足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

週末のバーナンキ講演への期待が冷める・・・武田薬品を再評価

2012-08-29 07:41:28 | 株式

NY市場では東京市場と同じように相場には大きな動きが見られない。

週末のジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演会に関心が集中するが、「すでに8月のFOMCの議事録で指摘した必要なら一段の緩和策をとる」という以上の目新しい話は出ないというコンセンサスに傾いている。相場を動かすためには意外性のあるスピーチしかないという冷めた見方が有力である。

1週間前と異なり先行きへの期待感は急速に低下してきた。過熱感が鎮静してきただけに、その裏をいってバーナンキ議長の意外性のあるスピーチが出れば相場は率直に反応するだろう。

113日の大統領選まで2ヵ月余になり、共和党はロムニー候補で固まったが、ウォール街は歓迎している。ロムニー候補のバックには金融、保険、不動産業界がついており、この業界からの選挙資金の寄付がオバマ大統領の2倍になった。ロムニー候補の経済の成長、改革に期待している。なかでも予備選で一貫して主張してきたのは国内でのエネルギー開発の促進で、国内資源を見直し、これまでの中東への依存度を断ち切るためにエネルギーの自立化に力点をおく。国内での開発面で足かせになっている環境面での規制を緩和する。また金融業界の規制を緩和し、米国経済の活性化を主張する。その中には企業減税も含まれる。1980年代初めのレーガノミクスのロムニー版を目指している。

オバマ大統領はリーマンショックの真っただ中に就任しただけに足元の問題解決に追われ、中・長期的な経済の復活にまで力が及ばなかった。その弱点にロムニー候補は標的をしぼる。

米国には危機に直面すると底力を発揮する風土があるのはうらやましい。

本日の日経新聞によると武田薬品が「新興国で年16%の成長を目指す」という長期計画を発表した。日本の薬品業界が世界でのプレゼンスを高めるための戦略分野が出てきた。武田薬品の動きに続くところが出てくるだろう。新しい視点で薬品株をみるチャンスが出てきた。

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