fangle WORLD'S LIFETIME FITTINGS, GOODS & ORIGINAL ARTICLES
奈良でアンティークの家具・雑貨、古道具、オリジナルの鉄ものを扱うfangle。
 





カメレオンの大きな絵を見た。
他にも、脳裏に残る絵が何点もあったけれど、
カメレオンの絵がやけに強烈だった。

大岩オスカール『夢みる世界』の展示作品は
事前に画集を見た時、ちょっと悲しくなるお話を聞いたかのような後味があった。

実際に見てみると、
そんな悲しいストーリー性だけじゃなく、
飛び込んでくる鮮やかな色からは、優しい気持ちにもなった。

絵のカメレオンも、鮮やかで綺麗な色をしていた。

カメレオンといえば、
環境に合わせて色を変えるということが真っ先に思い浮かぶ。
次に、あの目。あまり動きもしない。
何処を見て、何を考えているのか判らない。

同じく、カメレオンの絵から感じたものは何なのかよく判らない。
それが気になり、何かあるかもしれないと
トルーマン・カポーティ『カメレオンのための音楽』を再び読んでみた。

そこにあったのは、やっぱり不可思議な感じ。
そして、夢でない現実をはっきりしっかり見つめて生きようとする
人間カポーティの言葉。

「神が才能を授け給うにしろ、必ず鞭を伴う。
いや、鞭こそ才能のうちなのだ、自らを鞭打つ。
・・・(中略)
たった一人で一組のカードを持って果てしなく配り、手札を調べ―
そして、もちろんのこと、神の恩寵と鞭を二つながら身に受けつつ。」

結局、この言葉に再会したら、
判らないことをそっとしておこう、と思った。
何でか判らないけど。

they settled their colors