「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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アスベストを思い出す肺の病変の恐れ、微小な放射性物質への更なる懸念

2011-06-09 20:01:57 | 福島第一原発と放射能

 すいませんが、僕の危機意識はもっと高まっています。橋本病は、投薬しているときはもちろん、こんなふうに数値変化が激しくないと聞いています。一年間、安定していた人が5月上旬に突然悪化し、TSH 1台から突然32以上になったケースも報告がありました。医師も原因不明と話しています。安心したい方はどうぞご自由にとしか僕は言いませんが、僕は懸念はそのまま伝えます。懸念があることを隠蔽できません。確実な事がわかった時点では、「遅い」以上、僕はつかんでいる情報で、一定程度可能性のあることは書き続けます。ここまで、書いてきたことの悪い想定に悪い想定に事柄は進んでいます。この情勢の中で、否定したいお気持ちは理解しますが、お気持ちが理解できるだけで、賛同はいたしません。置かれている状況に楽観視できるものは一つもありません。一つもです。こういう形で追い込まれる現実は、僕の想定の中で最も悪いものです。すいません、危機意識の度合いが楽観論を一生懸命コメントする皆さんと僕はもう全然違います。この落差はすさまじいものがあります。理解できないと思いますが、僕はずっと深刻な思いしかありません。

 ある専門家は鼻、喉、気管に炎症が起きるケースを想定すると、まず二次感染を警戒すべきだと認識しています。風邪、百日咳、インフルエンザの重症化を今後心配すべきではないのかと話します。さらに、微小な放射性物質が、肺ほうまで入り込む事は、十分ありうるといいます。下手をすると0.3マイクロン以下のものだと、ほとんどのマスクは気休めです。小さい粒子がいりこむと、肺ほうは変性しやすく、肺の炎症がおこります。肺が機能しなくなるケースも想定できなくはありません。アスベストのときに何が問題だったかというと、アスベストの細かい繊維状のものが肺のおくまで刺さり、最終的に苦しんでなくなるケースが、作業員や周辺住民におきたことです。今回の微細な放射性物質も同様の結果をもたらす可能性があるとその専門家は警告します。「アスベストは被害は直接の作業員とせいぜい周辺住民に限られます。今回は違いますよ。関東全域に微細な放射性物質は飛散している。どこでなにがおきてもおかしくない。こんな状況を理解できる人が少ないのが歯がゆい」と。

 ガレキを全国で燃やす事は、この状況を全国に蔓延させる可能性があります。僕はこの問題についても優先順位をあげました。放射性物質が付着している可能性があるガレキを全国に蔓延させてはなりません。溶融炉で溶かすと、放射性物質はさらに細かい粒子になります。危険です。線量が高くなくても、体の奥底に届いていく危険が高まります。

 6.11が大切なのは、すべての人にとって重要な状況だからです。僕はどの政党にも、どの政治団体にも、過去も現在も一度も所属していませんが、いまだにこの状況の意味合いを正確に理解せず、行動を懸念させるように書き込む人々の神経がわかりません。具体的な懸念があるひとは、名前と携帯番号を明記してメールされれば話します。書いているような次元で僕は考えていないし、人を馬鹿にするのもいい加減にしろと僕は思います。普通の人々がたちあがらないと、状況は変化しません。事態の進行は早いです。

 はっきり書きますが、関東圏においても、あなたたちの生存が、今回の原発事故の影響で大変な影響が出るという恐れが、日に日に強まっているからここまで書いています。楽観論だけ言い募って、自分や自分が愛する人々の命を守らない方々は、僕には関係がありません。勝手にしてください。関東で安心できる材料は、どんどん少なくなっています。僕はより真実に近いと思うことを書きつづけているだけです。

「追記」

 さらに、専門家は「微小な放射性粒子を気管や肺にいれてしまうことは、線量が多少高いか低いかで判断すべきではない。線量が低いほうが、そういう粒子が少ないとも考えられるが、都市部などの環境ではそうもいえない。土壌がなく、地面の線量と空間線量に変化がなく、ある程度の線量がある場合、空間に微小な放射性物質があると考えて欲しい。肺ほうの中に取り込めば、大変な危険が有るということを認識して欲しい。日本の専門家に知る人が少なくても、欧米で、軍事的な核の知識がある人々の間では、共通認識」と話しています。

 ちなみに、福島第一原発に関して積極的に発言しているガンダーセン氏も、「原発からはまだ大量の放射性物質が出ています。最初の2週間ほどではありませんが、それでもかなりの量です。(中略)風向きによって今は南に流れていきます。これから気をつけなければならないのは、ガイガーカウンターで測れるような総被曝量ではなく、高放射能粒子です」(http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/06/blog-post_06.htmlより引用)と、発言しているそうです。このインタビューは読むべきポイントがいろいろあるので(四号機のことやHEPAフィルターのついた空気清浄機のこと)、そのサイトでお読み下さい。

 

 


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82 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
またまた勉強不足 (あーあー)
2011-06-09 20:52:36
プルトニウムが肺に入った場合の致死量を勉強してから記事書きなさい。

実際に飛散してたら貴方が出る幕はない。
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プルトニウム? (木下黄太)
2011-06-09 21:15:21
僕が書いていないことを持ち出して、批判するのはあまりにもレベルが低い。肺ほうの中に微細な放射性物質が入り込んだ場合に想定される事態を書いています。だれも、プルトニウムの話はしていません。きちんと読みなさい。
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Unknown (Unknown)
2011-06-09 21:18:30
一連の日記に関してほんとに人格疑う書き込み少なくないですね。読解力ないのかしら。
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いつもありがとうございます。 (みさこ)
2011-06-09 21:21:05
私は東京から3月16日に幼児を連れて和歌山県に疎開しました。
一時的なもので様子をみてたのですが(仕事も辞めずに来ました)その後まったくいい方向に進んでおりませんので、こちらに移住するしかないように思っております。
でも都内のママ友達はまったく無関心な方が多いです。先日も大事だと思うブログをメールで送ったのですが「自営だし、引っ越せないからもう考えたくないかたそういうの気にしないようにしてる」と言われました。
まだ2歳と1歳の子供がいるのに・・・。
楽観的に考えてる人多いですね、私も大変温度差を感じております。
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Unknown (Unknown)
2011-06-09 21:28:21
Puって、現在、肺に入るような状況なの?
どこにそんな事書いてあるの?

@dr_chasiba
Dr.ちゃしば
セシウムによる小児の呼吸機能低下を示した論文 Environ Health Perspect. 2010 http://1.usa.gov/jVekpO

まー、セシウムでも呼吸器には来るからね。
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諦めて下さい (みなさんへ)
2011-06-09 21:34:48
あなたの顔にも
あなたの手にも
あなたの鼻の中にも
あなたの口の中にも

朝食べたものの中にも
昼食べたものの中にも
夜食べたものの中にも

これから食べる全ての食事に
これから吸う全ての空気に

放射能、べったりついてますから。
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瓦礫を焼くという放射性災害でのタブー (Unknown)
2011-06-09 21:45:32
環境省発表
http://www.env.go.jp/jishin/index.html
「第二回災害廃棄物安全評価検討会」資料について
1/8 [PDF:793KB] 2/8 [PDF:2,774KB] 3/8 [PDF:2,662KB] 4/8 [PDF:2,311KB]
5/8 [PDF:2,742KB] 6/8 [PDF:2,151KB] 7/8 [PDF:1,204KB] 8/8 [PDF:893KB]




                ***

<1>環境省と保安院が発表している数字だけを使って、焼却すると、
   大気中にどのくらいの放射能が放出されるか、大雑把に計算してみる

○市が1万トンの瓦礫(木質)焼却を受け入れると仮定
(某市は焼却能力に1万トンの余裕がある旨回答している)

瓦礫(木質)の放射能濃度 2Bq/g (保安院の公表データ、福島市) 

放射能の総量 2Bq/g × 1万トン = 200億Bq

バグフィルタ通過後、どのくらいの放射能が大気中に放出されるか。

 <ケース1> 
  99.5%捕捉 → 0.5%が大気中に放出
            200億Bq × 0.5% =1億ベクレル

 <ケース2>
  仮に99.97%捕捉 → 0.03%が大気中に放出、としても
            200億Bq × 0.03% =6百万ベクレル

      世界中どこの国の原子力施設も燃やさないはずである

              ***

<2>燃やしたあと、「バグフィルタに溜まる」焼却灰の放射能は?

  焼却前の瓦礫の放射能うち、30%が焼却灰に溜まると仮定

  200億Bq × 30% = 60億ベクレル

 バグフルターは定期的に交換しなければならない(目詰まりをおこす。家庭用掃除機のフィルターと同様)。

 フィルターから集められた焼却灰は水処理される。仮に、1000トン
(中学校の25mプール3杯分くらい)の水を使うとすると、その水溶液の濃度は、

   60億Bq ÷ 1000トン = 6百万ベクレル/リットル

焼却場の作業員の方は・・・
      

               ***

環境省の説明は

「大迫委員から、災害廃棄物の放射能レベルの把握と適正処理確保における論点につき説明があり、
 セシウムの挙動に関してバグフィルターでは高い集塵効率が期待されることが示された」

               ***

補足

 この第2回災害廃棄物安全評価会は、非公開であった。
保安院の調査については、詳細なデータと分析結果が数十ページにわたって公表されているが、
バグフィルタについての資料は、上に示した2Pと、その次の3P、たった2ページの、いとも簡単な資料だけであった
(冒頭のリンクの7/8PDFを、ご自分でご覧いただきたい)。
 この2ページが、国民の生命・健康に直結する政策決定の根拠である。
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感情的になるのは逆効果だと思います (福島県在住)
2011-06-09 21:47:00
木下さんの考える危機を淡々と書き連ねる事が一番効果的だと思います
感情的な文章は感情的な反発を招くだけで行動には繋がらないと思います

個人レベルで訴えるだけなら感情的でいいんでしょうけど
集団疎開や国レベルでの運動を目指しているのなら
自分の危機感を冷静に伝え続けるしかないのではないでしょうか?
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関東の着地点 (青木 洋輔)
2011-06-09 22:12:42
お疲れ様です。

木下さんは具体的な着地点はどの程度を見込んでいますか? 現在の20km圏内の避難区域を首都圏まで広げるべき、そのためにまずは611の行動がある、というイメージでしょうか?

それとも611は脱原発の政治的活動、その他に別の話として首都圏避難を提案しているのでしょうか? 


このコメントでも不安ですというものが多いですし、各局でも「不安だ」というVTRをよく流すようになりました。で、どうすべきかが私には見えず、国の話と絡んで着地点の見えない情報が多くなってきている気がします。
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逃げる人、逃げられない人、無関心な人 (T.U)
2011-06-09 22:13:07
もうすぐ3ヵ月が経ちますね。
大方逃げられる人は逃げたし、逃げられない人はそのまま、無関心な人もそのまま。

無関心な人はこの際しょうがないとして、今問題は逃げたくても逃げられない人をどうするかでしょう。

政府がこんな状況で何も期待ができない現状で、木下さんの活動にしか光明が見えません。
応援してます。

ちなみに私は東京から九州に逃げてますので、こちらから応援させてください。
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