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春のフランス大統領選でサルコジ大統領は再選される ?

2012年03月07日 07時22分05秒 | 保管記事


 

  記事の紹介です。

 

 

春のフランス大統領選でサルコジ大統領は再選される

 

野党・社会党の候補が優勢で厳しい情勢

 

 

 

 
サルコジ仏大統領 フランスで大統領は国家の最高指導者だ。

 

 政府の長である首相の任免や、下院を解散できる。国防と外交は大統領が陣頭指揮する分野だ。任期は5年。

 

 選び方は有権者の直接投票。1回の投票で過半数をとれば選出されるが、そうでなければ上位の2候補による一騎打ちで選ぶ。今回、第1回投票は4月22日に、決選投票は5月6日にそれぞれ実施される。

 

 今回の大統領選は10人ほどが立候補を表明しているが、主要候補は(1)保守「国民運動連合」元党首のサルコジ大統領(2)中道左派「社会党」のオランド元党首(3)極右「国民戦線」のルペン党首(4)中道「民主運動」のバイル党首――の4人。

 

 世論調査に見る支持率では昨秋以来、オランド氏が一貫して首位を維持し、サルコジ氏は2番手。これにルペン氏、バイル氏が続く。

 

 3月に入ってからの世論調査(5日公表)ではオランド氏が33%、サルコジ氏が25%、ルペン氏が14%、バイル氏が13%だった。

 

 サルコジ氏が出馬表明したのは2月中旬。サルコジ陣営としては、出馬表明で選挙戦に本格参入すれば、これまでの劣勢は逆転できると踏んでいた。前回、2007年の大統領選で初当選した時の熱気がよみがえると考えたからだ。実際、出馬表明直後の世論調査ではサルコジ氏の支持率が盛り返し、オランド氏との差が2ポイントほどに詰まった。だが、その後、サルコジ氏の選挙戦は不発で、オランド氏との差が広がってしまった。

 

 サルコジ氏劣勢の原因はいくつかある。

 

 長い目で見ると、仏大統領は1995年に保守のシラク氏が当選して以来、ずっと保守が制してきた。サルコジ氏はかつてシラク派の大番頭だったが、前回はシラク路線からの「決別」を強調して大統領に就いた。だが、結局は保守路線の継承でしかない。国民は17年続く保守路線に飽きを感じている。これが再選を目指すサルコジ氏には向かい風となり、逆にオランド氏に追い風となっている。

 

 これに加えて、米国を震源とした世界金融危機とそれに続く欧州債務危機という二重の打撃にフランスも襲われた不運がある。フランスの景気は後退し、失業率は今や近年では最悪の10%に及ぼうとしている。サルコジ氏は当初、成長戦略を選択して失敗し、今は緊縮政策で国民の不興を買っている。サルコジ氏には現職の弱みがある。

 

 さらに、「フランス大統領らしくない」と評されるサルコジ氏個人の事情もある。フランスの対外政策は伝統的に「自主独立」だった。米国に対して「もの申す」立場だ。米英両国が主張したイラク開戦にシラク時代のフランスはドイツと組んで反対したことは記憶に新しい。サルコジ氏は「親米」を強調し、米英流の「小さい政府」を目指し、経済政策も市場に多くを任せた。力任せに性急に事を進めようとするサルコジ流に国民は背を向けつつある。これに対し、フランスのエリート教育を受けて育ったオランド氏は「フランスらしさ」を体現している。

 

 大統領選は第1回投票で過半数を制する候補が出ずに、サルコジ、オランド両氏の間の決選投票になると見られている。そして、決選投票を巡る世論調査(5日公表)では、「サルコジ氏41%、オランド氏59%」と明確な優劣がついている。

 

 確かに「選挙は水物」ではある。だが、サルコジ氏が起死回生の決定打を放たなければ、大逆転は不可能だろう。現状では決定打が生まれる余地はほとんどない。オランド氏にとっては自らの「失策」だけに気をつければよい展開になっている。
(編集委員 鶴原徹也)

 

(2012年3月7日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/job/biz/qaworld/20120306-OYT8T00882.htm?from=yolsp

 

  記事の紹介終わりです。

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