くもり空の下で……

アルコールとギャンブル。依存症からの回復と成長を目指しながらの日々の雑感を発信。趣味の渓流釣りなども公開しています。

オヤジ

2020-05-30 21:38:55 | 日記
先日、



実家へ出向いた時にオフクロから古いアルバムを手渡された。


母:
「これ、
お前のだから、
持っていきなさい。」













「なんだ?

終活か?
オフクロ。」

冗談半分で私はそう返した。





母:
「ま、
それもあるかもしれないね。」









そう言いながら母は私に古いアルバムを手渡した。












そのアルバムの中には、
私の記憶からはすっかり抜け落ちていた、オヤジの姿も残っていた。






………………




昭和40年代。








当時は
"アルコール依存症"
などという言葉すら無かったと思う。







いや………


あったのかもしれないが、自分自身でそう自覚している人はほとんど居なかったと思う。





"酒乱"



そう言ったほうがしっくりくる時代だった。











私のオヤジは正に、その、「酒乱」というヤツだった。










◆◆◆◆◆◆◆





時代は昭和50年代。


日本は高度経済成長の真っ只中。





会社帰りのサラリーマンたちは酒を酌み交わし、世の中の情勢を語る。




そして……
当たり前のように飲酒運転をして各々の家に帰宅する時代だった。







そんなオヤジの晩酌に毎晩付き合わされるオフクロ。
晩酌の1時間後には決まって始まる夫婦喧嘩。








その当時ウチのテレビでは、ザ・ベストテン、ゴールデン洋画劇場、遠山の金さん、
そんな番組がやっていたことを記憶している。








何度も、
酔ったオヤジにオフクロが殴られる姿も見てきた。










当時、小学生だった私は、ただその光景を震えながら見ないようにしているしか無かった。















……………数年後……………












17歳ぐらいになった私はバイクに夢中の不良学生だった。
オヤジは相変わらずの酒乱だった。









買ったばかりの新車のバイクを酔ったオヤジに蹴飛ばされて、オヤジをぶん殴ったこともあった。














私にとっては"ろくでもないクソオヤジ"……………

















趣味はカメラと盆栽。






デタラメな人だった。










けれど、、

今は恨んではいない。











享年66歳。





一般的には、アルコール依存症者の寿命は55歳前後と言われている。







もし、
オヤジがアルコール依存症だったならば、
長生きした方ではないだろうか。





平成17年,
今から約15年前にオヤジはその生涯を終えた。






きっと、


アンタはアンタで、











イロイロ悩んでたのかもしれねーな。






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