足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ヘッジファンドが動く

2006-06-13 18:01:14 | 株式

ヘッジファンドの5月の成績が届く時期にはいった。

ファンドによって最近になく大きなパフォーマンスの違いがみられる。相場の先行きを慎重みてショート・ポジション(空売り)を積み上げていたファンドは当然に好成績で、年初来でも5ヵ月間で50100%の成果を上げたところが散見される。

特に見事であるのは新興国市場に力をいれながら、5月からアジアの新興国のショート・ポジションを積み上げてきたところの好成績である。春からジャパン・マネーがインドやその他のエマージング市場に殺到したのをみて「日本人の買いは売りチャンス」とばかり、ショートを積み上げてきた。

理由は米国景気の減速を重要視し、これらの国の輸出の減速に賭けた。

同時に東京市場では日銀の過剰流動性の吸い上げを重視し、ロング(買い)よりもショート(売り)の比率を上げた。通信、家電、食品、非鉄などのショートに重点を置いたのには感心させられる。彼らがキャリー・トレードに利用するTIBOR(東京銀行間の取引金利)1年物が1月の0.1%台から0.55%と5倍にも跳ね上がったのには、肌で金利上昇を感じとった。

ヘッジファンドのこの種の情報がはいるのは、過去のデータのものだけに、明日の投資戦略には役は立たない。したがってカンで憶測するしかないが、本日の日経平均の先物の動きをみていると、これからはショート・カバー(買戻し)が入るのではないかと思う。

本日の日経平均は-4.1%であったが、先物は-3.6%であった。空売りして1日で3%以上も儲かれば大成功である。

この種の投資家が暗躍するだけに本日のような一方通行の相場はそう毎日は起こらない。

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