ずぼら堂懐古録

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古い建物を探して各地を徘徊。

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「ロムデザイン事務所」

2016-11-20 | 大阪市 北区 北

西天満三丁目に残る古い商家建築。
今はデザイン事務所の看板がかかっているが、以前は「寶玉堂」という和菓子店だった。



建物の角が面取りされている。
今は板戸でふさがれているが、
そこには飾り窓かショーウインドウがあったのだろう。



「宝玉堂」を名乗る菓子店は近畿に複数あるが、ほとんどが煎餅店である。
大阪市が以前発行した案内図(下記リンク先参照)には煎餅とは書かれておらず
「高級和菓子商」と紹介されている。



軒裏の木材を露出せず、塗料(漆喰等)で塗り込めるのが大阪風の町家。
壁も構造材を見せない大壁が多い。
一方、京町家は軒裏には何も塗らず。壁は真壁(ハーフティンバーのような形式)。
京都はあまり火事が多くなかったのだろうか?

大正期以降は大阪でも軒裏や柱を見せる建物が登場するが、
昭和期に入ると軒は銅板で覆った箱軒、外壁は銅板やタイルを貼った建物が増える。
関東大震災の影響で防火意識が高まったのではないかと思う。



店舗は高級和菓子店らしく、和風建築なのだが
その奥には洋館風の建物が続いている。
この辺りは明治「北の大火」で大きな被害が出た場所なので
防災意識の向上から、耐火性の高い洋風建築にしたのではないだろうか。

大阪の商家では、建築の際に一番お金と手間をかけるのは店舗ではなく
工房や作業場と倉庫だと言う。
製造業である場合、工房や蔵が被災すると今後の経営に大きな差しさわるということもあるが
従業員の士気にかかわるという理由もあるそうだ。
作業場には店のどこよりも良い材を用い、良い設備を導入することが優先され
事務所や店舗部分は二の次らしい。



おそらく店に近い方の鉄格子が入っている部分が蔵と工房。



奥は雨戸が付いているので住居だと思う。



周囲には古く美しい建物が残っている。
なんとかこの景観を保ってもらいたいが…

『ロムデザイン事務所』
旧称:
住所:大阪市北区西天満3-9
指定:

階数:地上2階
構造:木造(蔵部分は鉄筋コンクリート造?)
設計:
施工:
竣工:大正期

撮影:2014年4月、2013年3月
現況:2016年7月現存(Google Mapで確認)


【参考】
参考図書一覧
大阪市北区 古きよき橋と建築コース(PDF)

【一覧】
建築リスト 一覧
建築リスト 大阪府
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