㉕今回のシリーズは、石田三成についてお伝えします。三成は巨大な豊臣政権の実務を一手に担う、才気あふれる知的な武将です。――――――――――――――――――――――――「なにをいう」三成は、背骨を立てた。頬は削げおちていたが、両眼に気塊をこめ、正則をにらみすえた。「うぬのような智恵たらずの男に、おれの心のありかがわかってたまるか。そこをどけ。めざわりである」と、ひくいが、しかしよく透る、底響きのする . . . 本文を読む
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