任天堂(7974)が4回目の増額修正を発表した。
2007年3月期の売上げを9000億円→9660億円にした。利益予想は前回のまま(1月25日)。第3四半期の発表のときと変更はなかったが、4月26日の決算発表時に精査して発表すると、増額に含みのある説明をした。第4四半期は例年、年末の需要期の反動で落ちるが、今回はDSとWiiの好調で、季節性を吹き飛ばし、これまでの成長路線に変化がなかった。
売上げ増の大きな理由がDSのソフトの好調なので限界利益率は上がるはず。前回の増額修正のときの限界利益率は43%であったが、今回は50%とみると経常利益は330億円増とみて2730億円となる。
来期の売上げは1兆円台乗せは確実で、経常利益も3000億円台になるだろう。好調なDSに加えてWiiが本格的に寄与する。
問題は株価の目標をどこに置くかにある。時価総額でみるとソニーが6兆1000億円、松下電産が6兆500億円、任天堂は4兆8000億円である。
おそらくこれからはソニー、松下電産に肩を並べる水準で売買されるとみる。任天堂の岩田社長が「競争相手はゲーム機器メーカーではなく、ビデオゲームに関心を持たなかった層との戦い」と語っているのを、米バロンズ誌は紹介した。
昨日はソニーが米国でのPSPの価格を$30下げて$170にすると「CNNMoney」が報じていた。マイクロソフトのビル・ゲーツが、今年1月の米CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で「脅威は任天堂」と語っていたことが現実感を増してきた。
本日は任天堂関連のミツミ電機(6767)、ホシデン(6804)、メガチップス(6875)、ハドソン(4822・HC)、AGインタラクテブ(3838・JQ)も動いた。