キサラギ・ジュンの税務小説 『日本人のパナマ文書リスト公開ー住所別』『NORADテープー撃墜した戦闘機』

『イミテーション・ゴールド』『微風のマニラから』『天皇財産と課税』『ナピサン』『大統領になれなかった男』

ジャピ~ノ 微風のマニラから キサラギ最終版

2016-10-12 12:57:58 | 微風のマニラから

挿絵 300*300

□ 海舟清話―ジャピーノ
「売っぱらう?それじゃその後どうするの?」と吉田老人が首をかしげる。
ニガワラは田辺に変わって説明する。
「何ぼいっても訊かねだよな・・呆れじゃうよ・・それで、あやまって来るがというと何も云わね・・・こっちのヒトは「有る奴から盗れ「というのが常識だ」つまり、カトリックの教えだ。
フィリピンの人口の八一%がカトリック〈ローマン・カトリック〉。九%がプロテスタント。そのほかイスラム五%、仏教三%である。
*
「カトリックはコンドーム駄目ね。出来たら堕せね」したがって、子供が数限りなく生まれる。
「次から次と子供ができるから兄弟十人というのがザラ・・・男六人女四人の年齢が長女二四歳、男二三歳、二二歳、二十歳、一九歳、女一七歳、一五歳、男七歳、二歳、一歳・・」
*
「つまり、二十四年間、十七歳から生み始めたとして四十歳前後まで十人を生むのはザラだ」
「肌の色は色々だ」
「中には日本人の子供も混じる」
「ジャピーノだな」
「なんて名前だ・・お父さんは・・・」とNが傍らの少女に聞く。多分十八歳はいっていない。一六歳ぐらいか。少女は笑いながらもルソン北東部の流暢な英語で答える「ハヤシ・・・ハヤシタダシ・・・」
「どうせ本名だかどうだか分かったものじゃね~ぜ」
「やり逃げだからな」とニガワラ。
それでも少女は屈託なく笑う。
バランガイの周りは国籍はおろか、国籍が不明な、父は誰かわからない兄弟・姉妹の方がフィリピン人夫婦の純粋なフィリピーノ兄弟よりも数は多いだろう。□ 海舟清話―ナ~スのお仕事
一人で泊まっているのに朝飯が二人分ある。Nは金がなくなると女遊びも止めてしまう。
「先立つものがなければ止めざるを得ないか」と億万長者田辺がいう。
しかし、彼も金は底をついてきている。
朝六時に食堂へ行ってフリーの日本食を食べ、九時三十分に再びフリーの洋食を食べる。
田辺は、田舎(プラビンス)から奥さんを呼び寄せている。
田辺によく似た一歳半の赤ん坊を抱っこしている。
奥さんの従兄弟だという娘が二人、二十歳と一七歳が付き添っている。
田辺は二十歳の方を大学にやったが、「毎日ボーとしていてタバコを吸い、そのうち学校にも行かなくなったので止めさせてしまった」という。
一七歳の方はがりがりにやせていて、田辺がその子の背後から抱き付いて「こんな細っこいのとやると鎖骨が当たって痛くて痛くてしょうがねーぞ」とおどける。
女の子はキャっキャ笑い転げるだけで絶対にイヤだとはいわない。生活のためだ。
「日本人は土地もてねぞ」目を充血させてNが朝飯を食いにきた。
レイテから来たばかりの少女をつれている。
「田辺はよ・・あの女を学校さやって、アパート借りて、クーラーまで付けでやってよ、今度かえってくるとクーラー無え。扇風機もね。どこさやった?て訊いたら田舎にやったっていう。田舎には電気がね~。嘘ばっかりつかれてでもなかなか凝りね。まず、おもしろい。呆れる」
「あるどきよ、このホテルの廊下を看護婦と歩いてるんだ。
周りが驚いてジロジロ見る。
なにか病人でもでたのかって」
「田辺の女なんだ。このナース・・学校からまっすぐ田辺のところへ来て、そのまま、学校へ行くもんだからよ。笑っちゃよな」
「看護学校登校に看護婦制服なの?」と呆れ顔の吉田老人。
「こっちじゃ、看護服でいくのさ」
「アパート借りるってどうやって借りるんだい」とツチヤ。
「ツッチャン・・借りる気になったのケ?」とニガワラが顔を輝かす。
 
後は私の本を買ってください、もし発刊されたら・・じゃ~
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