キサラギ・ジュンの税務小説 『日本人のパナマ文書リスト公開ー住所別』『NORADテープー撃墜した戦闘機』

『イミテーション・ゴールド』『微風のマニラから』『天皇財産と課税』『ナピサン』『大統領になれなかった男』

田辺の女なんだ、そのナ~ス  微風のマニラから(4) キサラギ最終版

2016-10-12 12:16:28 | 微風のマニラから

田辺の女なんだ。そのナ~ス・・看護学校からまっすぐ田辺のところへ来て、翌朝、学校へ行くもんだからよ。笑っちゃよな」
「学校に看護婦姿でいくのか?」と呆れ顔の吉田老人。吉田老人についてはここでは詳しく云わない。ま、フィリピンがはじめての初老の男だ。
「こっちじゃ、学生でないナ~スも白衣で通勤だよ」
「それは都合がいいな」
「なんで?」とN。
「わざわざベッドで看護婦の服に着替えろという必要がネベ」吉田がニタリとした。
□ エグセキューション
 フィリピン刑法は、一八歳未満の女子に姦淫した者は有料・無料にかかわらず終身刑か死刑になる。日本に比べて確かに厳しいが、セックス産業もこの国のGDPの数パーセントを担っているので、未完成品に手を出す不埒なやからに厳罰をもって臨むのだ。
空港の玄関を一人で出てきた旅行者〈特に日本人〉は柵の外から盛んに声をかけられる。若いフィリピーナだとついつい話にのってしまう。そのまま、タクシーで都心に行ってイザその時になるとプリス(警官)たちが脱兎のごとく押し入ってくる。
そのまま、駐在所かどこかに連れて行かれ、英語で「エグセキューション」と宣告される。さんざん脅されたあげく、「バット・ハー・ママ・アロウ・ユウ、イフ、ユウ・ペイ・ファイン”(彼女の母親が許せば罰金ですむ)“シクスハ・・ンドレッド・タウザンド・エン”(「ロクジュウマンエン」)なぜか日本円での請求なのだが・・背に腹は変えられない。「オレダケド」と携帯コールになるのである。そういえば日本のオレオレ詐欺や振り込め詐欺はこの国ではないようだ。親や家族はカネを持っていないからだ。
それで妻や家族に内緒でこの国に来ている気の毒な死刑囚は実家にばれて離婚騒動にかならず発展する。
「勝手にすれば!」と妻が言うに決まっているからだ。 
ところで、この六〇万円が国庫に入るということはこの国では考えられない。巻き上げたカネの大部分は美人局を企画した警察の幹部のところへ行くのだ。一七歳の少女とそのママだという別の人物へは千ペソがいいところだろう。

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