CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-160「3月のライオン 後編」(日本)

2017年05月21日 22時35分24秒 | 日本映画
前に進む一手を考えている
 将棋しかなかった桐山零が川本家の三姉妹と出会ってから1年、再び獅子王戦トーナメントが始まる。
 しかし零の育ての親にして師匠の幸田は引きこもりの息子・歩にケガをさせられ、緊急入院で不戦敗に。香子も未だにA級棋士・後藤との関係を終わらせることができず、幸田家は崩壊寸前に。
 そんな中、川本家ではひなたがクラスでいじめのターゲットになってしまう。
 追い打ちを掛けるように、別の女をつくって家を出て行った父親が突然現われ、悪びれる様子もなく耳を疑う要求をして3姉妹を大きく揺さぶり始めるのだったが。(「allcinema」より)


 「3月のライオン 前編」に続く2部作の後編。

 14歳でプロになった高校生棋士の桐山零の、将棋で奮闘する姿と、周囲の人々との関わりを描いた青春ストーリー。


 前作ラストで天才の片鱗を見せた桐山零が、本作ではいよいよ対局で勝ちあがって宗谷名人と対決するのかなと予想。

 それと同時に、かつて零が住んでいた幸田家が崩壊へ向かっていくことに直面し、更に暖かな関係を築いていた川本家にも思わぬ事態が起きる。

 
 どちらかと言うと、将棋の対局の行方をメインにしているわけではなく、零と周囲の人々との関わりを描くことの方に重きを置いているようだったな。

 川本家の次女、ひなたが学校でいじめを受けていることを知り、何とかしたいと思いながらも話を聞くことしかできずに、忸怩たる思いとなる零。

 そして、川本家を出ていった3姉妹の父親がやって来て、耳を疑うような話を持ちかけてくる。

 ここでこそ自分の出番だと思った零は、何とか父親を3姉妹から引き離そうとするが、その言動が逆に3姉妹を傷つけてしまう。

 これまで家族というものの関係を築けてこれず、逆にプロ棋士として自立しているが故に大切にしなければいけないものが判らなかったのだろうな。


 将棋では意外と早く宗谷名人と対決することになる。

 そしてメインとなるのは、前作から因縁のある後藤九段との対決。

 家族と思える人々を失ってしまうかもしれないという恐怖を打ち消そうと、対局に入り込もうとする零。


 ようやく棋士としても、家族という存在の中でも、自分の気持ちを見つけ出すという感じの展開。

 将棋の対局自体を掘り下げるような感じではなかったが、零の棋士として、人間として成長していく姿を描き、面白い作品だった。


 対局の行方がどうなるのかが気になったが、ラストはやっぱりそういう終わり方なのか。
 人としても棋士としても成長した零が、これから新たな一歩を踏み出すというところでの終わりという感じだったな。

/5

監督:大友啓史
出演:神木隆之介、倉科カナ、清原果耶、新津ちせ、前田吟、板谷由夏、豊川悦史、有村架純
    佐々木蔵之介、染谷将太、加瀬亮、伊藤英明、高橋一生、岩松了、斉木しげる、中村倫也
於:新宿ピカデリー

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