目先の相場の弾みになるかと期待をこめた日銀短観は、大企業製造業の業況判断DIが+23と市場の予測値+24に比べて低下した。
この数字では景気に上昇の弾みをつけることが出来ず、しばらく踊り場を通過する。問題はその踊り場を「何時?」、通り抜けることが出来るのか?
景気をみるとき、これまでとの違いは企業に余裕が出てきていることである。キャシュフローの増加で企業の手元流動性は豊かになった。われわれが経営者の先行きの見通しが読めるのは4月下旬から始まる2007年3月期の決算発表である。それまでは先行きの景気についてさまざまな見方が出て、相場の方向感をつかむのは難しくなるだろう。
今週はニューヨーク市場も材料面では空白の時期を迎える。金曜日は休場である。投資家の目先の最大の関心事である企業業績の発表は来週からである。
方向感のない環境で期待できる材料は個々の企業の増額修正である。特に中、小型株の増額修正は株価に与えるインパクトは大きい。
先週も書いたが、新興市場のなかに数は少ないが大きく動く銘柄が散見されるようになってきた。本日はフリービット(3843・マ)、ネクストジェン(3842・HC)がストップ高、アイフリーク(3845・HC)も大幅高。
資金が値動きの早い株価を求めて移動を始めたのか?
ここ1~2週間の動きは先行きに期待感を持たせる。