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2025年までに壊滅的な人口減をもたらすのはEMP
EMPとは
EMPとは、電磁パルスとよばれ、強力なパルス状の電磁波である。上空で発生すると、電子機器を破壊する恐れがある。大規模な太陽フレアや、高高度で核爆発を起こすと発生する。また、雷が原因となることもある。
参照:ウィキペディア 電磁パルス
EMPをもたらす2つ要因
【EMP攻撃】
2017年に北朝鮮が核開発に成功した際に、日本や韓国への攻撃が想定されたのがEMP攻撃である。高高度(30 キロメートル~400キロメートル)で核爆発させることで、日本の広範囲の電子機器に影響を及ぼすことができる。範囲は核爆発の規模による。
攻撃側はピンポイントで特定の場所に届かなくてもよい、高度が高いために迎撃しにくいといった利点がある。範囲によっては実際の核爆発よりも、人的損害が大きくなる可能性がある。
【太陽フレア】
太陽活動が活発化すると、太陽フレアと呼ばれる爆発が発生する。その爆発による電磁波は方向と規模によっては地球に届き、さらに場合によってはEMPを発生させる。1989年にには太陽フレアによるEMPでカナダにおいて大停電が発生している。
今年になって総務省が太陽フレアによる被害想定を報告している。
参照:太陽フレア被害想定 携帯電話・TVが断続的に利用不可も
EMPによる被害
EMPにより、最悪の場合一部の古い機械以外はすべて使えなくなる。
この実験を見ていただければどのようなものか想像がつきやすい。
利用できなくなるものをざっと上げても以下の通り。
そもそも、電気が使えない時点で江戸時代の生活になってしまう。
パソコンが使えなくなると多くの人は仕事もできない。
【利用できなくなるもの】
・情報通信(各企業のシステム、インターネット、携帯電話)
・電力、ガス
・上下水道
・輸送(鉄道・航空・船舶・バスなど)
・金融(銀行、証券、ATM、電子決済など)
・医療(人工呼吸器、手術設備、歯科医療器具など)
・建物、設備等の維持
・家電製品(冷蔵庫、スマートフォン・・・)
更なる問題は、これらの影響が出た後に復旧させることが困難ということだ。たとえば、核爆弾によるEMP攻撃があり、電力施設に被害があると想定しよう。
・スマートフォン、テレビ、ラジオもつかえないので、何が起こっているのかわからない
・電力施設が止ってしまうが、どこに問題があるのか調べる装置が動かない
・調査する人が現地へ行くのは徒歩か自転車
・ようやくたどり着いた電力設備調査担当が手探りで調査を始める
・多くの設備が動かなくなっており、ほとんど交換が必要と判断される
・交換を頼もうにも、メーカーへの連絡方法はない
・メーカー側も電力がなく工場が動かない
さて、この状態で電力が復旧するにはどれくらいの時間がかかるであろうか・・・。
ディーガルが予測するような2-3年で数十%もの人口減少は戦争や病気で起こらない。しかし、EMPが発生すると、それが想像できるのである。
日本の人口減少の規模
ディーガルの予想では日本の2025年までの人口減は2000万人。
これでもブルーチームの中では被害が少ない方である。
EMPによりそれだけの人口が減るのであろうか?
【医療】
命に直結するのはペースメーカーの停止や誤作動、人工透析器の停止が考えられる。
要因 | 人数 | 元ネタ |
---|---|---|
心臓ペースメーカー | 約40万人 | 産経新聞 |
人工透析 | 34 万 4,640人 | 2020 年度「全腎協ニューズレター |
人工呼吸器 | 7394人 | 全国都道府県別の在宅人工呼吸器装着者調査(2018 年) |
また、薬がないと症状が悪化する、死んでしまう病気もある。
たとえば、糖尿病。
糖尿病患者 :約300万人
インスリンが必要:約100万人
インスリン投与がないと生きていけない:10-14万人
参照:日本生活習慣病予防協会 インスリン療法中の糖尿病患者2,650人の調査結果を発表!
参照:糖尿病ネットワーク 日本の1型糖尿病の患者数は10〜14万人 支援とケアが必要 厚労省研究班
年間で緊急搬送されるのは約600万件ほどある。
そのうちの重症者でかつ長期療養を必要とする人。
年間約50万人 (令和2年は486,164人)
参照:総務省 「令和2年版 救急・救助の現況」の公表
表10 傷病程度別の搬送人員対前年比
【食糧】
食料を手に入れるのも困難になる。
日本のカロリーベース総合食料自給率=37%
実際には、食べ残し分、食べるのを減らすこともできるため、日本で生産される食糧で人口分を養うことができるかもしれない。残酷ではあるが、病気で動けない人はすぐに亡くなってしまうので食糧を必要とする人も減る。
問題は、食糧が作れない、運べない、保存できないことである。
・農業、漁業に必要な器械が動かない
・農業に必要な肥料が運べない
・作ったり、獲ったりした食べ物を運べない(トラックや船が動かない)
・保管できない(冷蔵、冷凍できない)
この状態で、海外からの食糧輸入がなければ餓死者が出るのは避けられないであろう。
【水】
電力が止まると水は水道から出てくれない。
井戸水の多くもポンプでくみ上げているので、湧き水を利用している場合を除いて水はなくなってしまう。
しばらくは、ペットボトルの水があるであろうが、すぐに尽きる。
食糧は各家庭の冷蔵庫、店の在庫で数週間食いつなげるが、水はすぐに無くなるかもしれない。
水がなくなると、多くの人は川の水を求めることになる。
当然病気になる人も増えることが予想される。
トイレも使えない。
こう考えると、水道から水が出ない世界を想像するのは少し怖い。
とはいえ、水は最も早く復旧されると思う。
【輸送】
ほぼ全滅。
人の移動はともかく、食糧やガソリンなどの燃料が運べないことが大問題である。
救いは、昔の機械式(半導体を使っていない)動力は動かすことができる。
これによる被害は想定できないが、人命に大きな影響を及ぼすことは想像できる。
EMPの影響は、もっともっと多くのことが想像できる。
ATMと電子決済が使えないだけで、モノが買えないであろう。多くの人が持っている現金は少ない。そのあとは、犯罪が増えることが予想できる。万引き、強盗は当たり前。
マンションのエレベーターは使えない。それどころか、オートロックが開かない。外出中だった人は家に入れるのか?
冷蔵庫が使えないと外食産業はほぼ全滅。
パソコンが使えないとオフィスワーカーは何もできない。
電車や車が動かないと通勤できない。
といろいろ書いてみたが、実際に日本全国がEMPの影響を受けるとは限らない。
一部の地域の可能性もある。
また、すべての危機が動かなくなるわけでもない。
以下は少し安心できる動画である。実際のEMPではどうかわからないが。