shining's ブログ 「音楽と旅と珈琲と」

音楽大好き男の徒然なる日記

最低賃金引き上げ 格差解消へ流れ継続を(北海道新聞 2021年7月16日付社説)

2021-07-17 | 日記
北海道新聞  20217月16日付社説
「最低賃金引き上げ 格差解消へ流れ継続を」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/567595?rct=c_editorial


厚生労働省の中央最低賃金審議会は2021年度の地域別最低賃金(時給)の目安を決めた。
全国平均で時給を28円引き上げ、930円とする。

通常は都道府県のランクごとに引き上げ額の目安を示すが、全国一律とした。
このまま反映されると北海道は889円になる。

目安額を時給で示し始めた2002年度以降最大の上げ幅だが、
政府が目標とする「全国平均1,000円」とはまだ隔たりは大きい。
今後も非正規雇用の待遇改善などに向けて賃金底上げの流れは必要だ。


新型コロナ禍では失業や大幅な減収、長期の自宅待機などに追い込まれている人たちがいる。

一方で、苦戦している中小零細企業にとっては賃金上昇は負担となろう。
引き上げが「雇用調整」の契機となってはならない。

政府は引き上げによる格差解消と、中小企業支援策の拡充を両輪で進めるべきだ。


今回の引き上げ率は、3%以上だった2016~2019年度と同水準の3.1%となった。
2020年度は目安を示さず事実上据え置いた。

上げ幅を全国一律としたのは地域間の格差解消へ一歩前進と言えよう。
目安通りならば全都道府県の時給は800円を超える。

ただ、最高の東京都と最低の沖縄県などには221円の開きがある。
地方からの若者流出を抑えるさらなる改善策が欠かせない。

日本の最低賃金は、他の主要先進国に比べても見劣りする。
英独仏の時給は「1,300円前後」でコロナ禍でも引き上げてきた。

そもそも時給900円ではフルタイムで働いても、ワーキングプアの目安の年収200万円に届かない。
非正規雇用が働き手の4割を占め、格差の拡大は結婚や出産の断念などの要因となっている。

政府は少子化対策からも、経済的に心配なく暮らせるだけの最低賃金の確保を目指すべきだ。


日本商工会議所など中小企業3団体は
「極めて残念で到底納得できない。
多くの経営者の心が折れ、廃業はさらに増加し、雇用に深刻な影響がでることを懸念する」
とコメントを発表した。

政府による税や社会保険料の減免など施策の充実が不可欠だ。
大企業が中小企業にコスト削減のしわ寄せをすることは許されない。

労使双方の折り合いがつかない中での決着は、引き上げへの政権の意向が強く反映された。
審議は客観的な経済指標に基づき判断されるのが本来望ましい。
議論は透明でなければならない。

-------------------------------------------------------------------------------------------------

コロナ禍だと言うのに、今朝も東京メトロの車内は満員だ。

なぜ東京都に隣接する3県の人が、長時間満員電車に揺られて東京都を目指すのか。

かんたんだ、東京都内のほうが恵まれているからだ。
東京都内ならば時給1,000円で稼げる仕事でも、隣接県では900円台しかもらえないからだ。


埼玉県から通う友人は以前の仕事は物流センターで、心身酷使する「ライン」の仕事をしていた。
しかも、時給は900円で、採用担当と交渉して昇給しても「時給910円」だった。
腰を痛めたのを機会に、彼は再びデスクワークを模索して都内通勤を選んだ。
ほんとうに、切実で、良くわかる話だ。


本来、地域格差なんてあってはいけない事だ。
給料だって夜勤の介護職やライン作業などからだを酷使したり、トイレや公共スペースの清掃業こそ待遇すべきであり、
巣ごもり需要で通販をたよってAmazonやウーバーイーツなどが商売繫盛の今こそ、
東京都外のラインのピッキング作業は「時給1400円以上」払うに値するはずだ。


で、そんな「東京を目指す流れ」が、全国的になった。
当たり前だ、出身県では給料が安くて、このままでは暮らせないからだ。

今はもう高度経済成長期じゃない、
ショッピングモールはどこにもあるし、ミュージシャンや芸の道ならまず地元で腕を磨いて、
「大阪・博多・札幌・広島等に〇〇あり」と言われることが最初だ。
結局、地元では暮らせないからだ。

時給引き上げに反対する日本商工会議所や道商連合などのクソは、結局は従業員の見方ではないのだ、

(ブラックな中小企業&零細の経営者でさえかばうような輩だ)
「国内最低時給1,000円」を超えられるよう、
昇給を渋る経営者を粘り強く説得して
足りない分は厚生労働省から補助金で出してもらう等
待遇改善を目指すのがあなた達の使命ではないのか?

「現状維持」など、もうあり得ない。
「待遇改善」か「企業&地域劣化」のどちらかしかない。

今のままでは、まだまだ多くの国民が東京都を目指すだけだろう。

Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コロナ対策迷走 政権の機能... | TOP | 小山田圭吾特集 »
最新の画像もっと見る

Recent Entries | 日記