絵画クラスだより130304

図工ランドの絵画クラスには小学生クラスと、中高生以上が対象の一般クラスの二つのクラスがあります。　
両クラスとも、ただ好きな絵を楽しく描くというところから一歩踏み込んで、正確なデッサン力を身につけること、そして自分の表現の幅をより広げてゆくことを目標としています。


特に中高生以上の一般クラスは、学校の美術の授業ではあまり習うことのない石膏デッサンや色彩を使った平面構成など、より専門的な課題を通じてあらゆる造形表現の基礎を養い、個々の目標に向けて必要な技術や技法の習得を目指していきます。





先週の一般クラスでは、通常よ りも大きめのモチーフを組んで、静物着彩に挑戦しました。
鉛筆を用いたデッサン表現には大分慣れてきた生徒さんたちですが、透明水彩による着彩表現ではまた別の力が試されます。
透明水彩絵の具は一般的な水彩絵の具とは違い、別々の色味を上から重ねることでモチーフの表情や陰影を表現します。これは少しコツが要る技法で、何色と何色を重ねたら欲しい色がつくれるか、そういった予測は経験値がないとなかなか難しいものです。ですので、まずは自分でたくさん試すこと。そしてもし失敗しても、また別の機会でその色味を活かせるように自分の中にストックしていく。まさにトライアル&エラーを繰り返すことで、自分の持ち色を増やしていければいいのです。


絵が好きな人の 中にも、絵の具で塗るのはあんまり…という人はそれほど珍しくはないと思います。実は私も、鉛筆で丁寧に描いた絵を絵の具で台無しにした経験から、どうも絵の具に抵抗を感じていた時期が少なからずありました。ただ、本格的に絵の勉強を始めた際、失敗しながらも少しずつ経験を重ねることで、逆に色彩で表現することの魅力に気づかされ、絵の世界がどんどん広がっていくのを感じた思い出があります。
一枚一枚を良い絵にすることはもちろん大事ですが、失敗を恐れずに挑戦することが初心者にとって何より大切なことは、美術の世界においてもなんら変わりありません。

「挑戦すること」を楽しめれば、絵の本当に楽しさに出会えます。
目標は何でも構いません。
将来デザインの仕事がしてみたい。
イラストや漫画を上手に描きたい。
美術大学に興味がある。
単純にもっと絵を描く力をつけたい。
そんな想いを抱えている中高生の方、大学生の方、ぜひ一度絵画クラスをご体験ください。

来週から自由制作課題に入ります。
目黒校の一般クラスは、東京藝大版画専攻卒の繪畑先生による木版画課題に挑戦します！

（アベカイタ）