人狼はあくまでベース。
題材はもっと別のとこにあるってのを頭のどっかにやっとかんとね。
人狼知らない人が読んだとしたら、これを機に人狼に興味を持った方が良いかと。
オレは頭悪いから見てるだけでも精一杯だけど、あのゲームは面白いと思うんだ。
オカ研のメンバー+1が謎の館で誰かの遊びに付き合わされる。
ルールは割愛。シンプルなんで読んでいけば解るはず。
ただ誰が魔物でどうやってソレを暴くかって事よりも、
一方的に押し付けられたルールを受け入れて生き残らなければいけない環境での、
登場人物達の葛藤だとかを読むモノだと。
カバー折り返しにも「極限状態におかれた登場人物たちのリアルな心理描写に定評がある」と、
人狼は「極限状態」のお膳立てであって、「リアルな心理描写」の方がメイン。
ちょうど上巻を読み終え下巻に手を伸ばした辺りでソレに気付き、
「ああ、別に読み手が脳味噌フル回転させて犯人当てたりしないんだなぁ」と思うと、
途端に読むペースが落ちた気がするのだ。
それでいて定評があるらしい登場人物の心理描写も主人公周辺の4人で手一杯な感じ。
もっと掘り下げるべきだと思うんだよなぁ…
上下巻でダメなら3部構成でも良かったハズ。
次の「生贄のジレンマ」では1クラス40人で3巻。内容の薄さは覚悟せにゃなるまい…
読み終わって引っかかってたのは、"リアル"な心理描写なの?っていう疑問なんだけど、
これ愚痴りだすと収拾がつかないからなぁ…
少々後味の悪い初夏の昼下がりでした。