コレは中々にコメントしづらい映画だったわ…
コーヒー&シガレッツでハマって以来のジャームッシュ監督作品。
フランスのタクシードライバーかつ、
アメリカのアイスクリーム屋ことイザック・ド・バンコレ主演。
かなりの長文になるよー
食感はゴースト・ドッグが一番近いかなぁ。
アレはアレで一貫したテーマがあったけど、
一回観た直後の状態では何がなにやら。
安部公房の作品に近い雰囲気があるね。
これはもう割とネタバレっつか、観た人間の言葉で触れざるをえないんだけど、
たぶん殺し屋のバンコレがグラサンかけた仲間から情報を得て、
ビル・マーレイを暗殺しに行くお話。
コレが解り易いあらすじ。
出てくる人はジャームッシュ作品の割には沢山いらっしゃって、
・生真面目な仏頂面の「孤独な男」
・空港の仲間1「クレオール人」
・空港の仲間2「フランス人」
・超ビビリ「ヴァイオリン」
・恐怖の段違いチクビ女「ヌード」
・とにかく白い「ブロンド」
・なんだかんだでもう40近い「分子」
・こういうジジイは格好良い「ギター」
・中南米流の伊達ワル「メキシコ人」
・ライトアップされると怖い「ドライバー」
・面白白人「アメリカ人」
公式で挙げられてる順にこんなにも。
バンコレこと「孤独な男」の目的や素性、仲間との関係は明かされず、
仲間との連絡を繋げ合わせて仕事の全貌が見える感じ。
仲間の言葉から自分の仕事を見出すんでしょうね。たぶん。
一通りの会話(とはいえバンコレは聞くだけですが)が終わると、
お互いに所持しているマッチを交換して、バンコレは次の仲間と接触する。
バンコレが受け取る側のマッチにはメモが入っている。
この繰り返し。
仲間との会話はほぼ一方的で、具体的な指示は会話の最終盤に語られるのみ。
それも断片的で、殆どは突飛な世間話レベル。
あれ…この表現だと矛盾してる?
マッチの中身のメモはアルファベットだけど英語じゃない。
訳もされてなかったし、バンコレが飲み込むから読めないんだけど…
自分が「ん?」と思った点を挙げていくと、
・バンコレの立場
・個性的過ぎるホテル
・会話の内容の連鎖
・足繁く通っていた美術館(個展?)らしき建物と展示作品
・シューベルト<段違いチクビ
・全裸ビニール雨合羽は無し
・そういえば「ヌード」だけメガネだったね
・足繁く通っていた美術館(個展?)らしき建物と展示作品
・というかメガネの存在そのもの
・マッチの例外、ダイヤと白紙
・バンコレの見る物と仕事との一致
・NO LIMITS NO CONTROL
いつもジャームッシュ作品を鑑賞するときは、
観る前からあんまり気張らず、終始リラックスして観られるんですが、
今作はちょっと身を乗り出したり、
知らず知らずの間に眉間に皺が寄ってたかも知れません。
よくよく思い返してみれば、ブロークン・フラワーズの時でも、
ビル・マーレイづくしじゃなければ、同じような感触だったのかも。
あっちは最初っから最後まで解り易く太い問題があったけど、
今回は謎だらけなんよね。リボルバーと同じぐらい。
先に挙げた自分の疑問は、
また後日悩み返してブツブツ言っておきたいと思います…