かーちゃんはつらいよ

社会人(就B、生活介護)1年目のそうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)を育てるかーちゃんの雑記。

父はたくみロス

2016年04月30日 20時31分35秒 | みゆみゆとの生活
私が傑作ロス(フックブックロー、良い番組でした)であることはこの前ブログに書きましたが。
夫はたくみロスらしい。

「おかあさんといっしょ」の新しいお姉さんを見てみゆちちがため息をついていたのを、そうちゃんは見ていたのでしょうか。
急に古いDVDを出してきて、「これみる~」と言った。

そのDVDは、「あっちこっちマーチ」。
たくみお姉さんが一番最初に出した、おかあさんといっしょのDVDです。
これを見ていた頃は、まだみゆみゆも小さかった。
懐かしいです。

聞き覚えのある曲もあるのか、じっと見入るそうちゃん。
「いい声だね~」と言いながら一緒に口ずさむみゆみゆ。
そしてみゆちちは・・・
「かわいい~」目がハートになっているのでありました。

やれやれ。
夫、今日はそうちゃんとプールに行ってくれたからね。
ご褒美ご褒美。たくみお姉さんに、思う存分癒されてくださいな

今日も濃い一日だった。
午後そうちゃんがデイに行っている間に、友人夫婦と4人でアンサンブルしました。
フルート2本、ユーフォニウム、ピアノ。
曲は「情熱大陸」。かっこいいです。
大初見大会、燃えました。
楽しい!
音楽のある生活に、感謝です。
出会いにも感謝。

頻出単語

2016年04月30日 09時24分21秒 | みゆみゆとの生活
ポテトチップスと サッポロポテト たべる

今朝はひたすらこれを復唱させられた。
そうちゃんは普段、あまり目が合わないのだけれど、こういう時はバッチリ合う。
というか、近いよ。
顔前、約5センチ。
鼻がくっつきそう。

緩急もつけてくる。

ぽーてーとー?
ぽーてーとー?

…チップス。
指示には従う方が身のためだ。
でないと、距離をもっと詰められる。

時々フラーッと去っていって、バランスボールしながら、今度は遠くに向かって叫ぶ。
「ゆうこときかないと!」
えー。誰がそんな言葉教えたの…。
苦笑していると近づいてきて、また
「ポテトチップスと…」が始まる。
嫌になってきたころ、おもむろにそうちゃんが言った。

「しつこい~?」
満面の笑み。
かーちゃんはその笑顔に弱いのだ。
ギュッと抱きしめる。
単語は、「げんじパイたべる?」に変わる。
はいはい、源氏パイね。
(「はいはい」は余分だったらしく、即座に言い直させられる。)

しかし、なんでだろうね?
今日は私が当番らしく、ずっと私のそばから離れない。
その日によって、私だったり夫だったり、ロックオンされる人が違うのよね。
そして頻出単語も、相手によって変わる。
「源氏パイ」は、数えるくらいしか買ったことないけど、何年も前から私の時に出る頻出単語だ。
単語の響きが気に入ってる、とか?

キリンビール工場

2016年04月29日 11時49分45秒 | みゆみゆとの生活
ビール工場の見学に行ってみた。
夜飲みにいくわけにもいかないので。
たまには夫婦で、さしのみ。
しかも無料で。

工場見学の後、20分間で一人3杯ビールが飲める。
夫、あっという間に3杯飲み干した。さすが酒屋の孫。
すごいね。
私の分も手伝ってもらったから、20分で5杯か。

一番搾りに力を入れているようでしたが、これもうまかった。
黒ビールの「スタウト」。
チーズに合いそう。

そうちゃん、昨日は遠足疲れか、夜大荒れでした。
久々に食卓テーブルの上に立ち上がり、ピョンピョンされました。
一瞬途方にくれたよ。

今日はつかの間の、お疲れさま会。
夜の部に備えて、ね。

なでなで

2016年04月28日 08時20分24秒 | みゆみゆとの生活
頭をわっしゃわっしゃなでてほしいのは、中2も同じらしい。
そうちゃんを褒めちぎっていると、その時は無関心な感じなのに後から寄ってきて、「なでて」と言ってくる。
仏頂面で、斜め下を見て、心持ち恥ずかしそう。

何を褒めるかわからんけどとりあえず、ご要望には応える。

「よしよし。毎日頑張ってるね。」
「うん・・・。」

学校のことでは何も心配事はない。困ってもいない。
そうちゃんのことは心配だしたいへんだけど、そうちゃんがうちにいるおかげで障害児のこととかよくわかったし、そうちゃんがいなきゃできない経験もいろいろできるから、いい。

そう言いながら、でもちょっとしたことで怒ったりすねたり泣いたり、かと思うと笑い転げてたり、浮き沈みの激しいみゆみゆ。
言葉には表さないけど、「中2の4月」ならではの、いろんなストレス抱えてるんだろうな。
プラス、ハイパーな弟がいますから。
「なでなで」くらい、言われる前にしてあげればよかった、と思ったりする。

今日はどしゃぶりの雨。
そうちゃんは遠足で、行く先が変更になっています。
混乱してないかなー。ちょっと心配。
昨日ライティングボードに書いて予告はしといたけどね・・・。

寝てても食べる

2016年04月27日 07時58分34秒 | みゆみゆとの生活
珍しい。
朝ごはんを食べながらウトウトするそうちゃん。
こんなんでも、口を動かし、なくなったら手を伸ばし、あっという間に食パン一枚食べきってしまう。
これはこれで才能ではないか?

そして食べ終わったら、耳元で
「お着替えするとみかんあげるよ」とささやくだけで、さっさと着替えて、
「そうちゃん みかんたべるぅー」と皿を差し出してくる。

エクセレーント!!
起こすの遅れても、20分で全ての用意完了。
ムツゴロウさんみたいに、そうちゃんの頭をわっしゃわっしゃ撫でてやりたくなる。
よくできました。

みゆちち受難

2016年04月25日 09時04分43秒 | みゆみゆとの生活
やっぱり我が家は刺激的だ。

昨日の夜、疲れてゴロゴロしているみゆみゆに「晩御飯できたから、起きて」と声を掛けたところから事件は勃発。

なかなか食卓につかないみゆみゆ。
みゆみゆを起こそうとして馬乗りになったそうちゃん。
そうちゃんに耳を引っ張られて怒ったみゆみゆ。
それを見て笑ったみゆちち、に対して激怒するみゆみゆ…

てな感じで(以下略)。
「こんな家出ていく!」「あー、出ていけ!」に発展し、
最終的には裸足のまま外に放り出されたみゆみゆが、玄関で泣くこともなくピューッといなくなり、40分ほど行方不明になる、という…。

なぜじゃ。
そこまでになる話かね?

夜7時半。
必死に探し回ったみゆちちと、「ごめんなさい。」と帰ってきたみゆみゆは、お互いに対応のまずさを反省しあい、仲直りしました。
みゆみゆは近くの公園にいたらしい。
私も夫も、みゆみゆは私たちの大切な子供だから、いなくならないで。と真剣に伝えました。

そんなぐったりな夜、の翌朝。
つまり今朝のこと。
ネクタイ締めながら、みゆちちが突然叫びだした。

「いーたたたたー!!いたいいたい!!」
自分の腕を叩きながらピョンピョン跳びはねている。
腕でもつったのかな?と思っていたら、袖口から落ちてきたのは…

ハチ。

なぜかウォークインクローゼットの中に紛れ込んだハチが、ワイシャツの中にいたらしい。
それに2ヵ所も刺されたのでした。

うわー、痛そう。かわいそうに。
と言うしかありません。そうちゃんにパン食べさせながら。
ついでに、「ハチの方も必死だっただろうね。」と言ってしまい、にらまれる。


災難だったね、みゆちち。
災い1週間分だよ、きっと。
あとはいいことあると思うよ。
(気休め。)

落語、スイーツ、サブカル

2016年04月24日 18時12分10秒 | みゆみゆとの生活
今日はそうちゃんが一日デイに行きました。
残りの面々は、力いっぱい休日を満喫しました。

そうちゃんをデイに送り込んだその足で向かったのは、大須演芸場。
落語です。
「笑福亭たま独演会」を聞きに行きました。
笑福亭たまさんは、若手の注目株。
夫が大阪の繁盛亭でファンになり、名古屋で独演会があることを知って、チケットを取ってくれました。

私は久々の落語。
面白かったぁ。
三味線や太鼓、歌などの「鳴り物」が生演奏で入るのも、懐かしくてワクワク。
小2の頃、家にあった落語テープを繰り返し聞いたことを思い出しました。米朝、仁鶴、枝雀の落語を、覚えるほど聞き、笑い転げてたっけ。枝雀の「地獄八景亡者の戯れ」は、今となってはお宝ものだと思う。
(米朝、仁鶴、枝雀。どれも一回の変換では出ないのね;)

たまさんの落語は、メリハリがあって動きも多く、情景が目に浮かびやすい。
とっても楽しい落語でした。

しかし、大須演芸場、昭和感がすごい。
当然のごとく、年齢層かなり高めでした。
いや、若い人もちらほらはいましたけどね。

落語の余韻に浸りながら、場所を移動してみゆみゆを駅で拾い、今度はスイーツバイキングへ。
その名も「スイーツパラダイス」。
みゆみゆが、1年くらい前から行きたいと繰り返しご所望だったお店です。
矢場町パルコ。
どんだけぶりやろ。

みゆみゆがいなきゃ、足を踏み入れることはなかったのでは?と思う。
スイーツパラダイスの店内は、若い女子であふれていました。
大須とのギャップが…。
ほんの15分歩いただけで、40年飛び越えた感じ。
みゆちちが、大きな体を縮めて、少し恥ずかしそうにしていました。

しこたまケーキとパスタを食べてから、大須に戻り、ゲーセンを覗いてみました。
さすが大須。
猛者がいっぱいいる。
その中でもびっくりしたのは、洗濯機みたいな機械をあやつる音楽ゲームの達人。
信じられないくらい、手の動きが早い。

あと、ダンスを踊る人。
機械の指示に合わせて踊ってるんだけど、キレッキレの動きが、すごすぎる。
アーケードから見える位置になっていて、道行く人が足を止めていました。
私たちも、目を丸くして、その彼にくぎ付けに。
終わった時に思わず拍手をしたら、サッとこちらを向き、満面の笑みで両手でバイバイされちゃった。
ドキッ。ちょっと動揺。

落語→スイーツ→サブカル。
合間にキュープラ・ロス作「死の瞬間」を読む。(急いで読まなきゃならない事情がありまして。)

なんて日だっ!!
刺激的すぎるよ。
人間のパワー・生きる力みたいなものを感じました。

家に帰ってどわーっと30分昼寝したら、そうちゃんご帰還。
今、夫がドライブに連れて行ってくれています。

さ、ここから夜の部のはじまりはじまり。
いつだって我が家は、外の世界に負けず劣らず刺激的なのだっ。

先輩の威厳

2016年04月23日 19時32分17秒 | みゆみゆとの生活
昨日の夜。
「何時に帰ってこれるの?」とメールすると、
「月がきれいだよ。」と返ってきた。
思春期女子、会話噛み合わね~

今日は合唱団。帰宅が遅く、一人でお鍋を食べている。
「この肉、どこ産?」と聞いてくるので、「アメリカ産だよ。」と答えたら、
鍋に向かって「はるばる海を越えてきたんだね~。よく来たね~。」と話しかけていた。
そんなこと言いながらも、容赦なくどんどん食べている。
優しさってなんだ

最近、学校がとっても楽しそう。
自然科学部に、後輩が入ってきたらしい。
ピカピカの一年生4人を案内した、というので、どこを?と聞いたら。

「花壇をいくつかと、秘密基地に連れてったよ

秘密基地って。
小3男子か
秘密基地=生物準備室=部室、という説明でしたが。
じゃあ部室って呼ぼうよ。

目下のところ、みゆみゆの悩みは。
「先輩としてどう威厳を保つか」だそうな。
どうやら、入ってきた後輩(女子二人)が、電動ドリルを扱えるらしい。
その後輩もすごいけど。
学園祭に向けて展示物を作るのに、大工仕事の能力が必要なんだって。
ていうか、
みゆみゆが「威厳を保つ」のは、例え電動ドリルを使えるようになっても難しい気がするよ。
キャラ的に・・・。

さて、今日はそうちゃんが異様に落ち着いている。
なんて素直なんだ!かわいすぎるぞ

小5 授業参観

2016年04月22日 18時40分29秒 | みゆみゆとの生活
4月。
ニュースを見ては、「○○ちゃん、この時間に来たんかぁ」とつぶやく夫。
女子アナの異動が気になるらしい。
…アナウンサーをちゃんづけするのって普通か?
そんな夫は置いといて。


今日は、特別支援学校のPTA懇談会と授業参観でした。
参観したのは、5年生全員での音楽。

初めは、ハンカチの手遊び
 半分に折ってピアノ
 半分に折ってたいこ
 半分に折ってハーモニカ
 半分に折ってカスタネット
折り畳むたびに小さい楽器になっていきます。
ステキ
浮かない顔をしてダラリと先生にもたれかかっていたそうちゃんの手元を見たら、ちゃんと曲に合わせてハンカチを折っていました。
ミラクル!!
うれしくて、思わずニマニマ笑ってしまった母なのでした。

このあと、先生(ベテランの男の先生)に災難が。
ちょっとした隙に立ち上がってサッと走り出したそうちゃん。
先生は早かった。
スッと腕が伸びて、そうちゃんを捕獲
おお、さすが。
だけど、飛び出すエネルギーの方が強かったらしい。

先生はそうちゃんのジャージの端っこをしっかりつかんだまま、丸椅子ごともんどりうって倒れられました。
しかもそのまま少し引きずられた

驚く他のお母さん方。
しかし先生は、「うわー、力が強いー。」と笑いながらつぶやき、何事もなかったかのようにそうちゃんを元の席に戻してくれました。
プロフェッショナルな感じがして頼もしかったです

キュッと引っ張られ、床に倒れて、それでも絶対この手は離さない。
離すとそうちゃんにとって危ないから。
それに、何倍も走らされる結果になるから。
わかるわ~
先生の姿を見ながら、同じ状況を何度も経験している者として、深く共感したのでした。

今年は小学部の中でそうちゃんのクラスだけ2階。中学部のフロアです。
端っこの部屋で、小学部フロアに比べてかなり静かな環境。
トイレが部屋の目の前で、寄り道しようがない。
教室の中はとてもシンプルで、絵も色も最小限に抑えられています。

刺激が少ないっていいです
そのせいかどうかはわからないけど、これまでになくそうちゃんが落ち着いていた、参観でした。

中2の春

2016年04月21日 07時54分38秒 | みゆみゆとの生活
みゆみゆは4月から中学2年生になりました。
誰も知っている人がいない私立中学に進んだみゆみゆ。
去年の春は、受験勉強が終わった解放感もあり、ウキウキしながら始まりました。

一年間、一度も行きたくないと言うことはなく、楽し気に通っていましたが、それなりに苦労はあったようです。
今年は仲のいい友達と同じクラスになったようで、ほんとに嬉しそう。
この友達は、図書室仲間で、去年は違うクラスだったのです。

みゆみゆがしみじみと言うことには。

「母さん、0から1と、1から2は、全然違うね。
 去年は何もとっかかりがなくて、ツルツルの壁を登ってるみたいだったんだ。
 でも、今年はとっかかりがある!
 とっかかりがあるってすごいよ~。ほんと、すごいよ~。
 去年はツルツルだったけど、今年は岩の壁なんだ。
 楽だよ、登りやすい。全然違う。」

途中から熱がこもって、力説

なるほどね~ みゆみゆ。
去年は「どうやって登りゃいいの?」ってツルツルの壁を前に途方に暮れながら、それでも頑張ってきたんだね。
今年、そこにとっかかりがいくつもできて岩の壁になったのは、あなた自身の努力もあるし、周りのみんなの支えもあってのことだね。
後輩が入ってきて悩んでたら、「大丈夫、一年後には景色が少し変わってるよ」って教えてあげてね。

「うん
と元気に返事をしてくれたみゆみゆは、ちゃんと中2になっていました。
近頃反抗ばかりして、私もついつい叱りがちですが。
彼女は彼女の世界で、必死に毎日を過ごしてるんだな、と改めて思いました。
親は後方支援しかできないけど。
子どもが学校の話をしてきた時は、日常を知るチャンス。
手を止めてしっかり耳を傾けなきゃ、と思います。