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王子製紙TOBに日本製紙が参入し、混沌!

2006年08月04日 | Weblog
■北越製紙への援軍か、日本製紙!
 昨3日から製紙業界最大手の王子製紙による北越製紙への株式公開買付け(TOB)が実施されていますが、これに業界二位の日本製紙が参入し、「北越製紙の株式8.49%を取得した」と発表して、事態は複雑化してきました。
 日本製紙の参入は、「王子製紙による北越株TOBを阻止するのが狙いで、経営支配が目的ではない」とされ、日本製紙は今後も10%未満の範囲内で買い増しする、とされています。
 王子製紙によるTOB騒動は、新たな日本製紙の参入で混沌・複雑化してきましたが、北越製紙にとっては思いがけない援軍の到着です。今後の4社、王子製紙対北越製紙・三菱商事・日本製紙の四つ巴の攻防が見物です。
■今後も増えるTOB、M&Aは個人投資家にチャンスか?
 今回の王子製紙によるTOBは、日本初の本格的な敵対的TOBとして注目されていますが、一般に敵対的TOBはうまくいかない、とされています。経営者、従業員・労働組合、その他の利害関係者を敵に回す敵対的TOBは、たしかにうまくいかないでしょう。
 しかし、敵対的TOBが本当に敵対的なのか、単に今の経営陣にとって敵対的なものなのか、しっかりと見極め、判断する必要があるでしょう。
 いま世界的にTOBやM&Aが急増しています。日本でも今後、急増することが予想されます。当時者にとっては大変なこと、命がけの闘いでしょうが、私たち一般の個人投資家にとっては、株式市場が活性化し、チャンスと言えるでしょう。
 但し、漁夫の利を得るような気持ちではなく、中長期的な企業投資の視点に立って、企業や従業員その他の利害関係者のためになるTOBやM&Aかどうかを見極めていく必要があると思います。
                                 以上