昨日の世界の相場の関心事はスペインの銀行の金融不安と米フェイスブックのIPO失敗のニュースのうちに終わった。
週間ではNY株はS&P500は+1.6%、日経平均は-0.4%と小動きであったが、先行きの展望の見えない雰囲気である。
弱気の代表格のマーク・ファバーがCNBCテレビに出演し「来年の世界の経済はリセッションに陥る」と語った。ギリシア問題でユーロ圏が低迷し、その流れがインド、中国に波及して世界的にリセッションいりするとみる。個人投資家は資産の保全としては金、米ドルでの保有を勧めている。
最近は先行きに様々な強弱材料が出て投資家には方向性のつかめない相場展開が続くが、ただひとつ頼りになるのは米景気の好調な指標である。昨日はミシガン大の個人消費指数が79.3(5月)と4月(76.4)を上回った。米国の経済の屋台骨を占める部分では好調が続くのが何よりもの救いである。
話題のフェイスブックは前日の反騰のあとを受けて先行きに期待に期待する向きも出てきたが、この日は下落し-3%した。初日にはナスダックでの取引が30分遅れ、売注文の執行に問題が発生した。証券会社の損失の額が問題になってきた。
初めに紹介したマーク・ファバーも中長期は弱気だが、「株価は明らかに売られ過ぎ、目先は救済相場がある」とみている。
NY株のPER13倍、日経平均は11倍である。
特に日本株の11倍は歴史的な低水準である。