公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

馬券でも大勝ちする大黒社

2006-05-31 03:06:16 | 現場レポート

今月10日、この週はたまたま笠松も名古屋も本場開催がなかったことから、大黒社は園田へ遠征。

しかしこの日、私はあまりにも全体的に頭数が少なすぎ、おまけに印がそろいすぎていることも懸念して全レース買うのをやめた。

ところが大黒社は、

「さも一番張って!」

でおなじみの元祖・大黒社の予想も参考にズバズバ的中。それも大穴的中連発!ま、元祖も、競馬キンキが無印としているようなところに狙いを定めたレースが少なくなく、それに乗ったというらしいが、私にはこうしたところを狙う買い方は「できないね」。

ま、この園田ってところは、こういうメンバーの組み方をしたときに限って昔から大穴が出るレースが目立ち、そのため?イン●キの誹りを受ける??競馬場として今も有名??だが、大黒社のような「玄人はだし」はそういった穴をうまくみつけてしまうんだね・・・

しかも勝ち方が半端じゃないからね。

そして日本ダービーもまた大勝ち、というか本人はあまり勝った部類には入らないとのことだが・・・

競馬では「勝って当然」といわんばかりの大黒社。

さて29日の笠松は、東海を見たら頭数が少ない割には印の割れているレースが多く、意外と手を出しにくいカードが目立った。

これがたとえば単勝・複勝がよく売れるといわれる香港や欧州あたりだと逆に「おいしい」カードとなるんだろうが、日本は難しい賭式ほどよく売れ、単・複はほとんど売れない。したがってこういったレースでさえ3連単や馬単といったあたりを買わねばならないということになってしまう。

というわけで、7頭立てばかり続く1~3レースはパス。4レースから購入。

4レース。9のワイエスミラクルが勝ったが、2着に7のロンパーキッスが入り、東海の印加減からいったら、これはそこそこいい配当が出たと思ったら、馬複830円だって・・・ダメだこりゃ。

大黒社は9が頭も7は全くノーマーク。ま、なでしこが縦目で抑えていたんでそれをもとに抑えていたんだが、他も結構買っていたからなぁ・・・

このあとは笠松では最終レースとなる9レースを買うことに。しかし・・・

8レースで東海が「激戦」とコメントしていたレースがあった。

このレース、大黒社もなでしこも買い目を絞っていたが、レースは東海の読みが「ズバリ」的中。馬複1-9は2430円つけたが、東海の印をもとに6頭ボックス買いしていれば取れてたし、儲けられた馬券。

「しまった!」

って思ったね。

ちなみにこのレースは2人とも「撃沈」。

9レースに戻って、なんと2人とも、8・エイティビジューを本命に。しかし東海はこの馬は印が薄い。ま、東海も一歩間違えれば大穴になるかもしれないとは書いていたが。

8頭立てというのに、なんと6頭ボックス買い(馬複)という、他の競馬客にすれば無謀としか思えない買い方をしたわけだが、これで「儲けられるから」、競馬はやっぱり馬複(馬連)が面白い。

1番人気の6・エイティビジューが勝ったが、2着に7番人気のゴールデンメガミが入り、馬複は1860円つけた。これを2枚買っていたが、わずかながらもこのレースはプラス計上。トータルでも1000円未満のマイナスに抑えた。笠松でもあまり負けずに済んだ。

ちなみに9レースの8番は3着が精一杯。師弟は両方とも「スカ」だった。そう考えると、この日は東海に乗ったほうがよかったのかも?

大黒社だけに乗っても「ダメ」だし、なでしこ「だけ」だと無謀?やはり、笠松では、

「三位一体」

が一番望ましいってことか。


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またまた寺澤教室に

2006-05-30 12:20:09 | 現場レポート

28日、一宮競輪場へ。

1レースにきっちり間に合うように到着。そしてここではいつもの通り、寺澤節男「先生」の初心者教室へと入る。

予め大阪の日刊に6レース以降の出走表が書いてあったのでそれを見たら、どうもこの日は6・11レースしか「買えるレースはない」と思っていた。

ところが、ここでの客と寺澤さんとのやり取りを聞いていくうちに、他のレースにおいてもなかなか面白いレースが存在し、そしてそんなやり取りの話に限って、「締め切り後」となってしまう、ということがわかった。

のっけの1レース。中部競輪もノーマークだった8・田中澄について、とある客が寺澤さんに、「この選手はどう?」と聞いていた。ま、イン待ちから飛びついて攻めるという作戦だが、ラインがきっちりしているこのレースではどうか?ということであったが・・・

その田中は首尾よくスタートを取った。そして正攻法の位置から勝負どころで7・伊豆田浩人の番手を「競ることもなく」、9・峰重龍一から奪い取り、しかも競らなかったおかげで脚がまだ残っており、1・森田誠の捲りにもうまくとびついて2着をキープ。

ゴール線通過後、田中は、「よし!」とガッツポーズしてたよ。配当は2車単15130円、3連単だと143240円。大穴だ。

得てして、こんな選手が来るんだな・・・典型的なパターン。

ところでその客は「取ってなかった」みたい。

しかもそんなレースがまた訪れる。

5レース。既に発売は締め切られ、あとはレースを待つだけだったが、ここでも違う客が、

「2・清水通はどうかな?」

と聞いたところ寺澤さんが、

「これは中割りする選手。」

と言っていた。すると、やはり清水が、

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!!

5・中川が逃げ、その番手に入っていた1・西川達夫が勝ったが、ひょっとすると捲り一撃で決めてしまうだろうと考えられた9・中井修が「山おろし」気味にホームから出たことが裏目となって2センターで「売り切れ」。すると後続もどんどんやってきて、ゴール手前では混戦模様。

中割りではなかったものの、外から清水が逃げる中川を抑えて2着に入ってしまった。2車単6460円、3連単31320円。

寺澤さんが、

「これ取ったでしょう!」

と聞いた客に聞いたら、

「取れないよ・・・」

の答え。もっと早く言ってくれれば私も「買った」のに・・・

さて6レースは買った私だが、岩田-近藤と入って筋決着。取って損。

そして10レース発走前に日本ダービーを見せてくれるというので、そのときは教室も満室状態に。すると。

やっぱりこれも取って損だった。何かこの日は勝てそうになさそう・・・

11レース。せめてこのレースぐらいは、と思って買ったわけだが、このレースはやはり2・渡部哲男の力量が一枚上。ただ仕掛けが遅い選手であり、捲りに回ると8・西村正彦は来れないだろう、という見解。

そして、中部ラインに人気がないのでこれも狙えば面白いと言っていたが、「その通り」買ったよ。

さらに、

4・佐野梅一は怖い。どこからか突っ込んでくる脚がある。」

というので、日刊も中部競輪も「無印」だった佐野を「最後で」押さえることに。

レースはジャン前から渡部が主導権を奪いきる。おい、言っていることが全然違う・・・ところが。

渡部はかかりがよかった。しかし西村は私は蹴飛ばしたので筋で来られると困る。だが。

最後、西村は交わすどころか、ついてこれる脚さえなくしており、代わって3番手から佐野が強襲。なんと渡部をG前交わして1着に入った。

佐野が1着になったことによりプラス。ま、トータルではちょっとマイナスとなったが、一宮は寺澤部屋へ「入り浸る」ようになってからこれまで大負けしたことがない。

しばらく一宮ではS級戦がないみたいだが、笠松との開催が被ればまた行きたいね。

次の日は定番どおり笠松へ。ここには当然、「大黒社」・・・


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keirin.jp

2006-05-30 11:24:57 | 競輪

待望のKEIRIN.JPが6月14日に始動する。

レース情報のデータプラザ、トピックス情報の競輪らんどインターネット投票を統合するものだが、他競技ではこのような形では行われておらず、大変画期的な試みとして前々から注目されていた。

また、競輪では各競輪場におけるレース配信もただいま拡張中であり、今年度中には全場レース動画配信が可能になるという話も出ている。

地方競馬のオッズパークもレース情報、オッズ、投票、動画配信というものが1セットになっているものだが、まだそうやって利用できる場は少ない。それに地方競馬はSPAT-4との絡みがあって、全場統一には大きな障壁が残ろう。

また、オートレースも既に全場全レース動画配信を他に先駆けて行っている強みをもとに、競輪と同様のシステム作りが検討されているが、実現までにはしばらくかかるか。

7~8年ほど前ならば、スポーツ新聞かFAX専門紙で事前情報を取り、オッズ、レース実況はCSで、そして投票は電話で、といった形でも画期的なものと思われたが、今やそうしたことさえ古くなった。情報手段に元手はほとんどかからず、インターネットだけであらゆることが可能になる時代がついに到来したといえよう。

したがって新聞もいらない、テレビもいらない、電話もいらない、すべてインターネットでできる。毎月の接続料だけで競輪が楽しめるという、なんとも画期的な時代になったもの。

問題は・・・

やっぱりそうなると、いかにして中身のレースを充実させ、スター選手が多数いるような環境作りに仕立て上げるかだろうね。

間違ってもレース動画配信は大量落車シーンを確認するために使われるだけ、といったものにはしてもらいたくないもの?

あとはそこなんだよな。

ここに踏み込めてこそ、KEIRIN.JPの意味が出てくる。そうすりゃ、競輪はほっといても人気は上がるし、売り上げも伸びていく??当然、

「この選手が見たいから本場へ。」

ってことになる。

ほとんど全国に販売経路を持っているし、情報もそうやって統一化できればあとは中身しかあるまい。

新しい客層をそれで開拓できてこそ意味がある。KEIRIN.JPの今後に期待しよう。


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笹川賞回顧

2006-05-29 08:35:56 | 大レース回顧集

第33回笹川賞優勝戦は28日、戸田競艇場で行われた。

進入は4・西島義則が動いてきたが、1・山崎智也、2・濱野谷憲吾がしっかりと位置主張して西島は3コース止まり。カド位置に3・原田幸哉、5・烏野賢太、6・川崎智幸の順。

スタートタイミングはほぼそろった形。原田が抱き捲りに出ようとするところを西島がブロック。1マーク、その西島は差しに、原田はほとんど捲りの形で捲り差しに出るも、山崎がしっかり残して先頭。以下西島、原田の順。

そのまま山崎が押し切って優勝。2着西島、3着原田の順でゴール。山崎は98年大会以来、同大会は2度目の優勝となったが、98年の優勝のときは西田靖のフライングによる「恵まれ」優勝であり、今回は文句なしの優勝となった。

ファン投票では今垣光太郎を退け第一位。そして予選も第一位。この大会は山崎のための大会のようであった。

優勝戦では本当によくイン逃げできた、といったようなレース内容。西島の差しも厳しかったし、原田も普通ならば捲り差しが決まっていた展開。

それでも西島や原田に差しを許さなかったのは、予選道中から乗れていたことがすべて。おまけにドリーム戦も制していたから、完全に山崎のための大会であった。またモーターの出も抜群によかったらしく、どんな展開を挑まれようと「負けようがなかった」といえるのかも。

昨年はG1を4回も優勝しながらSG優勝には手が届かなかったが、前回のSG優勝は3年前のやっぱり戸田の全日本選手権。戸田は完全に山崎にとってホーム水面のごとく相性のいいところであるようだ。

また、ファン投票第一位の選手が優勝するのは、モンスター・野中和夫以来だとか。

ファンの期待を一身に浴びて優勝を果たすことがどれほど難しいことか。とりわけ競艇のSGの中では、賞金王決定戦を除くと異様な雰囲気の中で行われる笹川賞のタイトル戦だけに山崎自身も勝った喜びは相当に大きいかもしれない。

西島は外から行く原田を完全にブロッキングして先マイを狙うもやや引き波に被せられたか。4年前の同大会以来のSG優勝を狙うも惜しくも2着。

しかしSGの優勝戦ではやはり西島は強い。まだ完全復活とはなっていないが、さらにSG優勝のチャンスを今後とも狙えるだろう。

原田は理想のカド位置が取れたこともあり思い切って狙っていったが、山崎の巧イン戦にしてやられた。勝ちいっての3着だから別に内容も悪くなかろう。


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東京優駿(日本ダービー)回顧

2006-05-29 01:43:50 | 大レース回顧集

今年は晴天のもと行われた第73回東京優駿・日本ダービー

しかし前日に降った雨が馬場に柔化を与え、晴天とはいってもダービーを迎える頃の馬場状態はやや重どまり。これがレース展開を大きく左右することに。

1番人気は皐月賞馬、2・メイショウサムソンで3.8倍、2番人気は17・フサイチジャンクで、5.5倍、3番人気は10・アドマイヤムーンで5.9倍、4番人気は6・アドマイヤメインで6.4倍、5番人気は4・マルカシェンクで7.6倍。10倍以下の人気は上位5頭。今年は上位拮抗の様相に。

予想通り、アドマイヤメインがハナを奪い、これに7・フサイチリシャール、11・ヴィクトリーラン、13・トップオブツヨシが続く展開。そしてメイショウサムソンがこの先団の次のグループにとりつき、9・サクラメガワンダーがほぼ中団。その後ろあたりの外側にフサイチジャンク、3・ロジックがつけ、さらにマルカシェンク。アドマイヤムーンはジャンクよりも3頭あたりおいての位置。さらにその後ろに15・ドリームパスポート。14・ジャリスコライトは後方から2頭目。なお、向正面で、ヴィクトリーランが競走を中止した。

馬順は大欅を通過してもほとんど変わらなかったが、メイショウサムソンが4角手前で早くも先頭グループにとりつく競馬。対して、他の有力馬は反応が鈍い。とりわけ、フサイチジャンクは4角手前でジョッキーの手が動く苦しい状況に。アドマイヤムーンはほとんど後方のまま。

直線に入っても快調なペースを維持するアドマイヤメイン。それを追うサムソン。後方からドリームパスポートがいい手ごたえで伸びてきて、さらに内からマルカシェンクも来たが、優勝争いは完全に前の2頭に絞られ、叩きあいの末、最後の100M過ぎでサムソンがメインをついに捕らえ、皐月賞に続く二冠達成。よく粘ったアドマイヤメインがクビ差で2着。ドリームパスポート3着、マルカシェンク4着、ロジック5着となり、着順掲示板は確定した。

またしても勝負強さを如何なく発揮したメイショウサムソン。

アドマイヤメインの逃げが予想されたことから、前へ行く馬がかかり気味になる中、初手から5番手あたりを奪いに行くという理想的な競馬。

道中も無理せずインをぴったりと回り、大欅を通過したあたりで外に幾分持ち出し、しぶとく粘るアドマイヤメインを坂上から追い詰め、ゴール手前100M付近で交わした。

アドマイヤメインが1角あたりでゆったりとしたペースに持ち込み、このまま逃げ切りも濃厚といった流れを作ったにもかかわらず、最後で叩きあいを制したあたりは、勝負強さが他よりも桁外れという他ない。

昨年のディープインパクトは性能の違いという形で他を圧倒したが、メイショウサムソンにはそのようなものは感じない。むしろ、他の有力馬と能力面ではあまり変わらないし、むしろ今回の有力馬の中では若干劣るのかも。

しかしながら二冠馬に輝いた。その差とは一体何なのか?ということだが。

まず、レースの流れに逆らわない走りができること。皐月賞のときもそうで、このときも5番手あたりをキープして直線抜け出しといったレースができていた。

今回もハナには当然行かないが、とにかく先手を奪いに行く競馬を行っていた。そして道中じっと我慢し、脚をためておいて最後の切れ味勝負に持っていく。それに対して他の有力馬はあまりにも「マイポジション」という形にこだわりすぎ、結果、勝負どころではもう脚が一杯となっていた、という印象が強い。

つまり、どんな競馬の流れにも対応でき、「勝った馬が強いんだ。」ということを証明する形の競馬ができているのがメイショウサムソンといえるのではないか。

これで史上7頭目の三冠馬を目指すことになるが、逆に言えば、皐月賞、日本ダービーは他馬があまりにも楽にサムソンに「勝たせすぎた」ような気がする。したがってまだ菊花賞までは5ヶ月ほどもあるし、更なる新興勢力の台頭も考えられるだろうから、昨年のディープインパクトのように絶対的な信頼度が置けるとはいいがたい。

だが、サムソンを倒せるという要素もなかなか見当たらないといった感じか。強いていえばガンガンハイペースで引っ張るような馬が出てくるようだと面白いが、菊花賞では距離が長すぎるし、結局は玉砕戦法にしかならないので、通用しないともいえる。

とにもかくにも、今後もメイショウサムソンについては、「倒せそうで倒せない」馬であり、他の陣営はよっほど秘策を練らないとサムソンにまた「勝たせてしまう」ことになろう。

アドマイヤメインは精密機械のようにラップを刻み、最後の最後まで勝利への執念を燃やしたが、勝ったメイショウサムソンが一枚上手だった。

ただ毎日杯、青葉賞といったレースを見てもそうだが、この馬は長い距離で自分のペースに持ち込めば如何なく強さを発揮するタイプ。2400Mを超えても大丈夫な馬だろう。久々に現れた長距離の逃げ馬といった印象もあり、今後も楽しみ。

ドリームパスポートは皐月賞に続いて抜群の切れ味を見せたものの、3着に終わった。瞬発力ならばこの馬がメンバー中一番なんだろうが、いささか仕掛けが遅いような気がする。それさえ払拭すればさらにいい競馬ができるんではないか。

マルカシェンクはまだ病み上がりが癒えてない状態だったと思うが、能力の高さを発揮して4着。もう一回ダービー前に叩く機会があればもっといい競馬ができていたと思う。

フサイチジャンクは気性面というのか、まだその点において成長していないのか。ポジション的にはよかったと思うが、直線に入って全く伸びきれなかった。このままで終わるような馬とは思えないし、課題が大きく残った春シーズンだった。

アドマイヤムーンは自らの流れに持ち込めなければ苦しい。今回もまた、流れが向かない競馬となってしまい、着順掲示板も逃した。

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スポーツ競輪、本格始動か?

2006-05-27 11:59:23 | 競輪

競輪が2億円をJOCに投じ、「JOCオフィシャルサポーティングオーガニゼーション」という舌を噛みそうな名前のものを支援することになった。

http://www.keirin.go.jp/land/pages/news_index/news_index_20060525.html

これにより、競輪においては向こう2年半ほど、JOCの支援団体として、JOCマークのロゴが入れられるというわけだ。

また26日付の日刊スポーツを見ると、将来、木製トラックの建設も視野に入れられているんだとか。ということは、新場誕生なのか?

おそらく、北京五輪の前後あたりで、競輪はその方向性を大きく変えてくるものと思われる。

まずルールはUCI準拠による国際ルール化。「ネクストジェネレーションレース」なるエキシビションレースが何回か行われたのはその現われ。

ま、仕方ないかも。そもそも今のレース体型では途中のスピード感がなさすぎる。これでは誰も寄り付いてくれない。挙句、誘導が退避すると下手なスローダウンになってしまい、急にピッチが上がるとバランスを崩す選手が現れて大量落車なんてことにもなってしまう。

去年の宮杯だったか、下手なけん制行為が原因でスタートしていきなり4名ほどが落車したなんてことがあった。スタートから25メートル線を全員通過すればレースは成立するため、当然、払い戻しは「なし」。まだ「本格的にレースが始まる前」にこんなことがあると、昔だったら、騒擾事件もの。

あと、「日本だけの競輪」では新たな客は見込めない。

つまり、「日本固有のギャンブル」としての、はたまた、「ギャンブルの王様」なる考え方の競輪っていうのは、もう、

「いらない」

ということ。

そもそも、今や競輪が「ギャンブルの王様」なんて考える人間はまずいない。頭を使って推理するからこそ、ってこうしたことは競馬だって競艇だってオートレースだってやることだろ。

もっとも、こういった考え方では、新たに競輪をやろうという層はまずついてこないよ。

今、恐らく競輪のファン層で「若手」というと、30代半ばかちょっと前あたりが主流だろうが、その年代よりも若い層は大概パチンコ・パチスロ。あと、都市部だと競馬ももちろんいて、 少し競艇がいる程度か。まず競輪には入ってこないね。

なぜ競輪に入ってこないかというと、前述した通り、あまりにもスピード感を感じさせないこと。加えてとっつきにくくさせているのが「地域ライン戦」。

「勝つために」、自分の好きなポジション争いが展開される他競技とは違って、競輪はやれ同県、やれ同地区といった並びで道中展開される。

ま、逆にかえって「わかりやすい」面もなくはないが、問題なのは今のライン戦というのは、ライン同士の選手間で、「庇いあい」みたいなレースがあまりにも多いということ。

そしてこうしたことも、大量落車の原因に繋がるときがある。

そもそも大量落車が毎日のように発生していること自体、「異常」なことだし、また、落車が多いことを理由に、

「競輪はやれない。」

という人も少なくない。

競輪界はこうした競輪を知る人間しかわからないような事柄にこだわり新規客を遠ざけてきたばかりか、一方で、既存の客をもここ30年余り、どんどん逃がしてきた。入場人員が30年前と比較してたったの20%程度(80%減)というのは、たとえばテーマパークだともう「存在しえない」状態だ。

また、この選手の走りがみたい、なんていう選手もいない。

こうなると、競輪はもう、創世記からの「伝統」を壊す他あるまい。伝統とはいいものは残し、継承すべきものだが、悪いものはどんどん消し去らねばならない。

そう考えると、既存の競輪ファンからはいたって不評でしかない、UCIルールによる競輪のほうがまだ面白いというもの。このルール下であれば、大概、力のある者が勝てるようになっているし、かといって、必ずしもそうした選手が勝ち続けられるか、といえば、そうではないようにも「できている」。

競輪よりも先に日本生まれの競技としてオリンピック種目となっている柔道も、長らく、

「柔よく剛を制す」

といった従来の柔道の教えを貫き通そうとしたが、それにこだわりすぎた「本家」日本だけが取り残され、結果、五輪のソウルやバルセロナ大会あたりでは全くといっていいほど金メダルが取れなくなってしまった。

旧来型の柔道は相手の出方を待って、隙をみつけて制す、といったものであったが、今の柔道のルールではまず、自ら仕掛けていかねば即座に「指導」を取られ、さらに消極的だと技ありに近い形で相手にポイントを許すケースをも招く。

しかし、見る側からすれば、自らが仕掛けていくような柔道のほうが面白いはず。そもそもK-1あたりの格闘技がなぜ受けるのかといえば、どんどん攻める姿勢に客が熱狂するからに他ならない。

競輪は競馬をヒントに作られた。しかし競馬でライン戦だとか、庇いあいなんてあるか?

広く、わかりやすく、より多くの人間に競輪に入り込んでもらうようにするためには、今のレース形態ではダメだ。スポーツ競輪、大いに結構。というか、本当に競輪は根本から変わらないともう、「末期的な」状況なんじゃないか。

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大量落車WEEKLY Vol.16

2006-05-27 05:33:01 | 競輪

♪今日もどこかで大量落車、今日もどこかで、大量落車!♪

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!!


5月19日

大垣3レース
 
3名落車滑入、1名車体故障。

http://meta.hitpops.jp/ogaki/F_BB/f02d03r.asx

松阪3レース

4名落車、1名車体故障。

mms://matsusaka.hyper-nets.com/matsusaka_digest/06051903.wmv

5月21日

函館2レース

5名落車。

mms://wm007.hyper-nets.com/hakodatedigest/06052102.wmv

5月25日

川崎4レース

4名落車。

動画はこちらから。5月25日、4レースをクリック。

http://www.kawasakikeirin.com/02kaisai/03live.html#digest

5月26日

佐世保7レース

1名失格、2名落車、1名車体故障。

http://www.keirin.city.sasebo.nagasaki.jp/movie/200605/sasebo26r07.wmv


今週は間に宇都宮記念の場外発売に専念していたところが多かったからか、「案外」少なかった。

ただ27日から「本格的に」、宮杯前の洪水開催が始まることにつき、いつもの通りの頻発ぶりが懸念される。

ちなみに当コーナーは日本自転車振興会宛にもメールしておきました。見ていただければ幸い。


♪毎日どこかで大量落車、毎日どこかで、大量落車!♪


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G1・G2の開催はイヤ!

2006-05-26 01:05:10 | 競輪

コンドル日記に書いてあった、

「平成20年度はG1・G2の開催を引き受ける場が出てこないのではないか?」

というものだが、今の競輪の趨勢からいって、妥当という他ない。

まずG1だが、日本選手権の過去最高売り上げは1994年の静岡大会の430.1億円だが、今年行われた立川大会は228.3億円。

同じくオールスターは1997年の平塚大会の390.4億円が最高で、2004年の西武園大会では235.8億円にまで落ち込んでしまい、6日間開催だと引き受ける場がいなくなるという理由により、昨年の名古屋大会より5日間制に短縮された(総計193.3億円)。

思うに、かつては競輪界最高の栄誉と目され、ほぼ毎年後楽園で開催されていた時期の日本選手権競輪といえば、他の特別競輪よりも段違いで入場・売り上げともに多かったはずだが、今や他のグレード戦と同様な形にみなされ、とりたててダービーだからといって客が入ったり、はたまた売り上げがあがったりすることはない。

なのに優勝賞金だけでも6000万円を数えるし、しかも開催は6日間。はっきりいって、賞典費がかさむだけの、施行者にとってみれば、

「お荷物大会」

に成り下がっているような気がする。

他の4G1も売り上げは冴えないが、G2に至っては、今やG3よりも売り上げが下回るケースがある。

にもかかわらず、G3だと同じ4日間制でも優勝賞金は400万円程度。対してG2だと、ふるさとダービーの場合だと1600万円。

これはどう考えてもGレースはG3だけやっていればいい、という考えに施行者がなるのは致し方ないんではないか。

さらにこの間の岸和田記念のように、G3の開催なのに3・4・5日の連休までもほとんど他場が場外発売に専念し、その結果149億円と、昨年の高松宮記念杯並みの売り上げを上げてしまった例もあったが、はっきりいえば、G3レベルでそういった手を使うのは「禁じ手」だったという他ない。つまりその禁じ手をもう競輪は使ってしまった。あとは何をどうするのか?というしかない。

何度もいうように、2002年4月からスタートした現在の番組制度は、もうとっくに破綻をきたしている。F2開催のあまりの人気のなさ、Gレースの区別のつきにくさ・・・

そしていよいよ、G1・G2を引き受ける場がいなくなるのではないか、といわれているわけだ。

少なくとも、平成20年度において、本音をいえば、GP以上の開催をしたがっているのは、グランプリの岸和田だけじゃないか。まだ岸和田に決まったわけではないが、この間の記念の「成功」に加え、昨年のグランプリを開催した平塚の当日の入場者数がせいぜい2万人程度だったことを考えると、岸和田ならそれくらいの入場者数は十分見込めると考えられるところだろう。

つまり、昔こんなことがあったが、グレード戦を引き受ける場がなく、「開催できない」といった最悪の事態がここにきて顕在化しようとしている。

1971年だったか、秩父宮妃杯競輪は秩父宮妃さまが開催返上を申し出られて前年に廃止され、また、当時11月に行われていた日本選手権は翌年の3月に開催が移行(1971年度の開催であったが)、さらに69年の開催以降引き受け手のなかったオールスターはまたもや開催すると名乗り出るところが現れず、結局通年開催の高松宮杯と競輪祭の2つだけしか特別競輪の開催がなかった年があった。

ま、今はそこまで顕著な形では現れないかもしれないが、少なくともG2あたりは「揉める」だろうね。

でももうそこまで追い詰められているという他ない競輪ビッグレースの形骸化ぶり。

「日本選手権競輪に立候補したいところは手を挙げて!」

「シ~ン・・・・」

となりかねない現状では、競輪も「末期的状況」になっているといわざるを得まい。


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カンフル剤にならない

2006-05-25 14:58:08 | 競馬

今日はYahoo地方公営ギャンブル経営よりもう一題。

3連馬券「魅力はある」が… 増収効果当て外れ 岩手競馬

 経営再建に向けて正念場のシーズンが始まった岩手競馬をファンはどう見ているか。河北新報社は盛岡競馬場の入場者100人を対象にアンケートを行った。県競馬組合(理事長・増田寛也知事)が本年度から導入した3連勝式馬券などが、売り上げ増に直結していない現状が浮かび上がり、増収策を軸にした再建の限界を示す結果になった。

 調査は14日から22日までの5日間、盛岡競馬場を訪れた競馬ファン100人を対象にアンケート形式で実施した。回答者の内訳は男性が85人、女性は15人。

 組合が増収策の起爆剤として期待する三連単・三連複馬券については「魅力アップになった」が大半。「少額で高配当が期待できる。初心者にも受け入れられやすい」(会社員・40代)「少額の購入でも夢を持てる」(会社員・60代)などおおむね好評だった。

 ただ、「魅力アップにならない」も15人おり、「むしろ逆効果。安く買うので1人当たりの単価は下がる」(運送業・60代)という声も聞かれた。
 馬券の購入額を尋ねると、「1万円以下」がトップで次に「3000円以下」が続く。少額傾向がうかがえ、購入額については「変わらない」「減る傾向にある」が9割近くに上った。

 3連勝馬券の好評ぶりとは対照的に、実際の馬券売上高は計画に反して前年同期を下回る厳しい水準が続いている。購入額が同じか、減る傾向にある中で、従来の馬券が新馬券に移行しているだけという実態が裏付けられる形になった。

 購入額が変わらない人は「1日に1万円以下というように使う金額を決めて遊んでいるから」(会社員・30代)という意見が多く、「減る傾向にある」と答えた人には、「3連勝式をやるようになって、少ない投資で遊ぶようになった」(会社員・40代)という声もあった。

 同じく本年度導入のインターネット投票については、9割が「知っている」と回答し、制度としては浸透していることが分かった。しかし、実際に「購入したことがある」人は6人だけ。

 購入者は「自宅でオッズを見ながら買えるので便利」(会社員・30代)と答えたが、ネット投票をしない人の意見には「ネット購入はただ金もうけをするようなもの」(無職・60代)と否定的な声もあった。

 競馬場やテレトラック(場外馬券所)に足を運ぶ回数については、「ほぼ毎週」が44人と最も多く、「月に数回」が32人で続いた。根強い固定ファンがいることも一方で裏付けられた。

(河北新報) - 5月24日7時4分更新


岩手といえば、今でもそうだが、公営ギャンブルといえばほとんど競馬しかないようなところ。最近では競輪や競艇の専用場外も近郊にできたが、まだまだ追随を許さい。しかも上記にあるように、思ったほど競馬ファンが減っている印象もない。

なのにここ数年、岩手競馬の売り上げは毎年、坂を転げ落ちるかのような状態。毎年2桁の売り上げ減を記録し、

「一体どうしてなんだ?」

と首を傾げざるを得ない。

地方競馬の優等生という言われ方もつい5年ほど前まではなされていた。

なぜ岩手は急激に衰えてしまったのか・・・

まず、トーホウエンペラーが東京大賞典や南部杯を勝ったころまでは、岩手といえば、常に名馬を輩出し続けていた「伝統」があった。

トウケイホープ、ボールドマックス、スイフトセイダイ、 グレートホープ、トウケイニセイ、モリユウプリンスと続き、有名なメイセイオペラ、トーホウエンペラー。

ところが今や岩手にこれぞ、という馬がいない。

もともと岩手というところは熱狂的なファンが多く、上記のような全国でも通用するような馬がいればそれなりに盛り上がり、また、馬券もそれにつられる形でどんどん買うファンがいたんだろうと思う。

しかし「ただ競馬をやっている」という感覚では岩手のファンはついてこないんだろうね。

その上、盛岡なんてJRAの中央場所4場と同じく入場料が200円、指定席も一番高いところだと2500円ぐらいしたが、次第にそういったあたりも「嫌われていった」んだろう。

一方で、まだまだ岩手の場合、潜在的な客層はいるわけであり、要はうまく掘り起こせばまだまだ健闘できる余地は残されているように思う。

岩手といえば、割と早くから「広域場外発売」を積極的に行ったところとしても有名だった。

九州の2場とは今もなお連携が密に取れているし、相互場外発売も頻繁に行われている。また、福島競馬場における場外発売も早くから実施していた。また、テレトラックも一時は10箇所以上東北各地に設置し、1日の売り上げは南関東に続く2番手をゆるぎないものとしていた。

ところがテレトラックは三本木を除けば不振らしいし、他の広域場外にも限界が生じてきた。また、長らくD-netには参画しなかったが、独自の在宅投票システムである、R-CALLを残しつつ、3年前からD-netに参画。また、ネット投票も当初、現在のオッズパークのようなものを単独で行う「はず」だった。

いろいろと売り上げ増強策は手を打ち、実行もしてきた。それでも売り上げ増強には繋がらない。

そんな折、売り上げが振るわない平日開催の月曜日のてこ入れ策として、今年度から自場の開催にないときに限って園田でも発売するようになった。

園田は概ね、月曜日の開催はない。そこを月曜開催も行っている岩手が目をつけ、これまで全くといっていいほど縁がなかった関西でも岩手の馬券が発売されるようになった(今月一杯まで)。

ただ関西の場合については、これを契機にネット投票、つまり、概ね日曜日に重賞が組まれている岩手競馬をオッズパークを通じて買ってもらえれば、という意味合いでやっているんだろうと思う。

上記では確かに利用者が著しく少なく、前途多難もいいところのネット投票であるが、まずは自分のところの競馬に全く縁がなかった関西でも、園田で発売されればスポーツ新聞には掲載されるし(日刊大阪には掲載されている)、そこから興味をもってもらえれば、という狙いがあるんだとすれば決して間違ったやり方ではあるまい。

3連単についていえば、岩手は後半5レースしか発売していないが、関心は確かに高いみたい。ただ、岩手というところは、従来型ともいうべき、単・複・馬連しかなくとも、もとからソコソコ売れたところなのである。

しかも、間の悪いことに、一部では、3連単を買う場合には、「薄く、小さく」といった豆券購入者が激増し、その結果一人当たりの購買単価が著しく落ち込んでいる中での導入だけに、関心は高いといいながらも、実際には、

「あたらないからやめておこう」

となっているんではないか。

岩手の場合、馬券発売に関してはほとんど手を尽くしてきた感がある。問題は「中身」。果たして、メイセイオペラやトーホウエンペラーといった、岩手といえばこの馬、といった馬が果たして今いるのか?というあたりを懸念せざるを得まい。

私自身、今岩手の馬ってどの馬が強いのか、ってのは、はっきりいってわからないもんな。

加えて番組・制度面における問題はどうなのか?

たとえば全国級とはいかなくとも、連勝街道を突っ走っているとかいった馬も岩手にはいない。ま、「1回も勝ちなし。連敗街道更新中」なんていう馬が突発的な人気を呼んだケースはあるが、こうした手はもう通用しまい。

とにかく、いい意味における話題づくりが岩手には一番欠けている。作為的な売り上げアップ作戦をやったところで、岩手を知るファンは乗ってこない。そこが岩手の一番の課題だと思うが。

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3度目の正直

2006-05-25 03:41:40 | 競馬

かつて、南関東では「10年に一頭の逸材」とさえ言われた馬がなんと12歳の身で三度目の現役復帰を果たすことに・・・


Yahoo地方公営ギャンブル経営より

南関東、ホッカイドウ競馬(道営)で活躍したキャニオンロマン(牡、若松厩舎)が、2度の引退を経て、12歳で現役にカムバックする。23日に門別競馬場で行われたホッカイドウ競馬の能検で合格し、再デビューの切符を手にした。人間に換算すれば50歳近いが、もうひと花咲かせるべく、勝負の世界に戻る。

 ダート1000メートル(2頭立て)の能検に出走したキャニオンロマンは、快調に逃げ1分1秒5で走破。相手に1秒2差をつけ、楽々と基準タイムをクリアした。96年に南関東大井でデビューし5連勝、3歳春には中央の皐月賞にあたる羽田盃を制覇。9、10歳時は道営で3連勝など、能力は折り紙付きだ。騎乗した佐々木国明騎手(28)も「すごいのひと言。力と柔らかさがある。まだ5、6歳くらいの感じです」と高評価した。

 波乱を乗り越えての、3度目の現役だ。大井でケガを負い、02年1月に1度引退。03年5月に道営で再登録され2シーズン走ったが、再び故障し、昨年5月に再び引退した。その後、故郷の谷川牧場(浦河町)で種牡馬になる予定も、適性がなく断念。現役で20戦しかしておらず、体力にも不安がないことから、今春に復帰の話が浮上した。

 管理する若松平師(56)は「3月末に牧場で見たとき、馬体重は560キロくらいありましたが、毛づやもピカピカでとても12歳とは思えなかった」と話す。ただ、大幅に体重増だった。4月初めから運動とともに、シェイプアップも図った。この日の能検では516キロで出走した。

 早ければ6月の札幌開催で3度目のデビューを果たす。目指すは、馬名の通り「ロマン」を与えられる競走馬だ。【奥村晶治】

(日刊スポーツ) - 5月24日9時46分更新


実を言うと、私がサラリーマン時代に東京へ転勤となり、以後たびたび大井のナイターへと訪れるようになるが、一番最初に追っかけたのがこのキャニオンロマンであった。

当時羽田盃のトライアル戦だった黒潮盃。実は私が大井のナイターを観戦した初めてのレースであったが、一騎打ちと見られたサプライズパワーを圧倒。

続く南関東三冠第一弾、羽田盃はこの年(97年)、4月29日の開催と祝日開催であったから当然現地参戦。ここでもサプライズパワーを圧倒してまずは「一冠」。既に競走馬としては完成された体つきだったし、スケールも違う。競走センスも抜群だったことから、これはかなり将来的には面白い逸材になると思っていた。また、時間が許せば、東京王冠賞、東京ダービーも観戦したいと思っていた。

ちなみに、黒潮盃、羽田盃とも、サプライズが逃げて、キャニオンが「番手」に入るといったまるで、競輪みたいな展開だった。だから羽田盃のときなんか、スタート時点でキャニオンがサプライズの番手に入るや、

「もうほとんどこれで勝ちだ。」

といっていたファンも。

ところが、その羽田盃後骨折が判明。そしてキャニオン不在の残りの東京王冠賞、東京ダービーをサプライズパワーが勝ったことから、キャニオンの強さが余計に浮き彫りとなった。

骨折は仕方ないにせよ、いつ復帰するのか?当初は年内にも、と思われたが、意外にもかなり長引いてしまい、なんと翌年の東京大賞典まで延びることに。

この年から、東京大賞典は2000Mに距離が一気に短縮された「歴史的一戦」であり、アブクマポーロが断然の人気ながらも、キャニオン「奇跡の復活」に期待もかけたわけだが・・・結果10着。

ま、1年8ヶ月ものブランクがあっては仕方ない。だが、やはりこの間の休養は長すぎた。スケールの大きな馬と思われたこの馬はその後不運と故障がつきまとい、一度は引退。ところが。

ホッカイドウ競馬でまた復帰していたとは。しかもそのホッカイドウ競馬では98年のダービーグランプリを勝ったナリタホマレに連勝するなど、「復活」の様相を見せていた。ところが、またもや故障に泣いて2度目の引退。種牡馬になるはずが・・・

その種牡馬生活に入ったと思いきや、上記に示すとおり、一頭も種をつけることなく不適格の烙印を押されてしまった。やはり、南関東のローカル重賞扱いとなってしまった羽田盃が主たる勝ち鞍だけでは、種牡馬が過剰気味な日本の生産界では、生き残っていけないのだろう。

すると、三度目の現役復帰だって。

まさか初めて大井で見た馬がこの年齢になって現役に「戻ってくる」とは思いもしなかった。

ただ上記に書いてあるとおり、キャニオンロマンはほとんど競走生活としては不完全燃焼だし、あまり使われていないから年齢以上に馬体も若いらしい。当然、自らのレベルにあったところならば、それなりの活躍は確かに見込めるような気がする。

既に引退したが、最後は高知で休んでは走り、14歳まで現役を続けたナムラコクオーという馬がいたが、そのナムラコクオーの例がある以上、コクオー以上に使い詰めされていないキャニオンロマンはまだまだ活躍が期待されてもおかしくない。また当然のことながら、最下級レベルからのスタートだろうし、ホッカイドウ競馬は古馬の層が全体的に薄いのでそこそこ活躍もできるはず。

でもオープンにまで再度上り詰めることができたとすればこれは「奇跡」という他ないが。

ま、とにかく復帰戦を待ってみよう。

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コスモバルク、「シロ」だった

2006-05-24 13:40:40 | 競馬

スポニチアネックスより

海外競馬のシンガポール航空国際カップで、地方所属馬として初めて海外G1を制し、家畜伝染病の疑いがもたれていたホッカイドウ競馬所属のコスモバルク(5歳)が、血液再検査の結果、陰性だったことが24日、分かった。シンガポールの畜産当局者が明らかにした。関係者によると、25日夜の便で帰国し、検疫を受けた後、6月25日の宝塚記念出走を目指すという。

 コスモバルクはシンガポール入りした今月上旬に血液検査を行い、14日のレース後に出た検査結果で、発熱や貧血を引き起こす家畜伝染病「馬ピロプラズマ病」の疑いが浮上。15日に再検査していた。コスモバルクは2003年に旭川競馬でデビュー。その後、中央競馬に挑戦し04年に弥生賞で勝利するなど、地方馬のエース的存在として活躍している。

 ▼コスモバルクを生産した北海道新ひだか町の加野喜一さんの話 最初の検査で陽性になったと聞いて心配していた。無事に帰国すると聞いてうれしい。宝塚記念に出て、心配していた多くのファンに元気な姿を見せてほしい。


最悪の事態も予想されたコスモバルクだが、血液再検査の結果、陰性だったことが判明し、25日シンガポールを発つという。

この伝染病には病を根絶させるワクチンがなく、もし再検査でも陽性だったら、薬殺処分されるしかなかった。

しかも、帰国後わずか1ヶ月ほどで宝塚記念を目指すとのこと。

ディープインパクトの壮行戦となる一戦で、「国際G1馬」の意地が炸裂すれば、なお面白いこととなろう。

しかしながらここ数日はこの結果が果たしてどうなるのか、ということが心配だった。でももう大丈夫。

それと、ディープもコスモバルクに「負ける」ようなことがあったら、欧州遠征自体、やめたほうがいいかも。

<追記>

地方競馬情報サイトに田部調教師、五十嵐騎手のコメントが掲載されている。

本日朝に届いた「バルク、再検査で陰性」の朗報を受け、コスモバルクを管理する田部和則調教師(59歳)とシンガポールで鞍上を務めた五十嵐冬樹騎手(30歳)が、喜びの記者会見をおこなった。

  【田部和則調教師 コメント】

 今日の日が早く来てほしかった。とても長く感じました。

 9時頃にビッグレッドファームから検査結果については聞くことができましたが、第一の感想はとにかく長かったということです。

 明日、帰国して京都で着地検査を行い、宝塚記念に向かうことになりますが、海外GI制覇の結果に恥じないようなレースをしたいと思います。この長いシンガポールでの滞在がレースに影響を与えなければよいが、と心配はしています。

 ファンの皆様にはたいへんご心配をおかけしましたが、宝塚記念では良い結果が出せるよう頑張ります。


  【五十嵐冬樹騎手 コメント】

 陽性と聞いたときは、無事に帰国してくれることを願っていました。日が経つにつれ、陰性の可能性が強くなってきてからは、一日も早く帰ってきてほしいと思うようになりました。

 宝塚記念出走に関しては、ディープインパクトは日本のアイドルですから、その彼に恥じないような勝負を出来ればと思います。

 バルクのファンの皆様には、陽性の疑いの報道があって以来、励ましの声をたくさんいただきました。今日のこのようなインタビューを受けることができ、ファンの皆様に報告ができて良かったです。


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「卒業」するかも?

2006-05-24 00:00:08 | 競艇

今、笹川賞が開催されているが、ま、私は一切開催期間中、買う意思はない。結果だけは見るけど。

これは笹川賞がどうのというわけではなくて、舟券そのものから「足を洗う」かも。

はっきりいって、今の競艇はつかみどころがない。

例えば現在開催中の笹川賞にしたって、大会前に軸となる選手が見当たらない。結局、モーター抽選の結果が出て、予選道中の流れを掴んで、といった形。

つい最近まではそうではなくて、必ず、「この選手はひょっとすると今回は。」というような「流れ」みたいなものがあったはずなんだが・・・

3月に住之江の太閤賞に行った際のこと、あまりにも荒れレースが多すぎて、とても狙えそうなレースなどない、と当ブログ上で書いたが、どうもその「傾向」が続いているような気がする。

例えばこの間まで行われた宮島のMB大賞の最終日を例に取ると、とても「信じられないような」荒れ方をしている。

http://cgi.kyotei.or.jp/race/kekka_list.php?day=20060518&jyo=17

3連単の万シューは4つ「だけ」だが、2連単の万シューも実は2つある。

つまり、3連単では買い目が多くなるから一部のレースでは2連単で、というやり方も「通用しない」のである。

たまたま宮島のこの日のレースだけがそうだというわけではなく、全般的に見て今の競艇は配当面からいえば「両極端」なレースとなる日が結構多い。しかも、

「このレースならばこの選手で仕方ないだろう。」

という場合に限って大荒れとなったり、混戦だろう、と思ったら本命サイドで決まったりと、何か自分で考えるよりも、サイコロを振って出た目をそのまま買ったほうが当たるような気がする場合もあるのである。

つまり、レースの展開次第ではこの選手はこう出てくるだろう、といった「推理」の要素がだんだん薄れてきているような気がしてならない。もしそうならば、競艇は「やれない」よ。

しかも今の競艇って、どう考えても格下と思われるような選手が1号艇に入ったというだけで人気を被るケースが少なくない。つまり、「格」で選ぶんではなくて、「枠」で選ぶっていうやり方。

しかしいざレースとなると、「やはり」、そうした選手が吹っ飛ぶ場合があるので、結果、「大荒れ」になる。しかし一方で、「やはり」、枠がモノを言ってそのまま来てしまうことがある。だから客の大半は「やはり」、枠で選ぶ買い方しかできなくなるのである。

最近では、枠なり至上主義がもとで競艇から足を洗った人が少なくないという声をよく聞くが、枠なり至上主義であってもレース展開がきっちり読めるようなレースばかりならば、決して客は去っていかないはずだと思う。

しかし、その展開がどう考えても今の競艇は読めない、というか、訳が分からない。訳が分からないものってどう考えても「手を出せない」、というわけ。

そして、こうした傾向を打破できるような術もどうも考えられない。

こんなことをいうのは何だが、競艇の競技そのものに、限界が訪れているような気がしてならない。

3連単の売り上げシェアもついに90%台に突入したという。しかしやはり3連単は当てにくい。すると視点を2連単に変えようとしたところで、2連単だと、大量に「ぶち込む」やり方をしてしまうとオッズが極端に下がってしまう恐れがある。

ま、3連単を廃止したらどうか?という声も聞かれるが、もしそうだとすると競艇は目が少ないわけだから、結局高配当を狙えなくなるという理由でこちらも離れてしまうケースが高いと考える。

よくT社長が、

「昔の競輪に戻してください!」

と日記に書いているけど、私自身は競輪では全くそう思わないが、逆に競艇では「そう思う」ことがある。

例えばスタート展示。私が競艇をやり始めた頃にはなかったし、むしろそれがないことで、展開を読むことをやったように思う。したがって2連単しかなかった時代でも、そこそこいい配当を取れたことがあった。

また、プロペラが選手もちになったのも20年近く前のことであり、それ以前は「オーナーぺラ」制度だった。つまりぺラも競艇場持ちだった。

すると、選手の腕というものが重要視される。

しかし今や選手の力量というものを感じたレースなどほとんどない。やはり、ギャンブルスポーツというものは最終的にはどんな形であれ、選手の力量が一番重要視されるのではないのか。

一度、スタート展示をやめてみて、ぺラも持ちぺラ制度をやめてみたらどうか?

あるいはその逆でオートレースみたく、ボートから全て自分持ちってことになったら、整備のうまい選手は「やはり」レースでも強いわけだから、そこで選手の力量というものがおのずと分かるというもの。

ま、しばらくは様子見。たまに競艇場へ行くことがあっても恐らく舟券は買わないだろう。

それがやがて、「永遠の別れ」になるやもしれないが・・・

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前川オーナー、安堵の様子

2006-05-23 02:12:07 | 競馬

スポニチアネックスより

歌手・前川清の所有馬コイウタは向正面で故障したように急失速。鞍上・横山典が下馬し、3コーナーで競走を中止した。場内は騒然としたが、レース後「右肩ハ行」と診断され、最悪の事態は免れた。横山典が「おかしいと思って止めただけ。大事に至らなくて良かった」と語れば、奥平雅師は「途中で前へググッとノメった感じになったらしく、ジョッキーが馬を止めた。(レース後)厩舎では普通に歩いていたし大丈夫だと思う」と胸をなで下ろしていた。

 この日、大阪・新歌舞伎座に出演していた前川清は「無事ということでホッとしています。馬券を買ってくれた人には申し訳ないですが、秋に向けて頑張っていくので、また応援お願いします」とコメントした。


オークスでコイウタが競走を中止したが、これまでならば、こういった展開になると、見るに耐えない姿を想像するものだが、鞍上の横山がそうならないうちに、「おかしい」と思って中止させたんだという。

ま、恐らくこれが直線の攻防戦上で、ゴールまであと100メートル地点、となっていたらそう考えるかどうか分からないが、横山が向正面で止めたことにより、コイウタは「ハ行」(一種の捻挫)程度で済んだらしく、恐らく秋には復帰できるだろう。

競馬では、別に馬に異常がなくとも競走を中止するケースとして、

「鞍ずれ」

といったものがある。鞍がずれると手綱を捌けなくなるんで馬を操縦できないし、競馬にもならない。

ところが今回のケースは極めてまれ。いや、逆に横山の判断を褒めるべきなのだろう。

INAちゃんのボヤキ」に、横山の今回の判断に対する評価が述べられているが、その通りだと思う。

やはり、競輪大量落車のコーナーで何度も述べているが、いかにどうあれ、まずは「無事で」レースを終えることが大事である。

その上で、どうしても展開上仕方ないケースは別として、大量に棄権者が出るようなレースは、たまにあるんならばかつての「プロ野球、珍プレー集」みたいな形で面白いんだろうが、何回も、それも毎日のように発生したとなると、

「何やってるんだ!」

ってことにならないか。

ましてや競馬というのは馬が異常を起こしてその結果騎手が巻き込まれるといったケースも少なくない。

もし横山がさらにムリをさせてコイウタをそのまま行かせてしまって結果落馬に巻き込まれたとしたらどうなるんだろう?

下手をしたら、横山だって騎手生命を危ぶまれていたかもしれない。

そういえば最近だったか、船橋の佐藤隆騎手が落馬して、一時危篤状態になった。

日刊スポーツより

4月25日の浦和競馬5Rの落馬で頭蓋(ずがい)骨骨折の重傷を負い、埼玉・川口市内の病院で緊急手術を受けた佐藤隆騎手(48=船橋・佐々清)は、依然として意識が回復せず小康状態を保っている。


何とか命は取り留めたみたいだが、こういったケースがあるので本当に競馬は「怖い」。

ところで、前川オーナーも安堵の様子だな。当然だろうな。自分の馬だし。引退を決意させるまで走らせたいとなるのがスジ。

やはり、ダメだと思ったら無理しない、というのがスジだろう。


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生存の確率は50・50

2006-05-22 15:07:11 | 競馬

20日、ピムリコ競馬場で行われた第131回プリークネスSにおいて、イーブンと断然人気だった無敗のケンタッキーダービー馬・バーバロ(Barbaro)がスタートから100メートル近く走ったあたりで突然ズルズル後退。右後脚を地面につけられないほどの痛々しい姿が映し出された。

プリークネスSの模様はこちらから見れる。

http://sports.espn.go.com/broadband/motion/echo/index?id=2452462&category=Top%20Videos

(Barbaro Break Leg as Bernardini Wins the Preakness Stakesという項目をクリック。6番がバーバロ。)

本来ならばすぐさま予後不良とされてもおかしくないが、バーバロは6時間に亘る大手術を施され、現在はICUに移された。

また、骨折箇所には23本ものスクリューが埋め込まれた。

http://sports.espn.go.com/sports/horse/triplecrown06/news/story?id=2452946

これからの見通しはなんともいえないところだが、生存の確率は、フィフティ・フィフティ。

ただ日本でもテンポイントやサクラスターオー、サンエイサンキューといった馬たちを出来る限り生存させたが結局は・・・

ケンタッキーダービーの勝ちっぷりからいって、将来性十分、三冠馬もうまくいけばありうるとされたバーバロなだけに、その動向は今や全米中の大きな関心ごとになっているようだ。


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優駿牝馬(オークス)回顧

2006-05-21 20:23:10 | 大レース回顧集

今年で67回目を迎えた優駿牝馬(オークス)。そして今回、なかなかありそうでなかった快記録を打ち立てた馬が優勝を果たした。

単勝1番人気は桜花賞2着の13・アドマイヤキッスで3.0倍、同2番人気は桜花賞馬の17・キストゥヘヴンで3.8倍、同3番人気は3連勝で進出してきた9・カワカミプリンセスで6.7倍。10倍以下の人気は以上3頭だった。

4・ヤマニンファビュルがスタートから思い切って飛ばし、1000Mのラップは58.1秒と最近の2400Mのレースとしては珍しい超ハイペースの展開。

10・アサヒライジングは折り合って2番手となるも、ヤマニンとの差は向正面で10馬身以上となり、ほとんど先行しているような形。2・フサイチパンドラとカワカミプリンセスが2コーナーではほぼ並んで7~8番手。その後ろに5・ニシノフジムスメ、アドマイヤは後ろから6番手あたり。キストゥヘヴンは後ろから4頭目の位置。なお、向正面で中団の位置にいた6・コイウタがズルズルと後退し、競走を中止した。

大欅を通過する時点では馬順がほとんど変わらないばかり縦長の展開。しかしここまで引っ張ってきたヤマニンが脚をなくし、替わってアサヒライジングが先頭に立つ。アドマイヤ、キストゥも外から追い上げてきて直線へ。

アサヒが快調に内を進んで先頭をひた走るが、坂の頂上付近で一気にカワカミプリンセスが伸びてきて先頭に踊り出る。これをカワカミを終始見る形で追ってきたフサイチが懸命に追ったが、カワカミはもう一伸びといった競馬を見せ、フサイチに全く差を詰めさせない競馬で優勝。2着フサイチ。内で粘ったアサヒが3着に入り、アドマイヤは直線に入って伸びきれず4着、キストゥも6着に終わった。

デビューしたのが今年2月26日の阪神の新馬戦という、「最後の新馬戦」からのスタートだったカワカミプリンセス。

しかしその新馬戦では9番人気ながらも逃げ切り、一方で続く3月26日の君子蘭賞ではスタートで出遅れ、4角では後ろから3頭目という位置から大外を回って快勝した。

その後、予定していた「断念桜花賞」ともいうべき忘れな草賞は抽選漏れで出走できなかったが、オークストライアルのスイートピーステークスでは今回大逃げを打ったヤマニンファビュルをG前鋭く追い込んで無傷の3連勝を果たし、本番でも密かに期待されていた。

今回のレースは道中中団につけ、また、スイートピーステークスで対戦したこともあるヤマニンの動きも本田騎手はほとんど計算に入れていた感じだった。加えてアドマイヤとキストゥを後ろに置いたことで、この2頭よりも先に競馬を仕掛ければ十分勝てると踏んでいた感じで進めていた。相当に自信があったと思われる。

そしてこれまで、ありそうでなかった無敗のオークス馬。

1957年に名牝と今も名高いミスオンワードが桜花賞を含めて8戦無敗でオークスを制覇したが、それ以来の快挙。実に49年ぶり4頭目の快挙となったわけだが、その内の2頭であるクリフジ(43年)、ミツマサ(46年)の記録はまだオークスの開催が秋だった頃のものである。

また本田優騎手は47歳4ヶ月の年齢でオークスを制したが、これはオークス史上最年長優勝記録。 加えて西浦勝一調教師とのコンビといえば、01年に桜花賞と秋華賞を制したテイエムオーシャンが思い出されるが、オークスでは1番人気に支持されながらも3着に終わった。その雪辱もここで晴らした。

今回のレースを見てみるとこの馬は2000M以上の距離があっているみたいだし、まだ追い出したときにぎこちない点が見られることから、今後も成長一途が見込める感じの馬である。この先も無敗記録を更新していくんではなかろうか。そして牡馬の一流どころとの対戦も秋には待たれるところである。

フサイチパンドラは2歳時から期待の一頭だったし、むしろ距離が伸びるオークスのほうが期待ができるという前々の評判はあった。

その期待にたがわず直線に入って伸びてきたが、カワカミプリンセスに逆に突き放された。この馬の能力は出し切った感じがするが、それ以上にカワカミプリンセスは強かったということだ。

アサヒライジングは今回は2番手からの競馬だったが、実質は逃げているのと同然だった。しかし本当にしぶとい。今回も距離に不安視されながらも3着に粘った。快調に自分のペースを掴めれば今後も十分注意すべき馬。また、距離不問のオールラウンダーなのかもしれない。

アドマイヤキッスは結果的にあまりにも後ろからの競馬になりすぎたということなのだろうし、おまけに道中のペースが速過ぎて直線で脚が一杯になってしまった。キストゥヘヴンも同様だった。

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