今を生きるためのBlog

東京在住、現在28歳のBlog。仕事で関係する中国、米国公認会計士の話題をはじめ、日々の思いを綴っています。

IASと日本基準は格差あり?

2005年04月29日 | 会計・税務など
2005年度よりEUは国際会計基準(IAS)に移行した。
EUに上場する外資系企業は2年の猶予を与えられ、EUで使用している母国の会計基準がIASと同等とみなされなければ2007年よりIAS適用が義務付けられる。
同等とみなすかの判断は2005年中にEUが出すことになっている。
この問題を俗に2007年問題と言い、影響を受ける日本企業は約250社、資金調達額は約2兆円とされている。

4月28日の新聞報道によると、2007年問題についてのEUの中間報告が最近明らかになった。
日本企業に対して2007年から追加的な決算情報の開示を義務付けるとのこと。
具体的には、①買収企業の資産評価を修正すること、②親会社と海外子会社の会計基準を統一すること、③特別目的会社(SPC)などを連結対象に加えること。
買収の際、プーリング法などを認める日本の会計基準はIASと隔たりが大きいと表明したことになる。補完的な財務諸表の作成により、コストがかさむことが懸念される。

今回の発表はあくまで中間発表だが、これが正式決定したとき、日本企業はどう対応するか?
補完的な財務諸表を作成するのは二度手間であることから、EUで資金調達を行う日本企業はIASを全面適用して財務諸表を作成するだろう。
米国会計基準がEUでどう認可されるのかは不明だが、もしEUで同等みなされれば米国基準を全面適用する企業も増えるだろう。

つまり、日本の会計基準を適用する日本企業が減ることになる。
元々米国に上場する日本企業は米国基準を全面適用して日本でも財務諸表を公開しているが、その動きに拍車がかかることになる。
IASや米国基準が優れているかは疑いの余地が大いにあるが、会計基準は収斂される動きを見せている。

憂鬱な反日デモ(その1)

2005年04月28日 | 中国
4月初旬から数週間に渡り、中国各地で反日デモが起こっている。

日本の新聞でも大々的に扱われたため、多くの人が知ることとなり、これを機に「中国嫌い」の風潮に拍車がかかることが予測される。

今回のデモを現地の日系企業はどう受け止めたか?

NNAの調査(有効回答数149社)によると、「日系企業の中国シフトに大きな影響を与える」と回答した企業が58%に上った。
一方で、「中国での製品販売・サービス戦略の見直しを迫られると思うか」という問いに対しては83%が「NO」と答えたという。
新たなチャイナリスクを目の当たりにし、今後の中国シフトは考える余地があるものの、現状の戦略上では大きな変化はないとの認識のようだ。

中国は70年代後半に改革開放路線を進め、現在の日系企業の対中投資は第3次ブームと言われている。
第3次ブームは従来とは質が異なる。

というのも、従来は中国を製造拠点として捉えた投資がメインだったため。
広東省などで製造した物は日本・欧米に輸出していた。
しかし第3次ブームでは、中国での国内販売(内販)に目を向けた投資が増加している。
背景には、①中国の所得水準が上がってきたこと、②WTO加盟により内販に係る規制が緩和されていることなどがある。

今回のデモにより、中国を製造拠点として捉えた投資を見直す企業が出てくるのではないだろうか。
なぜなら、海外で製造するのであれば中国の絶対的な優位性が薄れているため。
低廉な労働力を使うなら、ベトナムでもインドでも良いはず。

一方、中国を販売拠点として捉える場合、中国市場はまだまだ魅力的である。
中国の1人当りGDPは1200ドル程度だが、上海は約5000ドル。沿海部には日本人を越える富裕層が沢山いる。

中国を1つの国として見ると見誤る可能性がある。
中所得層は今後も増加が見込まれ、市場としての魅力が反日デモで薄れる可能性は低い。
デモで日本製品の不買運動も起こったが、被害は限定的という話である。

いずれにしても、一刻も早くデモが収束することを望みたい。
中国人もデモへの参加が中国自身のためにならないことを知ってもらいたい。

初投稿!

2005年04月27日 | その他
はじめまして

最近Blogを開設する人が増加しているようですね。私もずっと興味を持っていたのですが、米国公認会計士(CPA)の受験勉強をしていたこともあり、これまで開設できずにいました。
この4月にCPAに最終合格したのを機に今回作ってみました。

どんなネタを書くのか自分でも分からないけど、もし見る人がいたら気軽に読んで下さい。

先ずはこの写真、上海の雨上がりの外灘(ワイタン)です。昨年夏に中国旅行した際に撮りました。

ここは、アヘン戦争後に英国が租界した地域であり、今も当時の建物が並び、中国らしからぬ雰囲気を醸し出しています。
外灘とは「外国人の岸」を意味します。

ここの夜景は上海で最も美しいと言われています。

中国を含めて海外には大学時代によく行きました。
社会人になった今から考えるとあり得ない話ですが、大学時代は2ヶ月も夏休みがあったんですよねー。
うち1ヵ月以上中国内を旅していたこともあります。
バックパッカーだったのです。

行った国はインド、ネパール、タイ、フィリピン、マレーシア、エジプト、トルコなどなど。

中国でのお奨めは、雲南省
ベトナムとの国境付近の省で、当時は上海から40時間以上寝台列車に揺られて行ったものです。

省都である昆明は大都会なのですが、大理、麗江といった町は少数民族がいて独特な雰囲気があります。

なんだか行きたくなってきた