買う予定ではなかったんだけど、表紙を一目見てから気になっていた作品。
ネットで内容を調べてから…と思ってなぁなぁにしてましたが、
ようやく重い腰を上げて購入。
検索しようとしても、「叢」って字が変換できないんよなぁ…
読み終えた所で素直にワクワク。
あらすじ的なモノは頭に入れてたつもりだったけど、
これは予想外にニヤニヤ出来る作品だった。
作品の舞台は1939年のハルピン。
1939年っつーとアレですよ。第二次大戦ですよ。
厳密にはプロローグとして、7年前に起こった列車事故のエピソードが入ってますが。
基本的には史実とリンクしてると思って良いんですが、
そこはSFチックなトンデモ要素が結構に詰まってるワケで。
実際SFなんだけどね。表紙からは想像も出来ないレベルの。
列車事故で目を覚ます獣人「混沌」に立ち向かうは、
大日本帝国の特殊組織「嵐山機関」の生み出したロボット「蔵王」。
「混沌」を生み出し、中国の古代神の血統を現代まで紡ぐ「神農一族」。
アイヌ伝承に出雲の巫女、果ては錬金術師に秘密結社の俯瞰者と、
史実でも第二次大戦では相当に世界中が引っ掻き回されてますが、
上で挙げたような要素までもがチャンポンに。
これで悪酔いさせられないんだから、中々に良く仕上がっているんじゃないでしょうか?
似たような、というと語弊があるかもしれないけど、
以前取り上げた、「宵闇眩燈草子」に似た雰囲気がちょっとだけ。
あれほどざっくばらんにやりたい放題やってるワケじゃないけど、
東西を問わずトンデモ分を煮込んでる所は一緒だと思うし、
自分は19世紀~20世紀中頃の時代設定に惹かれたりもします。
まだまだ1巻がこの夏に出たばかりですし、連載自体も不定期。
次にコミックスが出るのが待ち遠しいばかり。
1巻の段階だと、どういう風に着地して終わるのかが全く読めませんが、
この風呂敷を小綺麗に畳んでくれることを期待。
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