い付け)は経営の問題、従業員・労働組合は関係ない、と言われればそれまでですが、そんなに簡単にはいかない面もあります。北越製紙の労働組合は反対声明を発表していましたが、王子製紙の従業員・労働組合の反応はさっぱり分かりません。
 企業が合併すれば労働条件に影響を与えますし、労働組合も大きな影響を受けます。吸収された会社の労働組合は、当然のように吸収されてしまいますし、反対の意思表示を行っていた組合執行部がそのまま無事に済むとは思えません。
■アドバイザー野村證券の責任は?
 今回のTOB騒動では、野村證券が王子製紙側にアドバイザーとして参加していました。この野村證券のアドバイザーとしての責任は、どうなるのでしょうか。日本を代表する証券会社、世界の野村証券ですから、王子製紙としてはその力量・情報収集能力に期待をしていたと思います。
 今回のTOB失敗で期待に応えることができなかった野村證券は、面目を失墜し、信頼を失い、成功報酬を得ることができなかったのですからショックでしょうし、担当者は当然左遷でしょう。
 しかし、野村證券は意外と平気かも知れません。「客の損失は、我が社の利益」と考えれば良いのですから。この会社は、もともとノルマ証券(失礼)と呼ばれた「株屋」ですから。
                                 以上