足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

生きているか大統領選サイクル

2007-04-12 17:20:34 | 株式

30年間にわたってニュースレター「用心深い投機レター」を月刊で発行してきたジョン・バッキンガムという運用者がいる。彼の注目した銘柄は1,346銘柄にのぼるが、推奨株のパフォーマンスは年率+20.61%というすごい成果をおさめた。

9年前の1998年には「AI Frank」というファンドを設立し、年平均+16%の成果を上げた。彼の銘柄選択の手法は「all-cap-go-anywhere」で全天候型の運用をを行う。サイズにこだわらず、業種も問わない。バリュー株もグロース株という区別もない。

銘柄の選択には①財務内容②過去の業績③先行きの成長分析④業界のトレンドーを使ってスクリーニングをする。この結果、選び出した銘柄を精密に分析して投資判断をする。

ウォール街に最近、相場の先行きに慎重論が出てきてるが、彼が注目するのが、今年は4年に一度の大統領選の前年に当たるということである。過去30年間の実績では、この選挙サイクルの前年のパフォーマンスが+52%の実績を上げた。

直近の1999年と2003年の成果は+60%と+78%であった。このような経験則にもとづいて、これから年末までの相場の展開にも自信をもつ。

昨年は選挙サイクルがウォール街ではさかんに話題にされたが、このところしばらく話題から遠ざかっている。

今年もこのサイクルが生きてるなら、目先のNY株の波乱に振り回されないようにしたい。

(ジョン・バッキンガムの話は米バロンズ誌の4月9日号を参考にした)。

本日、IPO(新規公開)のエイチアイ(3846.JQ)はIPO価格27万円に対して56万円で初値をつけ、引けは69万円。携帯電話向けコンテンツの3次元画像のソフト開発。マーケットメイク銘柄なので寄り付きくのに時間がかからず、寄り付き後の値付きもよい。

この種のベンチャー企業の評価にはPSR(株価÷1株当たり売上げ)を利用した。

それに注目するひとつのポイントは従業員の数である。ソフト開発を外注に出して「ベンチャー企業だから従業員は少ない」というのは成長に限界がある。これは、先のITバブル崩壊後の貴重な経験則である。エイチアイは従業員数は139名(2月末)と多い。

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