一色 正春 （ いっしき まさはる、1967年 - ）
元海上保安官
尖閣諸島中国漁船衝突の映像を流公開した
「 sengoku38 」 名で映像を YouTube へ 最初に投稿した 勇士
人物
京都市出身。国立富山商船高等専門学校卒業。学生時代は空手の稽古に熱中していたとの人物評。民間企業に就職し、外航航路の船員として原油やガスのタンカー船などに乗船した。20代半ばで不況もあって船を降り、サラリーマン、職人見習いのようなことを日本で経験した。その後商船時代の同僚が先に海保にいたこともあり、30歳のとき国家公務員試験を受けて海上保安官となる。
海上保安学校門司分校を卒業後、1998年に釜石海上保安部で巡視艇勤務、2003年に小松島海上保安部の予備員、2004年に姫路海上保安部で巡視艇の航海士として勤務した。2010年には、第五管区海上保安本部（兵庫県神戸市）の巡視艇「うらなみ」の主任航海士となった。
韓国語が堪能で（2004年韓国語語学研修修了）、配偶者は韓国人女性である。語学力と空手で鍛えた身のこなしを生かして、日韓を結ぶ国際捜査などにも携わっていた。上司や部下、同僚は、「真面目で気さく」「仕事は優秀だった」と話している。2007年、放送大学卒業。
2010年10月下旬から11月初め、尖閣諸島中国漁船衝突事件のビデオ映像が入ったSDカードを、CNNの東京支局に郵送した。CNNの動きが無かったため、同年11月4日、神戸市のネットカフェで「sengoku38」というアカウント名でYouTubeに動画をアップロードした。CNNが報道していればYouTubeにはアップロードしなかったと後に語っている。同様に、自らが出演したテレビ番組では「東京では報道陣などに配布するDVDも用意していた」と語った。
一色は動画投稿後、読売テレビに自ら電話をかけ、「sengoku38」を名乗り事件の詳しい内容を話した。このことから、山川友基記者は一色が投稿者である「sengoku38」本人であり、「電話の内容に信憑性があると思った」と判断した[9]。一色はいずれ流出元が自分であると判明すると考えており、読売テレビの取材に応えたのは逮捕された時に「頭のおかしなやつがやったこと」にされないための保険であった[3]。
同年11月10日、動画を流出させたのが自分であると上司に名乗り出、神戸市の庁舎で国家公務員法違反の任意聴取に応じる。以後11月16日まで庁舎宿泊をしながら聴取に応じた。
同年12月18日に退職願を提出。12月22日に停職12カ月の処分が下った後、退職願が受理され退官した。在任中、長官表彰3回、本部長表彰4回受彰[6]。
2011年1月21日に国家公務員法違反について起訴猶予処分が下された。
sengoku38
YouTubeのプロフィールには、「年齢：25歳」「国：日本」と登録されていたが、実際は43歳であった。
アカウント名に含まれる"sengoku"は、仙谷由人内閣官房長官を意識したものと報道された[12][13]。"38"については読みをもじった多数の説が挙げられた他、「sengoku」で登録を試みたところ既に使われている名前のため、無作為に自動作成された候補の中から採用しただけ、といった説が浮上した[12][13]。このアカウント名について仙谷は記者会見で、「あれっ、と思いました」、「私あんまり自分でユーチューブとかそういうところに投稿したりすることしておりませんので」などと述べた[14]。
"sengoku38"の名前の意味について、一色は当初は"sengoku"について「官房長官の仙谷でもあるし、戦国時代の戦国かもしれない」と話していた[15]。後に"sengoku38"で投稿した意味については捜査当局、家族、弁護士にも話していないとし[16]、「事件が忘れられてしまうので、謎が残った方がいい[17]」「まあ、1つくらい秘密が残った方が事件が忘れられない感じになる、という気持ちがあります。『あんまり気にしないでください』と言えば、逆に気になるでしょうけど、それが狙いなので[18]」と話した。
流出ならびにsengoku38というワードは、マスメディアにおいて多数使用され、2010年ネット流行語大賞の銀賞に選ばれた[19]。
名前を考えた時期については「ネットカフェに行く途中」と答えている[8]。 (Wikipedia より抄出、画像の添付と編集は、岩水にて、)
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